今年も金毘羅山(366㍍)に御来光登山を挙行しました。
登頂時、上ったばかりの初日は白い日輪です。
日の円周がこんなにもくっきりとした正確な○線だったとは、今年初めて気づきました。例えれば日本画の名人が面相筆で引いた輪郭でしょうか。やはり宇宙の手になる自然現象に迷いはないのでしょう。円の模範描写です。しばらく見とれていました。
振り返って西に目をやると、港沿いの谷を埋め尽くしてできた〝白い街〟です。建物すべてが白なのですが、日を見つめていたためにピンクがかって見えます。これも一興です。
それにしても長崎の街がこんなに白いとは、今年初めて意識しました。まるで西洋の地中海の街です。街が出自(西洋文化)を誇っているように思えました。
頂上の本殿の社広場には100人近い若者たちが集っていました。渋谷の若者たちの愚行を帳消しにしてくれる善男善女たちです。楽しそうに語らっています。
私の日の出は今年も、金毘羅山中腹にある金毘羅神社拝殿裏広場のどんく岩で迎えました。7時20分です。金毘羅山頂上での日の出の瞬間には到底、間に合いません。どんく岩そばで先着の人と一緒に、上る寸前の暁光に手を合わせ、引き続き頂上を目指したのでした。
休み休みの登山。今回の挙行でまた体力の衰えを実感しました。自転車も徒歩も、これまで以上に時間を掛けました。自転車走行にも不安があります。安全第一です。
安全と言えば、気付いたことがあります。
毎年、長崎の街中を走っていると救急車のサイレンが聞こえていましたが、今年は一度も聞きませんでした。それに、いつもは暗い長与の町中ですが、今年は明かりをつけた家々が続きました。地元神社への参拝者らしい人々も目に付きました。時間は例年と同じです。
そんな人々の変化に、コロナ禍での暗い日常からの一日も早く脱出の願いを推し量ったのでした。
写真上は「金毘羅山頂上からの厳かな初日」、中は「どんく岩㊧からの初日の朝焼け」下は「古賀人形の網場どんく㊧」