娘に頼まれた物を送るために荷造りした。
どうしても全部入り切らず、少し大きめの箱を探さなければならなくなった。
でも、もう仕事に行く時間になったので荷造りは後回しにした。
その日、仕事が7時に終わり、8時まで開いている通りがかりのスーパーに立ち寄った。
その店では空の段ボール箱を誰でも自由に持ち帰れるからだ。
欲しいサイズの段ボール箱があれば、それだけもらって真っ直ぐ帰るつもりだった。
入り口から入ってすぐ左側にたくさんの段ボール箱が置かれており、普段あまりない少し大きめの箱が2つあるのが見えた。
あれをもらって帰ろう。そう思った。
が、なぜかその前に、せっかくだから何か食品を買って行こう。という気になった。
サッと買い物を済ませてカートを押して入り口に向かう。
段ボール置き場に入ろうとして一歩足を進めるか否かの瞬間、入り口から学生風の男の子が急いで駆け込んできた。
彼は私の前を横切り真っ直ぐ私が欲しかった箱に向かった。
そしてその箱をひとつサッと取り自分の前に置いた。そのとき私は、まだ一つ残ってるから。と思ったが引き続き残りの一つも自分の前に重ねた。
呆気に取られてみていると、あと二つ小さめの箱も取って重ね、箱を抱えて彼は足早に店を出て行った。
目の前で起きた10秒ほど(多分)の出来事に、私は口を開けた途端トンビにサンドイッチを攫われた時のように頭が真っ白になった。
仕方がないので帰ることにし車を走らせていると、さっきの男の子が、自転車の前カゴに大きな箱の山を乗せ、片手で支えながら自転車を押して坂を登っていた。
引っ越しでもするのかな、と思いながら通り過ぎ、思いついて少し遠回りをしてもう一つのスーパーに立ち寄ってみた。が、そこには全く欲しい箱はなく帰宅。
結局、家に、物を入れてあるちょうど良い箱があったので中身を出してその箱を使ってうまく行った。
この絶妙なタイミングの逃し方、これまでにもあった気がする。これが私の人生を象徴してるとしたら、、、へなへなと力が抜ける。
でも結果良ければ全てよし。ということで。