フィレンツェとローマ。
名前は知っているけど,具体的にイタリアのどこにあるか正直わかっていませんでした。
この二つの都市はどっちも有名ですが,行ってみると街の作りが全然違うことに気づきます。
まずは,街の大きさ。
ローマは広い!でかい!
そして空が見える(笑)
フィレンツェは空が見えない。
なぜでしょう。
道の両側に三階建ての建物(石造り)がびっしり立っているから。
だから路地に太陽がささない。
フィレンツェは城壁の内側に町が広がっているため,面積に限りがあります。
だから建物を高くするしかないんですよ。
ローマは広いです。
さすがローマ帝国。
城門もあるけど,襲ってくる以上の兵力があるからですかね,どーんと構えています。
街の道も構造的です。
道の周りの風景が見えるというか。とにかく見通しが良いのです。
実際に街を歩いてみるとその違いがよくわかりました。
ローマからフィレンツェに入ると「美しい!」のあとに「あれ?」ってなります。
なんだろうこの違和感。
あ!道か!
もっと歩きやすい広い道教えてよ~ってGoogle先生に聞いても広い道はでてこない。
だってないんだもん(笑)
フィレンツェは建物の壁が高くて道の先しか見えないんですよ。
ずっと図書館の本棚の間を歩いている感じ。
私本屋に行くとトイレに行きたくなるタイプなので,大きな広場や教会の前までいくとホッとします。
(広場は広場ですっごい人がいて落ち着かないけども)
ローマは暴君ネロが街の再構築がしたいために街に火をつけたって話もありますが,皇帝や王様みたいなすごーく権力がある人が命令できる場所は道が広いです。
パリやウィーンも19世紀ごろに大区画整理しているから,道路が広くて機能的。
でもフィレンツェはもともと商人が共和政治をしていたので,お金も自分たちで工面しないといけないし,個人の財産である建物をおいそれと壊して道をつくるの難しかったんだろうな。
15世紀から16世紀にかけてルネサンス文化が花開いたフィレンツェですが,16世紀後半からは徐々にその力を失い,衰退していきます。
だから街が大改革されることもなく今に至るのであります。
迷路のような小道をたどるフィレンツェ。素敵ですよ。
良い美術館もいっぱいあるしね。
ああ,また旅にでたくなっちゃう。