自宅下のアカ道にタケノコが頭を出していた。よく見ると2本。1本は雑草除けシートを持ち上げるようにグンと突き出ていた。もう1本は草むらに隠れるように頭を出していた。

 これは、タケノコ掘りができそうだ、と思った。そこで竹林の地主さんに収穫の許しを得た。小学2年の孫の自然教育に良い教材だと考えたのだ。

 学童から帰宅した孫にスコップを持たせてアカ道ヘ。どこどこ?と足元を探す孫。ここにあった。ここにも。そして…、ここにもあるよと、私の気付かなかった3本目も見つけた。

 地主さんには2本と申し出ていた。二人で一緒に2本だけ掘り出すことにした。

 孫はスコップをグイッと根本の土に差し込み、ヨイショ、ヨイショと二声三声。割と簡単に掘り出し、ワッと笑顔を見せた。どちらも長さ20センチ前後、太さは径5センチと10センチ弱だ。

 私は孫に収穫の2本を手に持たせ、早速、記念写真を撮った。なにせ孫は初体験なのだ。

 帰宅後、私は妻に、茹でて酢味噌で刺身を希望。孫は煮つけに…と。だが、いかんせん、小さな獲物である。二つの料理には量不足だ。結局、茹でて頂くことになった。

 孫にとってはおそらく初の味覚でもあろう。どんな感想を漏らすか楽しみだ。