「春暁 二胡の日」ありがとうございます。 | とむりん Logbook

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大変遅くなってしまいましたが、4月25日(金)「春暁 二胡の日」、多くのお客様にお越し頂き、無事終了いたしました。


ご出演くださいました洸美さん、「Lamu-a」のお2人、里地帰さん、「アカラ」のお2人、サポートの皆様、下北沢「Com.Cafe音倉」の皆様、そして何より、連休前のお忙しい時期にもかかわらずお越しくださったお客様、心より御礼申し上げます。




中国の楽器「二胡」を用いるアーティストをお招きし、個々のアーティストのみならず、「二胡」そのものを好きになって頂く、というコンセプトのイベント。昨年もほぼ同じメらしンバーで開催しました。
今年はオープニングアクトに台湾出身のシンガーソングライター・洸美(ヒロミ)さんを、二胡サポートの方とともにお迎えしての開催となりました。



その洸美さん、オープニングアクトという限られた時間の中で、それぞれの楽曲に込められた情感を余すところなく伝えてくれました。特別なライブ以外ではやらないという二胡奏者のサポートがその魅力を一層引き立たせていました。偶々私の近くにいらっしゃった他の演者のお客様が、「あの子すごいわね~」とつぶやいていらしたのが印象的でした。


昨年から引き続いてご出演くださったアーティストも、前回よりさらに素晴らしい演奏を披露してくださいました。


「Lamu-a」は二胡のShokoさんとピアノのHOZUMIさんの2人ユニット。ご事情があってしばらく活動を休んでいらっしゃいましたが、今回久しぶりのライブ。
印象派の絵画を見ているようなその演奏に、さらに奥深さが増していたと感じました。主催者としてライブ中も色々やることがあって気が抜けないのですが、ついその世界に引き込まれていました。


里地帰さんは二胡弾き語りシンガーソングライター。中国の楽器である二胡を弾きながら、とても日本的な、懐かしい風景を思わせる曲を歌うアーティストです。今年はさらに、力強さと雄大さが加わったように思えました。単に観客を優しく包み込むだけでなく、前を向く力を与えてくれるようなライブでした。
今回は「大胡」(ダイコ)という、苦労して手に入れた巨大な二胡の演奏も披露してくださいました。


「アカラ」のお二人の、独創性の強いエネルギッシュなステージは、何度見てもそのたびに驚かされます。二胡・こたにじゅんさんと、二胡と歌・中川えりかさんの2人ユニット。海と太陽のようなお二人の個性が絶妙にマッチして、様々な世界を駆け巡るようなステージを毎回魅せてくださいます。今回は特にセットリストが抜群。ピアノとウクレレベースのサポートの方も加わり、より重厚味あるステージでした。
(しかしまさか、セッション候補曲だったゴールデンボンバーの「女々しくて」を本編で演奏されるとは、夢にも思いませんでした。(^^;))


そしてセッション。ラテンの曲「ボラーレ」と、東日本大震災復興応援ソング「花は咲く」の2曲。ラテン曲は前回も「リベルタンゴ」を選曲して頂いたのですが、二胡では滅多に聴けないだけに、面白い試みでした。「花は咲く」の方は誰もが知っている復興ソング。こちらでも二胡の新たな力が見いだせたと思います。



今回、お客様の中に、ご両親がともに重いご病気で闘病中だという、非常に厳しい状況にある方がいらっしゃったそうです。
その方から、「出演者の皆さんからすごいパワーを貰い、帰りの電車の中で涙が止まりませんでした。皆さんに心からありがとうとお伝えください。」というメッセージを頂きました。

アーティストの皆様が奏でる音楽が、そのような方のもとに届き、苦境の中でのお力になったことは、主催者としても嬉しい限りです。


二胡は中国の楽器で、他の弦楽器に比べて決してよく知られている訳ではなく、奏者も多いとはいえません。しかしそれだけに、まだまだ多くの魅力が隠れているともいえます。
「二胡の日」もまた趣向を変えつつ、開催していきたいと思います。
皆様どうぞよろしくお願いいたします。






(写真はセッションのリハーサル風景と、里地帰さんが演奏されていた珍しい「大胡」です。)