映画『八日目の蝉』
八日目の蝉 (中公文庫)/角田 光代

原作:角田光代「八日目の蝉」

出演:井上真央、永作博美、小池栄子、劇団ひとり

監督:成島出


妻の居る男性を愛し、子供を身ごもったけれど、

母になることが叶わなかった野々宮希和子


ある日、希和子は、愛した男性とその妻との間に生まれたばかりの女の子を誘拐

そして、その子を“薫”と名付け、わが子のように育て始めます。


しかし、転々とその日暮らしの逃亡生活も4年で終止符が打たれ、

希和子は捕まります。


薫はその後、実の両親の元へ帰りますが、

彼女は実の両親を親と思えず、

誘拐犯を母だと思って幼い頃を過ごします。


あれから約20年

大人になった薫こと秋山恵理菜は、過去と向き合い自分の将来を探し始めます…。


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「優しかったお母さんは、私を誘拐した人でした。」


CMや予告編など使われている衝撃な言葉

その言葉通り、想像したことのない、新しい“家族の絆”が表現されている

角田光代さんのベストセラー小説「八日目の蝉」を映画化したものです。



蝉は、何年も土の中にいて、地上に出てくると七日間で死んでしまう。


だからこそ、もし、八日目まで生きている蝉がいたとしたら、

仲間が全員いなくなって不幸なのか?

それとも、八日目しか見られない景色を見られて幸せなのか?


登場人物、すべての人が“それぞれの八日目”に立ち、

これからどうしていくのかが見どころだと思います。


“家族の絆”はどういうところにあるのか?

血縁や戸籍だけでなく、どんな繋がりがあるのだろうか?


それらを見せてくれる映画です。


小説とは、エンディングが違いますが…

小説と同じ様に罪悪感と孤独、悲しみの中から

生きることの大切さを感じられるところは一緒だと思います。


永作さんがどんどんと女性から母へと変わっていく演技は

本当に素晴らしいです!

ぜひ、映画ご覧になってくださいね!!