警備関係者による犯罪は今までにもあったが、これは珍しい。
万引きGメンとしてスーパーに派遣されていた男が勤務中に万引きをしたのだ。盗んだのは洗剤1個。ま、勤務場所であるから、監視カメラの死角、防犯体制、店員の配置場所などは頭に入っているだろうし、何よりも取り締まる立場の自分が疑われるはずがない。
だが店長に見つかり、警察に突き出されて逮捕された。恐らくこれが初めてということはないだろう。必要な物が出てきたら、その都度盗んでいた可能性大だ。
博打、万引きは確率ゲームなので、回数を繰り返せばいずれは当たる。店長が見つけたというのは、タイミングが良すぎると思う。それ以前から、万引きGメンの挙動が不審なことがあり、疑っていたのではないか。そして隙を見せた振りをして現行犯で取り押さえたと。
洗剤のような大きな物を盗るのは大胆だ。初犯や初級レベルだとポケットに入る大きさの商品にするのではないか。男は万引きを繰り返すうちに慣れていき、大型商品まで手を出すに至ったのであろう。
過去の犯罪を証明するのは難しいので、自白しなければ洗剤1個分の窃盗ということで不起訴になるかもしれない(例え万引きGメンであっても一般人と同じ刑罰になるそうだ)。
ただ勤務先との関係では只では済まないだろう。警備会社は信用の失墜により、契約を次々と切られると実損を犯人に請求してくるかもしれない。
ま、犯人は63歳なので、後2年で年金生活だから、何百万円も請求されると生活に困窮する可能性がある。