は勉強が嫌いだ。

 

 

 

物心付いた頃からずっと。

 

 

 

気づけば教育熱心な母親に謎のドリルを解かされ、

勉強が得意な人たちばかりの学校に通い、

「周りが勉強しているから」という理由だけを頼りに

社会人になってしまった。

 

 

 

現在、大学を卒業して3年。

 

卒業後も捨てられず本棚に置いてあった教科書を

何気なく手に取り、少し読んで、みじめな気持ちになった。

 

 

 

「もっとちゃんと勉強していたら。」

 

 

 

きっと今より仕事ができて

きっと毎日が充実していて

きっと素晴らしい未来を迎えることができたのに。

 

 

 

その瞬間、ひとつの考えが頭に浮かんだ。

 

 

 

「今からでは間に合わないのか?」

 

 

 

もう手遅れかもしれない。

今更何をしても無駄なのかもしれない。

それでも、諦めきれない。

 

そこで、僕は人体実験をすることにした。

本当に、本当に、勉強は嫌いだけど、

 

 

あと1年間だけ本気で猛勉強したら

一体どんなことが起こるんだろう?

 

 

明日から逃げない。そう誓った、25歳の冬。