孫の登校日の朝、学校へ同行途中、車道を挟んだ対面の歩道上に1羽のゴイサギを見つけた。背筋を伸ばし、一方向を見つめたポーズで街路樹の桜の木のそばに立っていた。すぐ下は長与川だ。
体長50センチ余り。羽の灰色が、桜の木の色と保護色関係になり、意外に目立たず、通勤者も気付かないようだ。早速、携帯カメラで撮影した。近づいても逃げる様子を見せない。
ゴイサギといえば、浅い川床にじっと佇み魚を狙う姿でお馴染み。それを交通量の多い町の中心地の主要道路沿いでやるとは! 近所には人が集まるバス停もある。
これは傷付いて飛べないのか。猫、犬に見つかると危ういぞ…と思い、現場から約100メートル近くにある町役場に携帯で電話し、保護のお願いをした。通報時に氏名を聞かれたので現地で待っていた。が、30分経っても来ない。まだ午前8時過ぎ。急なお願いで職員の出動もままならない様子だ。
ゴイサギも近くで監視する男が厄介になったのか、グッ、グッと鳴いて長い嘴の顔を上下しだした。威嚇のように見える。「ここから去れ!」と命令しているのか。
再度、役場に電話すると、シルバー人材センターにお願いしたという。まずはひと安堵し、帰宅する旨を伝えた。
道々、思いを巡らした。ゴイサギは傷を負っていたのか? 単なる休憩ではなかったか。そばにパンくずが撒かれていたので、えさ場なのかもしれないーなどと。考えれば考えるほど、人慣れ世慣れした今どきのゴイサギ君のように思えてきた。
また、また余計なお節介をやってしまったらしい。シルバーさん、ゴイサギがいなかったら御赦し下さい。