は~るの おがわはサラサラゆくよ~

 いよいよ春です。

 ここは小川ではなくて赤路とマンションを分けるフェンス沿いの側溝。

なんとカエルの卵を見つけた。

 わたしが見つけたのではなく、マンションに住まわれている母子。

小学生のお兄ちゃんと幼い妹が「あっ、オタマジャクシの卵だ」「卵だ」と。

通りかかった私も早速、見物させてもらい、カメラに収めた。

 直径1センチほどのもつれあった腸のような長いゼル状の中に黒いつぶつぶが散らばっている。たしかにカエルの卵だ。

 ここは溝といっても普段は水は流れておらず、一辺30センチほどの排水のターミナル部分にだけ、生活用水を含む雨水がたまっている。いわば人工の水たまり。そこにカエルの卵。

 もともと、このマンション周辺一帯は農業用水池。30年前まではウシガエルの天下だった。梅雨ともなるとモ~モ~と、なんともオドロオドロシイ泣き声の合唱。そのカエルを求めて蛇どもがうろうろしていた、のは今は昔。

 赤路の草取りをしていて時たまカエルを見つけるが、しっかりと繁殖しているのだなあと、今回の卵の存在に少々感動した。

 さて、この卵たち、見事にオタマジャクシになったとして泳ぐスペースをいかに確保するのだろう? 成り行きが心配でもある。