一周忌 | トムのブルース

トムのブルース

NO FUTUREな飼い主と、敏捷性に欠けているアビシニアン“トム”のブルース。トムさんは旅立ってしまったけれどブルースは鳴り続ける。


昨日12日はトムさんの一周忌。

朝からヨギちゃんが棚を駆け上がってトムさんの骨壷を落として青ざめた。

骨壷は割れなかったし、蓋がテープで止まってるので部屋に散骨される事もなかったけど、中の遺骨は前より粉々になってしまったような気がする。


一年経ってもまだトムさんの事を思い出すとつらいのは変わらない。でもルルちゃんもヨギちゃんも大きくなっていくし、僕の生活にも変化があったりで以前より思い出して悲しい気持ちになる頻度は大分減ってしまったと思う。

これは人が生きていく上で当たり前の過程かもしれないけれど、どこか自分がひどい人間のような気がしてしまう。

しかもその生活の変化と言うのも、約8年ぶりに彼女が出来るという幸せなものだから尚更だ。

そういえばトムさんはまだ夢にも出てきてくれない。話したい事がたくさんあるのに。



彼女が初めて部屋に来た時、ルルちゃんは洗濯機の下に隠れて出てこなくなってしまったが、ヨギちゃんはさすがで、一瞬警戒はしたものの害が無いと判断するやすぐ懐いてしまって、初日からすりすりして抱っこされてた。



ルルちゃんも3度目にはご飯に釣られて洗濯機の下から出てきてくれたが、まだ部屋の隅っこに隠れて様子を見ている状態。

彼女が帰るとすぐ出てきて、ちょっとあの女なんなのよとでも言うように話しかけてくる。

あと2回くらい顔を合わせたら平気になってくれるだろうか。





幸せを感じるとここにトムさんも居てくれたらと思ってしまう。

ヨギちゃんにも会わせたいし、お姉さんになったルルちゃんにも会わせたいし、彼女にも会わせたい。

生まれ変わったトムさんが僕の元にまた来てくれるのを待ってる。