世界最大の地熱資源国である、インドネシアは、資源の豊富さに反して、導入率は
まだ少ないという話をしました。
ところが、現在すでに33箇所の地熱発電所を建設中で、2025年には現在の
10倍の発電量にまで高めるという戦略だそうです。
現在の発電容量が80万キロワットですから、10倍になると、現在一位のアメ
リカの3倍以上となり、世界最大の資源国の面目躍如となります。
インドネシアには他にも石油や天然ガスの資源があるのに、なぜ地熱資源開発に
力を入れるのか?
それには、周到な計画がありました。
インドネシアの化石資源は15年後(2024年)にピークを迎え、その後減っ
ていくとみられています。
資源輸出が貿易収益の大半を占めるインドネシアでは、今のうちに地熱資源を開
発し、少しでも化石資源の採掘量を抑え、世界的に化石資源の需要が高まり、価格
が上がるであろうときに備えているのです。
同じようなことは中東の資源国でも見られます。
石油や天然ガスは枯渇資源であるのに、安価な価格で売ることは避けたいの
で、自然エネルギー量を増やして自家消費を減らし、高値になってから少しずつ売
ろうとしているのです。
http://ecokentei.green-nippon.com/
日本は低炭素社会への転換の方法として、自然エネルギーの発電量を増やした
り、新技術を開発することや、次世代自動車に移行していくことなどが目標となっ
ています。
ところがその日本の戦略に最も欠けているのが、バックキャスティングという考え
方です。
バックキャスティングとは簡単に言えば、「あるべき姿」を明確にして、それに向
かうロードマップを描くことです。
目標を決めて、それに向かっていくことは同じなのですが、その目標をAS-IS(現
在)の問題を解決しようとするか、TO-BE(なりたい姿)を描いて、それに向かってい
くかの違いです。
日本では2050年にどういう都市が必要なのか、どういう暮らしっぷりになっている
のかまだ明確になっていません。
ところがすでに世界では「あるべき都市」が計画され、作られ始めています。
その中でも特筆すべきものの一つが「マスダール・シティ」です。
マスダール・シティはUAE(アラブ首長国連邦)に計画され、年初から建設が開始さ
れ始めています。
マスダール・シティはゼロ・カーボン・エミッション、つまり二酸化炭素排出がゼ
ロとなることを目標として計画されています。
二酸化炭素の排出をゼロにするために、
(1)自動車の無い都市
(2)自然エネルギーを最大限利用
(3)ごみの完全リサイクル
(4)廃熱利用
(5)水の循環利用
などの特徴があります。
マスダール・シティはアブダビの郊外、およそ6.5km2のエリアに5万人が住
む都市として計画されています。
まず自動車の無い都市とするために、人口密度の高い住宅構造とし、どの家からも
半径200m以内に公共交通手段の駅を用意しています。
公共交通には電動自動車や長距離移動用のLRT(Light Rail Transit)が準備さ
れ、道路は実質的に歩行者のものとなるようです。
さらに電動外部からの自動車の乗り入れも禁止し、まちの入り口にビジター用の
パーキングが準備されています。
砂漠地域の建設ですから、灼熱の大地とどう共生するかと言うことが問題です
が、エネルギー源には潤沢な太陽光発電や風力発電をつかい、都市の郊外のプラン
テーションで作られるバイオ燃料、太陽熱を集熱して得られるお湯、廃棄ごみの燃
焼で得られる熱を再利用し、さらに、地熱ヒートポンプによって、地下の冷気が冷
房に使われます。
風の通り道についても考えられており、海からの冷気を取り込み、砂漠からの熱風
を遮るように方向や住宅が設計されています。
まさに、地球環境へのストレスを小さくし、持続可能な都市として私たちが将来目
指すべき都市像を作り上げようとしているのです。
「あるべき姿」を描けない日本は、マスダール・シティに学ぶべき
ことが多いと、私は思います。
【参考】
Masdar Initiative
http://www.eco4u.jp/url/masdar_initiative/
Masdar Initiative - Worlds First 100% Carbon Free Community
http://www.eco4u.jp/url/carbon_free_masdar/
http://www.oasis-water.net/
まだ少ないという話をしました。
ところが、現在すでに33箇所の地熱発電所を建設中で、2025年には現在の
10倍の発電量にまで高めるという戦略だそうです。
現在の発電容量が80万キロワットですから、10倍になると、現在一位のアメ
リカの3倍以上となり、世界最大の資源国の面目躍如となります。
インドネシアには他にも石油や天然ガスの資源があるのに、なぜ地熱資源開発に
力を入れるのか?
それには、周到な計画がありました。
インドネシアの化石資源は15年後(2024年)にピークを迎え、その後減っ
ていくとみられています。
資源輸出が貿易収益の大半を占めるインドネシアでは、今のうちに地熱資源を開
発し、少しでも化石資源の採掘量を抑え、世界的に化石資源の需要が高まり、価格
が上がるであろうときに備えているのです。
同じようなことは中東の資源国でも見られます。
石油や天然ガスは枯渇資源であるのに、安価な価格で売ることは避けたいの
で、自然エネルギー量を増やして自家消費を減らし、高値になってから少しずつ売
ろうとしているのです。
http://ecokentei.green-nippon.com/
日本は低炭素社会への転換の方法として、自然エネルギーの発電量を増やした
り、新技術を開発することや、次世代自動車に移行していくことなどが目標となっ
ています。
ところがその日本の戦略に最も欠けているのが、バックキャスティングという考え
方です。
バックキャスティングとは簡単に言えば、「あるべき姿」を明確にして、それに向
かうロードマップを描くことです。
目標を決めて、それに向かっていくことは同じなのですが、その目標をAS-IS(現
在)の問題を解決しようとするか、TO-BE(なりたい姿)を描いて、それに向かってい
くかの違いです。
日本では2050年にどういう都市が必要なのか、どういう暮らしっぷりになっている
のかまだ明確になっていません。
ところがすでに世界では「あるべき都市」が計画され、作られ始めています。
その中でも特筆すべきものの一つが「マスダール・シティ」です。
マスダール・シティはUAE(アラブ首長国連邦)に計画され、年初から建設が開始さ
れ始めています。
マスダール・シティはゼロ・カーボン・エミッション、つまり二酸化炭素排出がゼ
ロとなることを目標として計画されています。
二酸化炭素の排出をゼロにするために、
(1)自動車の無い都市
(2)自然エネルギーを最大限利用
(3)ごみの完全リサイクル
(4)廃熱利用
(5)水の循環利用
などの特徴があります。
マスダール・シティはアブダビの郊外、およそ6.5km2のエリアに5万人が住
む都市として計画されています。
まず自動車の無い都市とするために、人口密度の高い住宅構造とし、どの家からも
半径200m以内に公共交通手段の駅を用意しています。
公共交通には電動自動車や長距離移動用のLRT(Light Rail Transit)が準備さ
れ、道路は実質的に歩行者のものとなるようです。
さらに電動外部からの自動車の乗り入れも禁止し、まちの入り口にビジター用の
パーキングが準備されています。
砂漠地域の建設ですから、灼熱の大地とどう共生するかと言うことが問題です
が、エネルギー源には潤沢な太陽光発電や風力発電をつかい、都市の郊外のプラン
テーションで作られるバイオ燃料、太陽熱を集熱して得られるお湯、廃棄ごみの燃
焼で得られる熱を再利用し、さらに、地熱ヒートポンプによって、地下の冷気が冷
房に使われます。
風の通り道についても考えられており、海からの冷気を取り込み、砂漠からの熱風
を遮るように方向や住宅が設計されています。
まさに、地球環境へのストレスを小さくし、持続可能な都市として私たちが将来目
指すべき都市像を作り上げようとしているのです。
「あるべき姿」を描けない日本は、マスダール・シティに学ぶべき
ことが多いと、私は思います。
【参考】
Masdar Initiative
http://www.eco4u.jp/url/masdar_initiative/
Masdar Initiative - Worlds First 100% Carbon Free Community
http://www.eco4u.jp/url/carbon_free_masdar/
http://www.oasis-water.net/