暴飲暴食がたたって腹痛に七転八倒した。

 ショートケーキをペロリと食った後、続けて湯割り焼酎を飲みながら、煎餅をぱりぱり。

そして夕食を食べていると、約束していた飲み会の連絡。

 すぐに出掛けて、刺身と鶏肉の煮つけ。酒は焼酎。湯割りを3、4杯いただいた。

 帰宅は夜の9時ごろだった。じんじんと腹が痛み、渋りだした。

トイレに駆け込むこと数分ごと、数えていない。止まない痛みは腹だけでなく、肛門も。

普段から便秘が続いていたが、腹を下して、出ようとするが、便秘が門を閉ざしている。

うんうんうなりながら、痛い思いをして出るのは少しだけ。

それに加えて小便も出ない。パンパンにたまっている膀胱が痛い。

結局、夜は眠れず、唸りどうしだった。

 

朝、妻の運転で医者に行く。

診察後、尿道に管を差し込まれると、小水が一気に出た。あっという間だった。

ビニールパックに入った黄色い小水を見てびっくり。850CCと。

苦しいはずだ。

前立腺肥大の薬と下剤薬をもらった。

下剤を飲んでも症状は同じ。トイレの繰り返しだ。

出そうと踏ん張るが、痛いのなんの…、このまま今夜も眠ない夜に…。 

 ということで、初めて成人用おむつのお世話になった。

家人の勧めで水を飲んで、症状が少し改善。痛みをこらえて少し出るようになった。

少しずつだったが、最後に固まりらしきものが出て、ガスも度々出る。

続いて小便も出るようになった。3日目にはほぼ治癒した。 

て、後日談。

パンツを汚して、家人に手間をかけた。

孫が「じいじ臭い」と。本当に臭いのだ。自分でもわかっている。

あれほど優しかった娘が怒りに満ちた顔で言い募る。

「下着は自分で洗って!」「どれだけ私たちが大変か!」

ひたすらハイハイと答えるしかなかった。

 この失敗を機に、〝おやじの下着〟は自分で洗うことになった。

仕方ない。年甲斐もなく暴飲暴食だ。自業自得。

 飲み会を企画したお隣さんにも迷惑をかけた。

家人が食中毒かと疑い、問い合わせたのだ。他の参加者は全員何ごともなし。

 今どきこの齢で暴飲暴食で騒動とは恥ずかしい限りだ。

 「じいじ酒飲むな」と言って睨みをきかしていた孫にも情けない姿をさらしてしまった。

 毎日の安泰に身を任せ、甘えと油断の日々のつけだ。

和気あいあいの👪の間でも、緊張感を失ってはならぬのだ。

 そして今晩、飼い猫が吐いた。私の腹の上でほんの少しだが、えずき出して吐いた。

猫なりに、これはいかんと思ったか、暗い台所の隅に逃げて、本格的に吐き出した。

主人の身の上に反応した嘔吐のように思った。が、叱りつけるしかない。

身勝手な主人である。反省。