映画『蜂蜜』



キタガワ☆トモミのHUMAN TOUCH-20110727114954.jpg


監督:セミフ・カプランオール

出演:ボラ・アルタシュ、エルダル・ベシクチオール、トゥリン・オゼン


ユフス少年の父の仕事は、養蜂家


森の奥深く高い木のてっぺんに仕掛けを作り、

後日、その仕掛けを取りに行くというもの。



ユフスは、お父さんの手伝いのため一緒に森へ入り、

お父さんの仕事を見ているのが大好きでした。


しかし、ある日、お父さんは仕事に出かけたまま戻らなくなってしまいます…。

-----------------------------------------------------------


デビューからわずか5作で、計40以上もの賞を受賞し、

現代トルコ映画界を代表する監督となった

セミフ・カプランオール監督が描いたユフス3部作の完結編。


主人公のユフスが大人になり、詩人となったとき、

母が亡くなったと知らせを聞いた壮年期を描いているのが『卵』

高校を卒業し、母の営む牛乳屋を手伝いながら詩を書いている青年期が『ミルク』

そして、今回、大好きだったお父さんがいた幼少期を描いたのが『蜂蜜』です



この映画には、音楽は一切無く、言葉も少ないので、

目や音で感じる悲しさや寂しさがとても伝わってきます。


「父さんは、必ず帰ってくる」と信じ、

苦手なミルクを飲んで、不安になっている母を励ますシーンは

ココロがじんわり温かくなります。


また、舞台となっている森は、とても神秘的で、

ざわめきや鳥のさえずりなど、森が呼吸ような感覚を味わうことが出来る

とっても美しい映画です。


第60回 ベルリン国際映画祭 金熊賞 受賞作品