総務相に藤井比早之氏

藤井氏は初めての入閣です。

藤井氏は、衆議院兵庫4区選出の当選6回で、55歳。

総務省の元官僚で、滋賀県彦根市の副市長などを務め、2012年の衆議院選挙で初当選しました。

これまでに外務副大臣やデジタル副大臣、それに衆議院農林水産委員長などを歴任し、現在は、自民党のデジタル社会推進本部の副本部長を務めています。

高市総理大臣は、地方自治やデジタル分野など総務省が関係する幅広い政策に通じている藤井氏の起用で、政権が掲げる政策の実現を図る狙いがあるものとみられます。

法相に山下貴司氏

山下氏が法務大臣を務めるのは2回目です。

山下氏は衆議院岡山2区選出の当選6回で、61歳。

旧茂木派の出身です。

検察官を経て、2012年の衆議院選挙で初当選し、2018年に安倍内閣で当選3回で法務大臣に抜てきされました。

現在は、衆議院内閣委員長を務めています。

また党の憲法改正実現本部の事務局長として憲法論議に携わっています。

高市総理大臣としては、法務行政に精通する山下氏を起用することで、政権が掲げる政策の推進を図る狙いがあるものとみられます。

外相に茂木敏充氏

茂木氏は、衆議院栃木5区選出の当選12回で、70歳。

旧茂木派の会長を務めていました。

1993年の衆議院選挙で初当選し、2003年に小泉内閣で沖縄・北方担当大臣、科学技術担当大臣として初入閣しました。

これまでに、経済産業大臣や経済再生担当大臣、外務大臣を歴任したほか、自民党でも政務調査会長や選挙対策委員長、幹事長など要職を務めました。

幹事長を務めた岸田政権では当時の岸田総理大臣や麻生副総裁と3人で緊密に連携し「三頭政治」とも呼ばれました。

おととしに続き、去年の自民党総裁選挙に立候補し、1回目の投票で5人中5位となりました。

そして、高市内閣で再び外務大臣に起用され、関係が冷え込んでいる中国やロシアへの対応にあたってきたほか、イラン情勢をめぐっては中東各地からの日本人の退避を指揮しました。

また、アメリカやイランをはじめ関係国の外相らとの電話会談も含めて積極的に会談を重ね、事態の早期沈静化に向けた取り組みを行っています。

高市総理大臣としては、外交の継続性や茂木氏の豊富な政治経験を重視するとともに、政権運営の安定につなげるため、去年の総裁選挙で争った茂木氏を留任させる判断をしたものとみられます。

財務相に片山さつき氏

片山氏は、参議院比例代表選出の当選3回で、67歳。

旧安倍派の出身です。

財務省の主計官などを経て、2005年から衆議院議員を1期務めたあと、2010年の参議院選挙の比例代表で当選し、2018年に地方創生担当大臣として初入閣しました。

去年の自民党総裁選挙では高市総理大臣の推薦人となり、高市内閣で女性初の財務大臣に起用されました。

この間、「責任ある積極財政」の実現に向けた国内投資の拡大や予算編成のあり方の見直しに取り組んだほか、円安が続く中、アメリカのベッセント財務長官と連携して、28年ぶりとなる円買いの日米協調介入に踏み切りました。

高市総理大臣としては、財政政策の継続性を重視するとともに、今後、食料品の消費税減税に必要な法案の審議が控えていることから、答弁能力が高い、片山氏を留任させる判断をしたものとみられます。

文部科学相に関芳弘氏

関氏は初めての入閣です。

関氏は、衆議院兵庫3区選出の当選7回で、61歳。

旧安倍派の出身です。

銀行勤務を経て、2005年の衆議院選挙で初当選し、これまでに経済産業副大臣や環境副大臣のほか、党の副幹事長などを歴任しました。

派閥の政治資金パーティーをめぐる問題では、収支報告書に不記載がありました。

おととしの総裁選挙では高市総理大臣の推薦人を務めました。

高市総理大臣は、幅広い政策に通じている関氏の起用で、政権が掲げる政策の実現を図る狙いがあるものとみられます。

厚生労働相に上野賢一郎氏

上野氏は、衆議院滋賀2区選出の当選7回で、61歳。

旧森山派の出身です。

総務省の官僚を経て、2005年の衆議院選挙で初当選しました。

これまでに衆議院内閣委員長や財務副大臣などを歴任し、去年10月に高市内閣で厚生労働大臣として初入閣しました。

この間、診療報酬の改定では物価上昇や賃上げの動向を踏まえた大幅な引き上げを決定したほか、先の国会では市販薬と似た成分や効能を持つ「OTC類似薬」を処方された患者に追加負担を求めるとした改正健康保険法などの成立に取り組みました。

高市総理大臣としては、上野氏が社会保障に加えて財政政策にも通じていることから、日本維新の会との連立合意に盛り込まれている今後の社会保障制度改革も見据えて留任を判断したものとみられます。

農相に簗和生氏

簗氏は初めての入閣です。

簗氏は比例代表の北関東ブロック選出の当選6回で、47歳。

旧安倍派の出身です。

2012年の衆議院選挙で初当選し、これまでに文部科学副大臣や国土交通政務官、党の農林部会長などを務めました。

派閥の政治資金パーティーをめぐる問題では、収支報告書に不記載があり、半年間の「党の役職停止」の処分を受けました。

おととしの衆議院選挙では、比例代表との重複立候補は認められませんでしたが、党の公認を得て、小選挙区で当選しました。

先の特別国会では「副首都」構想の関連法の審議で、提出者の1人として国会で答弁に立つなど成立に尽力しました。

高市総理大臣としては、簗氏が農林水産や食料安全保障などの分野に精通していることを評価し、政策の着実な推進を図る狙いがあるものとみられます。

経済産業相に赤澤亮正氏

赤澤氏は衆議院鳥取2区選出の当選8回で、65歳。

国土交通省の官僚を経て、2005年の衆議院選挙で初当選し、財務副大臣や衆議院環境委員長などを歴任しました。

石破内閣で経済再生担当大臣として初入閣し、アメリカ・トランプ政権の関税措置を受けた日米交渉では頻繁に訪米してラトニック商務長官ら関係閣僚と会談を重ね、合意にこぎ着けました。

そして、去年10月に高市内閣で経済産業大臣に起用され、中東情勢を踏まえて原油調達の多角化を進めたほか、高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分地の選定をめぐって複数の自治体に「文献調査」を申し入れるなど取り組みを進めました。

高市総理大臣としては、中東情勢の影響が続く中、エネルギーの安定供給の重要性に加え、関税措置をめぐる日米合意の着実な履行などアメリカとの関係も重視して、留任を判断したものとみられます。

国土交通相に井林辰憲氏

井林氏は初めての入閣です。

井林氏は、衆議院静岡2区選出の当選6回で、50歳。

麻生派に所属しています。

国土交通省の官僚を経て、2012年の衆議院選挙で初当選し、これまでに環境政務官や内閣府副大臣、それに、衆議院財務金融委員長などを歴任しました。

現在は、党の税制調査会の幹事や労政局次長などを務めています。

高市総理大臣としては、税制や経済、水産など幅広い分野に明るいことを評価するとともに、麻生派に所属する井林氏の起用を通じて政権基盤の安定につなげたい狙いもあるものとみられます。

環境相に笹川博義氏

笹川氏は初めての入閣です。

笹川氏は、衆議院群馬3区選出の当選6回で、60歳。

旧茂木派の出身です。

父親は党の総務会長などを務めた堯氏で群馬県議会議員を経て、2012年の衆議院選挙で初当選しました。

これまでに衆議院農林水産委員長や農林水産副大臣、環境副大臣などを歴任し、現在、党の政務調査会の副会長を務めています。

高市総理大臣としては、笹川氏が農林水産や環境などの分野に精通していることを評価し、政策の着実な推進を図る狙いがあるものとみられます。

防衛相に小泉進次郎氏

小泉氏は衆議院神奈川11区選出の当選7回で、45歳。

父親の小泉純一郎・元総理大臣の秘書などを経て、2009年の衆議院選挙で28歳で初当選しました。

これまでに環境大臣や農林水産大臣を歴任し、党では選挙対策委員長などを務めました。

2回目の挑戦となった去年の自民党総裁選挙では決選投票に進んだものの、高市総理大臣に敗れました。

そして、高市内閣では防衛大臣に起用され、アメリカのヘグセス国防長官をはじめ、各国の国防相らと精力的に会談し、同盟国や同志国との連携強化を進めました。

また、いわゆる「5類型」を撤廃し、殺傷能力のある「武器」の輸出が原則可能となったことを受けて、防衛装備品の移転に向けた取り組みを進めています。

高市総理大臣としては、年内に安全保障関連3文書の改定が控えていることから政策の継続性を重視するとともに、政権基盤の安定につなげるため、去年の総裁選挙で争った小泉氏を留任させる判断をしたものとみられます。

官房長官に木原稔氏

木原氏は、衆議院熊本1区選出の当選7回で、57歳。

旧茂木派の出身です。

航空会社での勤務を経て2005年の衆議院選挙で初当選し、防衛政務官や財務副大臣などを務めました。

安倍内閣と菅内閣では総理大臣補佐官として新型コロナの水際対策などにあたりました。

岸田内閣で防衛大臣として初入閣し、その後、自民党の安全保障調査会長を務めるなど安全保障分野に精通しています。

高市総理大臣の最側近として知られ、去年10月に官房長官に起用されました。

この間、中東情勢や熊本地震などの危機管理対応に加え、先の国会では、皇族数の確保に向けた改正皇室典範や「国家情報局」を設置するための法律に尽力しました。

高市総理大臣としては、信頼を置く木原氏を内閣の要である官房長官に留任させることで、政権の骨格を維持し、重要政策のさらなる推進や政権基盤の安定を図る狙いがあるものとみられます。

デジタル相に古川俊治氏

古川氏は初めての入閣です。

古川氏は参議院埼玉選挙区選出の当選4回で、63歳。

旧安倍派の出身です。

医師や弁護士としての勤務などを経て、2007年の参議院選挙で初当選しました。

これまでに、自民党の参議院政策審議会長や厚生労働部会長などを歴任し、現在は、参議院の政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員長を務めています。

去年の自民党総裁選挙では、林総務大臣の推薦人となりました。

高市総理大臣としては、社会保障を中心に幅広い政策に通じている古川氏を起用することで、政権が掲げる政策の推進につなげたい狙いがあるものとみられます。

復興相に細野豪志氏

細野氏は、衆議院静岡5区選出の当選10回で、55歳。

旧二階派の出身です。

大学卒業後、民間のシンクタンクの研究員を経て、2000年の衆議院選挙に当時の民主党から立候補して初当選しました。

民主党政権では、環境大臣や総理大臣補佐官、政策調査会長などを務めました。

その後、当時の民進党を離党すると、無所属のまま自民党二階派に所属し、2021年に自民党に入党しました。

高市総理大臣としては、幅広い政策に明るく、政治経験が豊富な細野氏を復興大臣に起用することで、政策の円滑な実現を図る狙いがあるものとみられます。

国家公安委員長に葉梨康弘氏

葉梨氏は、衆議院茨城3区選出の当選8回で、66歳。

旧岸田派の出身です。

元警察官僚で、義理の父親にあたる葉梨信行・元自治大臣の秘書などを経て、2003年の衆議院選挙で初当選しました。

その後、法務副大臣や農林水産副大臣などを歴任し、2022年には岸田内閣で法務大臣として初入閣しましたが、死刑をめぐって不適切な発言を行い、辞任しました。

現在は、自民党の「治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会」の会長を務めています。

高市総理大臣としては、みずからが重視する治安対策の強化に向けて、警察や法務などの分野に精通している葉梨氏を起用したものとみられます。

規制改革相に 維新・中司宏氏

中司氏は初めての入閣です。

中司氏は衆議院大阪11区選出の当選3回で、70歳。

産経新聞の記者を経て、大阪府議会議員や大阪・枚方市の市長を務め、2021年の衆議院選挙で初当選しました。

これまでに党の国会対策委員長代理などを務め、去年8月に幹事長に就任しました。

去年10月に維新が自民と連立を組んで以降は幹事長として、国会運営や重要政策の与党間の調整にあたりました。

高市総理大臣としては、維新の党運営の要を担ってきた中司氏を起用することで、連立政権の基盤を強固にしたい狙いがあるものとみられます。

成長戦略相に城内実氏

城内氏は、衆議院静岡7区選出の当選8回で、61歳。

旧森山派の出身です。

外交官を経て、2003年の衆議院選挙で初当選し、2005年に郵政民営化に反対して自民党を離党しましたが、その後、復党しました。

これまでに外務副大臣や衆議院外務委員長などを務め、石破内閣で経済安全保障担当大臣として初入閣しました。

そして、去年10月に高市内閣で成長戦略担当大臣に起用されました。

この間、「責任ある積極財政」の実現に向けて、ことしの「骨太の方針」や新しい成長戦略の策定にあたりました。

城内氏は、保守的な信条や積極財政の推進など、高市総理大臣と政策的に近いことで知られています。

高市総理大臣としては、みずからに近い城内氏を留任させることで強い経済の実現など政権の重要政策の推進を図る狙いがあるものとみられます。

経済安保相に小野田紀美氏

小野田氏は、参議院岡山選挙区選出の当選2回で、43歳。

旧茂木派の出身です。

民間企業で勤務したあと東京・北区の区議会議員を務め、2016年の参議院選挙で初当選し、法務政務官や防衛政務官などを歴任しました。

そして、去年の自民党総裁選挙では高市総理大臣の推薦人として陣営で中心的な役割を担い、高市内閣で経済安全保障担当大臣として初入閣しました。

この間、経済安全保障上重要な企業の海外事業を支援する制度の創設などを盛り込んだ改正経済安全保障推進法などの成立に尽力しました。

また外国人政策も担当し、ことし1月には日本国籍の取得要件の厳格化などを盛り込んだ基本的な考え方をとりまとめました。

高市総理大臣としては、経済安全保障や外国人政策など重要政策の継続性を重視し、小野田氏を留任させることを決めたものとみられます。


閣僚の担務を一部見直し

今回の内閣改造では、親和性のある政策を一人に一元化するなど、閣僚の担務の一部が見直されました。

このうちAIに関する政策をめぐっては、経済安全保障担当大臣が担ってきたAIの利活用や開発などの担務と、デジタル大臣が担ってきた政府内でのAIの使用拡大などの担務が古川デジタル大臣に一元化されました。

また、災害対応をめぐっては、復興大臣が担ってきた「防災庁」の設置準備に関する担務と、防災担当大臣が担ってきた災害対応や事前防災に関する担務が細野復興大臣に一元化されました。

さらに、子ども政策担当大臣が兼務していた地方創生は、藤井総務大臣が担うことになりました。

このほか、秋の臨時国会で食料品の消費税減税などに必要な法案の審議が見込まれる中「消費税・支援金法案担当」が新設され、片山財務大臣が兼務することになりました。

総理大臣の臨時代理を決定

政府は初閣議で総理大臣の臨時代理について、1位を木原官房長官、次いで茂木外務大臣、細野復興大臣、赤澤経済産業大臣、片山財務大臣の順とすることを決めました。

また、閣僚が閣議の前に集まる閣僚応接室での席次も発表され、高市総理大臣の左隣に茂木外務大臣、右隣に細野復興大臣が座ることになりました。