行動する元気もないときに、気持ちを上げる方法
 
こんにちは!
谺(コダマ)ッチャンこと、児玉朋己です。
お元気してますか? 私はまずまずです。

今日は、
「行動する元気もないときに気持ちを上げる方法」についてお話しします。
 
先日、
私の職場の「りんりん」に、
面談希望者がやってきました。
 
その方は、
以前は活発に活動していたのに、
最近は気持ちが沈みがちで通所先にも行けなくなっているということでした。
 
いろんな話をしましたが、
印象に残った訴えがありました。
 
それが、
「気持ちを上げるにはどうすればいいか?」
という質問です。

このような思いを持つ方は多いと思います。
その対処法を考えてみましょう。
 
 

行動する元気もないときに気持ちを上げるにはどうしたらいいですか?

その方はいろんな悩みを持っていました。
 
  • 両親との関係
  • 消えてしまいたいと思うこと
  • 通所先に行けないこと
  • 等々
 
 
そんななか、
 
「気持ちを上げるにはどうしたらいいですか?」
 
という質問がありました。
 
私は、
元気が出てくることをやればいい、
と伝え、
そういうとき私が虎の巻にしている“行動リスト”を見せました。
 
そのリストには、
さまざまな行動が100個以上書いてあります。
 
それぞれ一つひとつは、
何の変哲もない行動です。
 
  • 散歩する
  • 釣りをする
  • 映画を観る
  • カラオケで歌う
  • 部屋の掃除をする
  • 音楽を聴く
  • 料理を作る
  • 等々
 
そのリストを見て、
その方は言いました。
 
「行動する元気すら出ないんです」
「何をすればいいのかもわからないし」

 
ああ、そうか!
なるほど、その状態か!
 
と、
その方の状態がわかりました。
 
あなたもそういう状態になったことがあるかもしれませんね。
 
私もありました。
 
 
たとえば、
大好きだったはずの音楽すら聴く気になれない、
という状態ですね。
 
ウツっぽいといえばウツっぽいのだけれど、
激しい無意味感を感じているのとはちょっと違う。
 
できれば何かしたい。
何かしたいという気持ちは存在している。
 
でも、
何がしたいのかわからないし、
何かをする気力がない。
 

これはなかなかしんどい状態ですね。
 
どうしたらいいかわからず身動きが取れないと形容することもできます。
あなたはどうしていますか?
 
 

掃除ができるなら、掃除をしてごらん

その方に対して私が出した答えは、
 
「掃除ができるなら掃除をして、それで少し元気が出てきたら掃除を途中でやめて何かほかのことに移ってみたらどう?」
 
というものでした。
 

実はその方は、
「部屋の掃除は時々やるんだけれども、頑張ってやりすぎて疲れてしまう」
とも言っていたんです。

もしそうだとしたら、
ハードルの低い掃除にとりかかっておいて、
身体が動く状態にしてしまえばいいと思ったのです。
 
 
何もする気力もないのにどうして掃除ができるんだ?
と思うかもしれません。
 
けれどこれは、
単純な思い付きで言ったのではありません。
 
根拠があります。
 
それは、
気力と行動の正しい関係を私が知っていたということです。
 
多くの人が勘違いしていますが、
気力があって行動が起こるのではなく、
まず行動することで次にその行動を続けるための気力が出てくるのです。
 
 

気力があるから行動できるのではない。まず行動するから気力が出てくる。

一般的に素朴に思われていますが、
私たちは、
 
気力があるから行動できる、
 
と考えています。

今回の方が、
「行動する気力がないんです」
と訴えたのは、
そのように思っているからです。
 
 
けれど、
実際には違います。
それは思い込みです。

あなたも注意深く自分を振り返り観察すればわかると思いますが、
まず行動するから気力が出てきて、
次にその行動を続けるための気力が出てくるのです。
 
 
私が初めてこのことを知ったのは、
『いやな気分よさようなら 自分で学ぶ「抑うつ」克服法』
という本を読んだ時でした。
 
 
この本のコンパクト版では、
128ページに書いてあります。

この本以外でも、
心理学や行動学のような分野では、
「作業興奮」というような言葉で同じことが説明されています。

繰り返します。
気力があるから行動できるのではなく、
まず行動するから気力が出てくるのです。

私は、
この仕組みを根拠に、
「まず掃除に取り掛かって、それで少し元気が出てきたら何かほかのことをやってみたら?」
と伝えたのです。
 
 

応用編

気力があるから行動できると勘違いしていると、
自分で「気力がないなぁ」と思っている時に行動できず、
そのため気力も湧いてこないことになり、
永遠に行動できないことになります。
 
「とにかくまず行動に取り掛かってしまって、気力が出てくるのを待つ」
という姿勢でいれば、
そういったことを防ぐことができるのです。

この気力と行動の仕組みは、
今回の方のように「気分が上がらない」という時にも使えますし、
普通に働けている人も使えます。
 
仕事上で取り掛かるのが億劫で先延ばしにしているタスク・作業がある場合、
やる気が起きないので取り掛かれないと思いますね。
 
その時にこの仕組みを使って、
とにかくまずその作業を始めてしまうのです。

そうすると、
「いったん取り掛かかったら思いのほかやる気が出てきてその仕事を終えることができた」
ということが起こります。
 
これなら仕事もはかどりますね。
 


まとめ

気分を上げたいとき、
気力がなくても、
何でもいいのでとにかく何かを始めてみましょう。
 
そうしたら、
不思議とその作業を続ける気になってきて、
やがて気分も上がってきます。
 
気力から行動が生まれるのではなくて、
行動から気力が生まれるのです。
 
 
 
 

生命って何だろう? 生きるって何だろう?
谺(こだま)