ファッションマーケティングの専門家である川島蓉子さんが書いたデパ地下の本を読み終わった。
この方はファッション分野では有名で、伊藤忠ファッションシステムの取締役まで勤めたキャリアの持ち主である。
そのせいか、優雅にデパ地下を使いこなしている。我が家で同じことをやったら数か月で自己破産申請をすることになる。
とまあ、経済力の差はさておき、デパートの使いこなしは経済力だけで決まるものではない。デパートが提案するライフスタイルへの共感、憧れがないと只の成金趣味に過ぎなくなる。
例えば高い食材を買ったことが重要ではなく、誰とどういう食事をするかとか誰にプレゼントするか等、シーンを考えてその場に相応しい商品をセレクトし、楽しみながら購入するというのが通である。
そのためには、対面販売を活用する必要がある。専門家のアドバイスを取り入れながら、自分のセンスを商品に反映させるわけだ。これを繰り返すことで物を見る目、消費者像が磨かれる。
このような態度はマーケティングに非常に重要だ。消費者像やニーズが曖昧だと、消費者と商品・サービスのミスマッチが起こり、販売不振になる。
川島さんは多忙なせいか、午前3時に起きて原稿を書く生活を20年以上続けている(ニートではない)
。優雅なセレブに見えても、人並み以上の努力をしてきたし、今でもしているということだ。
元伊勢丹カリスマバイヤーの藤巻さんとの対談記事
「ifs未来研究所」所長 川島蓉子(前編) 藤巻幸大のゲストインタビュー|藤巻百貨店 (fujimaki-select.com)