雪(短編小説) | tolive-06のブログ

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雪は嫌いだ


おじいちゃんが除雪作業してるときなくなった。


もともと嫌い。


寒いし、中学校にいくとき自転車で曲がり角すべって大勢に笑われた。


ほんっとに嫌いなの。

 

スノボに行こうと言われたが、ただひたすら登り滑りを繰り返して何が楽しいのか、私にはわからない


下手したら雪崩に巻き込まれるかもしれないし転んだら痛い。


ちなみに速いのも怖いし


先週東京からある女の子が引っ越してきた。


この時期は珍しいのかもしれない。


奈津。


瞳が大きく、白い肌に明らかに素直で無邪気。


かわいいっちゃかわいいけど、なんかこどもっぽい


転校初日彼女は私の隣の席だった。


よろしくっ!


私は中学生、いや下手したら小学生が遊びにきたんじゃないかと思ってしまった。

しかし、私のいつものポーカーフェイスで笑顔で対応した。


そう、私はこんな性格をしているが、友達は普通にいる。勉強だって成績はもちろん普通より上

運動だって、まあまあできる方


それからなぜか私は奈津とよく話すようになった。


彼女は落ち着きがなく忘れ物をよくする


何度助けてあげたか。


そしてそれもそろそろ限界である。


私は真面目に授業を受けたいのに話しかけてきたりして先生に怒られることがあり、授業態度はだんだんと下がっている。



大学は推薦で行きたいから今まで頑張ってきたのに奈津のせいでいけなかったらばかばかしい。


悔やんでも悔やみきれない




だから私は無視するようになった。



ごめん、消しゴムわすれちゃった、かして?


おーい、どうしたのー?


最初こそメールや話しかけてきていたが、一週間たつと彼女は私に話しかけなくなった。


奈津は、


たまに、学校を休むようになった。



もちろん私のせいじゃない


先生によると奈津は病弱らしい






知らなかった。



自分のためにひどいことをしてしまったと思った。




私は気づいてた。


無視したあと悲しそうな目でこちらをみていたこと。



私に話しかけなくなってからもたまにこちらをみてくれたこと。








私は今病室にいる。


それはスノボができる山の近くの病院。


彼氏に誘われスノボに来た時、私は何か建物に気づいた。


吸い込まれるように入った。



そこには病院があって私はすぐに彼氏のもとへいこうとしたが、


看護師さんは震えていた。


泣いていた人もいた。



そしてある病室にとおされた。



そこには、小坂奈津、そうかいてあった。




私は全ての記憶を思い出した。


そして手紙。わたしのなまえ


なんで、なんでわたしなんかに



おそるおそる開く。



奈津は怒ってるかも知れない。

もしかしたら恨んでるかも







元気?

私のこと覚えてる?


私はね、もう死んじゃうみたい


この雪が溶けたらおわりって。


奈津なんだから夏までいきたいのにー


あはは


わたしちゃん、有名大学合格おめでとう!


あれからもう話してないけどわたしちゃんが勉強頑張ってたのに邪魔しちゃってごめんね、


わたしちゃんが大好きだった。



初めて話した時覚えてる?


その時も雪。


私はあんまり雪みたことなくて楽しくてはしゃいでた


そんなときわたしちゃんは雪がきらいって


でもね、雪はきれいなんだよ!!

ちゃんとみると綺麗なかたちしてるの!


私は雪大好きだよ、だから雪の良さを伝えたかったんだけどなんか難しいなぁ


スノボしにいくってきいたからお手紙かいてみたけど





え?

ここで手紙は終わっていた。










私は雪がふると絶対雪で遊ぶ。


雪合戦、雪だるま作り


寒くてもすべってわらわれても



そうすると、奈津が笑ってくれているような気がした。