梅雨の晴れ間。自転車での帰り道。いつものように、カンナの花のお出迎えです。
道幅約2メートルの左側道沿いの路肩。約5メートルに渡り繁茂し、茎の天辺付近から噴き出たような真っ赤な花びらが咲き誇っています。
毎年夏、大人の背丈を超える1~1・5メートルの株50本ほどが、大きい赤い花をびっしりと咲かせます。その精悍さは目が覚めるほどです。
長めの坂道が続く最後の心臓破りの難所。自転車で登る私は、いつもこの場で一服です。後は少しの上りを最後に下り坂が待っています。気持ちが和みます。
花も葉も南洋の造りのカンナの花。どんな経緯でここにビッシリと咲くことになったのか? ミカンの里と聞いて私たちが引っ越してきた25年前からあります。カンナの背側は高さ1メートルほどの石垣。その上は広いミカン畑です。通行上、困ることはありません。このカンナの咲く道沿いは道幅が広がっており、交通安全の上でも離合・避難の安心の場所です。
先日の豪雨では、強風も吹いて半分ほどが倒壊状態になりました。毎年の事です。太さ径約2センチほどの茎も折れています。私は、倒れた株を抱きかかえて起こし、倒れていない強い茎に凭れ掛かせてやります。これも毎年のことです。
自然からの大切な季節の贈り物。大事に咲かせてやらないと…。今や、地元の人たちと交流を楽しみに訪れる夏の異邦人のようです。