税金の確定申告と経理係のはなし | 猫好きのブログ

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資格試験とその応用

 毎回面倒な作業だ。

 

 領収証、銀行の通帳、社会保険控除、医療費控除、特定口座の年間取引報告書など必要な書類の大半は集まった。但し医療費支払い明細は3月にならないと役所から発送されない。また証券会社から送られてきていない書類も残っている。その間に出来る作業を終わらせておくことにする。

 

 納税申告が面倒だからこそ、税理士という職業が成り立つ。経理は向き不向きがあるね。自分は子供の頃珠算をやっていたので数字に強いと思っていたが、そうでもなかった。勝手に思い込んでいただけだった。

 

 経理となると数字だけではなく、請求書の管理、支払い・受け取りの確認など様々な仕事がある。しかも求人票にあるように経理以外の仕事も担当する。ある会社の求人は清掃、洗濯までも守備範囲だった。

 

 そういうドキュン企業は例外としても、勤怠管理、社会保険料の計算など総務と経理が一体化している企業は意外と多い。つまり経理係には事務全般のスキルが要求される。

 

 でも向いている人は管理部門の職務を広く経験できるため、管理部門から現場に出ずに偉くなる人は少なくない。

 

 他方で経理系は人気がある割にはそれほど給料が高くない。直接売上に貢献しないからであろう。それに中小企業の場合、管理会計のような複雑な仕組みがないので、マネジメントよりも作業的職務になりやすいという理由もあるのかもしれない。

 

 そんな地味な経理係だが、税理士になると周りの評価が全然違う。だから経理担当者が税理士試験の勉強をする人が多いのだろう。

 

 でも個人的な感想だが、あの試験は数字の処理能力と税法の膨大な記憶力が必要なので、30代以降は、かなりのハンデになる。

 

 中小企業診断士試験は30代半ばから40代半ばの合格者が多いのと対照的だ。診断士はマネジメントスキル・思考がベースなので、記憶力の衰えをビジネス経験やセンスでカバーできる。

 

 このように考えると、自分の置かれた状況(素質、年齢、職業、自由時間、資金)を把握し、強みを生かした方が成功しやすいと言えよう。

 

 人によっては資格取得に掛ける労力を実務能力の開発に掛けた方がよいことがある。丸善とか紀伊国屋書店に行くと、経理関係の本だけで相当な分量がある。職場で実務に詳しい人は、日ごろからこのような専門書を読んで学習しているので、資格を取るよりも会社から評価される。そしてそのスキルが転職にも役に立つわけだ。

 

 最終的に何等かの格好でアウトプットできないと、それは只の趣味に過ぎない。