国立西洋美術館ではじめての美術館デートのすゝめ。 | あおきゅーのぶらぶらアートブログ。

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展覧会の感想、美術館を巡る旅について、アートを本音でゆる~く綴るブログ。

これを読めば恋人や気になるあの人と美術館に行きたくなることは間違いなし!
二人の距離もグッと縮まるはず!
 
 
 
と、いきなりですが、今回は普段あまり美術館に行かない人がはじめての美術館デートで失敗しない為のポイントを書いていきたいと思います。

 

さてさて、早速ですがはじめての美術館デートの舞台として選んだのは上野国立西洋美術館
 

 
何故国立西洋美術館なのか?
 
ポイントその1
 
アクセスがよい!!
 
上野駅から歩いて3分程。
 
東京のターミナル駅の一つである上に、駅からも近い。
 
考えても見てください。
はじめての美術館デートにいきなり海外のルーヴル美術館を選ぶ人は大富豪か、ちょっとどうかしてる人のどちらかですよ。
お相手がZOZOTOWNの前澤社長みたいな大富豪だったらラッキーですけど、その可能性は極めて低いです。
 
また、国内だからといって、先日僕が訪れた原爆の図 丸木美術館なんかを選ぶ人はこれまたちょっとどうかしてますからね。(※あくまではじめての美術館デートに向かないだけでいい美術館です。)
 
ポイントその2
 
安い!!
 
中・高校生などはお小遣いが少なくお金がかかるスポットにはなかなか行けないもの。
 
しかし西洋美術館の常設展示の観覧料は500円!!
 
しかも毎月第2、第4土曜日はなんと無料!!(そのかわり若干混みます。)
 
さらに金、土曜日17時以降も無料!!
 
何とも太っ腹ですね。
 
ポイントその3
 
世界遺産!!
 
東京23区唯一の世界遺産、それが国立西洋美術館。
世界遺産ってだけで何だかポイントがアップしそうですからね。
 
ちなみに東京には23区ではありませんがもう一つ世界遺産はあります。
それは小笠原諸島です。
小笠原は東京都内ですが残念ながら遠すぎます。
なんなら近場の海外の方がアクセスはよいです。
 
少なくともフラっとデートで行く所ではないです。
 
ポイントその4
 
世界の名画が揃う!!
 
普段美術館にあまり行かない人は話題の企画展に行きたくなってしまうもの。
 
でも、ちょっと待って下さい。
ルーヴル美術館展などの話題の展覧会はまぁ混んでるんですよ。
 
普段それなりに美術館に行ってる僕でも人気の展覧会は混雑や行列でイライラすることもあります。
 
その点国立西洋美術館の常設展示室はほぼ空いてます。
 
なのに世界の名画が揃ってるんです。
 
何故なら常設展示としていつも飾っているから。
 
ポイントその5
 
つまんなかったら動物園へ!!
 
いや、今回のテーマからすると本末転倒なのは重々承知なんですが、彼女や彼氏が最終的に絵に興味をもってくれるかは分かりませんからね。
 
どうしても盛り上がらなかったらすぐ近くの上野動物園に行きましょう。
 
やはりどんなときも保険は必要です。
 
 
 
さて、何故はじめての美術館デートで国立西洋美術館なのか、お分かり頂いた所で早速美術館へ。
 
まずは上野駅から。JR上野駅の場合、公園改札口が一番近いです。
改札を出て信号を渡るとすぐです。
ここから行き方が分からず道に迷う人とは別れた方が無難です。
 
 
さて、西洋美術館に着いたらまずロダン彫刻でいっぱいの前庭を堪能しましょう。
 
ちなみにこのお庭に入るだけなら無料です。
 
 

あの有名な《考える人》もいます。

 

そして一点注意すべきポイントはこの彫刻作品はロダンの弟子、アントワーヌ・ブールデルの作品です。
 

 

全部が全部ロダンの作品ではないので、
 「この前庭の作品は全て近代彫刻の父、ロダンの彫刻なのさ。」と、カッコつけてウンチクを語ると美術館に入る前からいきなり恥をかくことになりますから気をつけましょう。
ちなみにはじめての美術館デートでの“アートうんちく”はタブーです。
 
自分がいくら美術に詳しくてもなるべく自重しましょう。
ウザがられて2回目のデートが無くなる可能性大です。
 
 
 
さて、お庭を堪能したらチケットをGETしましょう。
 
チケット売り場は建物正面の出入口を右に向くとあります。
 

 

これはロダンの作品《地獄の門》ですので美術館の入り口とお間違えの無きよう。

 

まずは購入するチケットの種類を伝えます。
 
企画展が行われていれば、企画展のチケットを購入するのもありです。
 
企画展のチケットであれば常設展示室も併せて入場可能です。
ただし企画展のチケットはお値段がやや張ります。
 
企画展の内容により異なりますが大体1600円くらいします。
企画展も見たい!!少しでも出費を抑えたい!!という方は前売りチケットを事前購入し美術館に行きましょう。
大抵200円程度ですが、安く購入出来ます。
 
 
 
他にも、学生料金、シニア料金と言った、割安の料金や、障害者とその同伴の介護者は無料など、他にも様々な値段設定がされていますので、事前に美術館のホームページなどでよく調べて証明出来るものを持参しましょう。
 
さて、チケットを無事にGETしたらようやく館内へ。
 
ここでいきなり展示室に向かうのは初心者丸出しです。
 
まずはロッカーに大きな荷物などは預けましょう。
 
100円玉が必要ですが荷物を取り出す時に100円玉は返却されます。
(※美術館のロッカーは大抵このパターンです。)
 
荷物を預け、トイレなどを済ませたらようやく展示室へ向かいます。
 
展示室での鑑賞時間は決まっていないので、人によりバラつきはありますが1時間から1時間半程度でしょうか。
サクッと見れば30分くらいでも見終えることは可能です。
 
企画展示室は入口から入ってすぐに右に行き地下へ。
常設展示室は入口から正面に進んで右手にあります。
 
展示室の入口が分からなくても大丈夫です。
 
受付の人やスタッフの方に聞けば親切に教えてくれます。
 
ロッカーの場所、近くのトイレの場所、館内での写真撮影の可否。
美術館の方に聞けば親切に教えてくれます。
 
「そんな事を聞いたら美術館素人だと思われるじゃないか!!」
 
そんな声も聞こえてきそうですが、全くもって逆です。
  • 大きな荷物を展示室で持ち歩く
  • 写真撮影禁止なのに写真を撮ってしまう
  • トイレの場所が分からず漏らしてしまう
 
これこそが素人です。
 
僕は初めて訪れる美術館ではこれらは大抵聞きますし、ましてや過去に2、3回訪れたことのある美術館でもそんな事すっかり忘れてしまうのでこれまた聞いてます。
海外の美術館でも聞きます。(※特に海外の美術館は荷物の持ち込みは厳しいです。)
 
さて、必要な事を確認したら展示室へ。
 
展示室内のマナーとしては、電車内でのマナーくらいの感覚をもっているのがよいと個人的には思っています。
 
携帯電話での通話が禁止だったり、同伴者とは大声で話さないなど。
電車内でも休日の少し賑やかな車内だと普通の声くらいのボリュームで話しますが、ガラガラの静かな車内では声のボリュームを自然と落とすと思います。
 
そんな感じです。
 
また、当然ですが飲食は禁止です。
 
 
どこの美術館にも展示室の入口には大抵こんなマークがありますので、
 
「あぁ、ハンバーガーは食べちゃダメなのね。OK!!」と思い、カバンからおにぎりを取り出したあなた、残念ながら飴やガムを含む全ての飲食は禁止です。
 
それと当然ですが作品はお触りNGです。
展示品のガラスケースや、絵の額縁、彫刻の置かれている台などもまたお触りNGです。
 
 
 
それではようやく展示室へ。
 
国立西洋美術館の最初の常設展示室はロダンの彫刻が並びます。
 
 
「またロダンかよ!!」
 

 

と言う声が聞こえてきそうですが、僕に言われても困ります。

 

僕もちょっとそう思います。
沢山持ってるんでしょうね。
 
ここでは建築美も堪能しましょう。
この展示室には何故国立西洋美術館が世界遺産に選ばれたのか、建築の特徴などについての解説パネルもあります。
 
 
さて、スロープを上がり2階へ。
ここから絵画作品の展示です。
 
国立西洋美術館は中世から近代までの西洋絵画の作品を時代を追って展示しています。
 
 
なので、最初は中世キリスト教絵画からルネサンスへと見ていくことになります。
 
 
さらに展示室を右回りに進んで行くとバロック美術ロココ美術と続いていきます。
 

 

何となく時代の流れを押さえておくと作風の変化の過程が楽しめるかも知れません。
 
ここでポイントなのは最初から小難しい知識はいらないということ。
大抵絵の横に作品の解説や描かれた年代などは丁寧に書いてありますからそれを読めば大丈夫です。
 
デートで知ったかぶってウンチクを語るのが一番危険です。
 
 
 
展示をぐるっと一周したところで今度は新館です。
順路に沿って進めば新館です。
 
ちなみに余談ですが、この新館からちょっと変な匂いがします。
何とも例え難い匂いですが、そんなに気にしてる人はいないのでまぁ大丈夫です。
 
この新館からロマン主義写実主義などの作品になります。
 
まぁ、そんな“何とか主義”は、はじめての美術館では難しいので今回は触れません。
 
ただし、ここから絵の雰囲気が少し変わってきます。
それまでは時代毎によって全体的に同じ様な、いかにも西洋絵画といった作風だったのが、作家性と言いますか、作品事に少しずつ個性が出てきます。
 
なので感想としては、「何かちょっと絵の雰囲気変わったね!あと、ちょっとだけ変な匂いがするね!」
 
これぐらい語れれば十分です。
 
さて、作品を鑑賞しながら進んでいくと印象派の展示になります。
 

 

 印象派はモネルノワールを代表する仲間たちです。
 
美術はサッパリって方でも名前くらいは聞いたことがあるかも知れません。
 

 

さて、印象派の展示の後は小企画展示室があります。

ここでは大抵版画などの作品を入れ替えながら展示していますが、企画内容事に展示は異なります。
 
小企画展示室のあとは1階へ移動します。
 
1階ではまたもやロダン等の彫刻作品と、後期印象派新印象派ナビ派と呼ばれる作品などがあります。
 
 
まぁ、“何とか派”とかはちょっと難しいのでここでは触れません。
 
あと、ここにもロダンの彫刻があります。
ロダンはもういいよ・・・って方はサラッと眺めるくらいでいいと思います。
 
取り敢えずあの有名なゴッホの描いた作品なんかがありますので押さえておくといいかも知れません。
 

(※常設展示作品と言えども、他館への貸出や保存の観点・企画展の兼ね合い等から展示されていないときもあります。)

 

 さて、続いては近代絵画の展示室です。
もう、ゴールは目の前です。
 
ここでは有名なピカソ等の作品が展示されています。
そう、一般的によく分からないと言われる抽象画等がメインです。
 
絵画鑑賞において、よく分からないと言われる抽象画ですが、中世の西洋美術から年代を追って作品を見ていくことで何故抽象表現が生まれたのか、何となーくですが、見えてくるかもしれません。
 
そんなところで、こちらの展示室で常設展示室は終了です。
 
「さぁ、帰ろう!!」
 
と言ってしまう前にちょっと待ってください。
しっかり二人の思い出を持ち帰りましょう。
 
そう、ミュージアムショップです。
いわゆる美術館のお土産屋さんです。
 
ここには美術に関する書籍やグッズ、お菓子、ポストカードなんかが置いてあります。
 
「いや、もう金ないわ。」
 
という方におススメなのが二人で気に入った作品のポストカードを買ってみては如何でしょうか。
 
ポストカードは大抵一枚100円~150円程度です。
100均などで写真立てを購入して中に入れて飾れば格安で素敵なインテリアになります。
まだ二人の写った写真を飾るほどの間柄でもない場合なんかにもピッタリです。
 
 
さて、ミュージアムショップでお買い物を済ませたらお次はカフェやお食事です。
 
デートですからね。
カフェやお食事はつきものです。
 
国立西洋美術館にはCAFEすいれんという食事処があります。
 
ここで食事や休憩をするのもよいですが、人気の企画展が開催中のお昼時などはかなり混むこともありますので時間をずらすか、上野駅近くで食べる、上野公園のレストランで食べるなどなどの選択肢はあります。
ただし上野は食事処が少ないので事前のリサーチがおススメです。
 
さて、食事や休憩の際には是非見た絵の感想などを語るとよいでしょう。
 
まだあまり親しい間柄でなくても、今日見た作品は二人の共通の話題ですからね。
 
きっと盛り上がり、二人の距離もグッと近づくんじゃないでしょうか。
まぁ、盛り上がらなくても僕は保証致しかねますが。
 
その場合は上野動物園に行くかサッサと家路につきましょう。
動物園も駅もすぐ近くですから。