日曜早朝から、資源物回収の作業。自治会の重要な活動で、町内の皆さんの意識も高まっているようです。瓶など洗浄して持ち込む人も増えて、気持ちよく作業に取り組めます。
なかでも「透明(白)瓶」「茶色瓶」「緑など色付き瓶」を、それぞれビニール袋などに分別しての搬入には意識の高まりを感じます。そこには私たちへの気遣いの広がりが伺えて嬉しく思います。
今月は空き缶が少なめでした。空き缶といえばビールが主です。コロナ禍で〝お家飲み〟が増えていると思ったのですが、そうでもないようです。ただ、土砂災害を起こすほどの雨の日が続いて涼しい日が続き、猛暑日が少なかったのかな? とも思いました。大手酒造会社2社のビールの空き缶が派を争うように、まとめて持ち込まれます。大きな収納袋の中は青色缶に染まったと思えば、今度は赤色缶に占拠されます。
持ち込まれた空き缶に、かわいいヤモリの子がピッタリと張り付いていました。大きな目でじっと私たちを見上げています。
先日、報告した「虫たちのブルース」に、家のヤモリの子に触れましたが、写真無しでしたので、この空き缶の子に登場していただきました。
ヤモリは、なぜか憎めない虫。人々のくらしの片隅に共生する虫。じっと上目遣いに見つめている姿が、なんだか知恵者のように見えます。その子供です。娘の「いじめないで」の気持ちが理解できます。
妄想が立ち上がりました。焼け跡のヤモリ君唄う「東京キッド」。
♪歌も楽しや東京キッド 泣くも笑うものんびりと…♪
ヤモリといえば、古い安普請の家屋の箪笥の裏に隠れている同居人。戦後復興時の焼け跡に立ち並んだ長屋には、たくさんのヤモリが同居していたのでしょう。それとも空襲で絶滅? いえいえ、人々の戦後復興の奮闘ぶりを、上目遣いに眺めていたのでしょう。
事務所として古いビルの一室を借りていたころ、夏の夕方に1匹が姿を現していました。そこで、こんな短歌もどきができたのでした。
晩夏夕 ヤモリ鳴かずに睨みおり シェアをしようぜおれも部屋主
ヤモリといえば、ガラス窓に張り付き、蛾やカエルに静かに忍び寄ってパクリと食いつく動作が象徴的ですが、実は指で触るとキューと鳴きます。
ヤモリはかわいい虫なのです。