郊外ロードサイドの2階建店舗 | 猫好きのブログ

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  郊外ロードサイドの店舗というと平屋建てが多い。

 

  多くの人にとって上がるという行為は面倒なのだ。例えエスカレータやエレベーターがあってもだ。カートは使いにくいし、平屋だと目的の売り場に最短距離で行けるが、多層階だと階段や移動装置の場所まで行き、更にそこから売場に行かなければならない。

 

 特にショートタイムショッピングニーズの高い店ほど平屋が望ましい。ま、イオンモールは確かに3階とか4階であるが、立体駐車場から下へ降りる構造になっていたり、購買頻度の低い商品部門を上層に配置して対応している。

 

 理由はそれだけでははない。幾ら平屋が良いといっても面積が広すぎると平屋の方が歩かされることになる。一辺が200mもある店を考えると分かるだろう。従って面積が一定以上になると多層階にした方が歩行距離が少なくなる。これがモール型ショッピングセンターが多層階になりやすい理由だ。

 

 まあ、そんな心配をするのは大型店であり、中小店にとっては平屋が圧倒的にいいのだ(駐車場スペースを確保するためにやむを得ず2階にするケースもあるが)。

 

 A店は2階建の小型ショッピングセンターであった。場所は郊外幹線道路の一等地。複数の最寄り品を扱うテナントが入っていたが、2階を使っていた主要テナントが抜けてしまった。

 

 何故だろうか?問題はテナント企業か?、それとも建物の構造か?

 

 抜けたのは普段着の婦人服の店。といってもしまむらのようなデイリーファッションではなく、地味な服やアクセサリーだ。

 

 1階は集客力のある大手チエーンが入っているのだが、2階にはあまり上がってこない。階段はなく、正面ロビーにあるエスカレーターで接続されている。決して悪くないのだが、気になった点は

 

①2階の天井が低いこと。

②真ん中のエスカレーターで売場が分断され、回遊しにくいこと。

 

 

 ①は建築費の節約であろうか。2階は家賃が安くなるので、コストを削ったのかもしれない。でも天井が低いと圧迫感があり、服を選ぶ気分になりにくい。

 

 ②1階はエレベーターを間にしてテナント区画が分かれているのだが、2階では一体として使っているので、凹型をしている。右端から左端まで移動するのに遠回りをしなければならない。

 

 このような構造にもかかわらず、商品をごちゃごちゃ置いている為、分かりにくい。宝物の発見はドンキホーテで十分だ。あの陳列方法は小売業界では普通は推奨されない。ドンキのようなアミューズメント性、意外性を付与しないと只の乱雑な店に見られてしまう。

 

 このような要因が重なって撤退になったのであるまいか。

 

 なお中小店でも2階建の全てがダメな訳ではない。ヤマダ電機、ゴルフチエーンでも2階にしているが、集客上、マイナスにはなっていない。商品特性、顧客の心理状態に合っているかどうかの方が重要であるということだ。