プロの経営者について考えてみた | まつ☆ まつ☆ オープンカフェ

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サントリーの新社長



先日、ニュースで、サントリーの社長が、創業家一族の佐治信忠氏から、

ローソン会長の新浪剛史氏になるとの話を聞きました。


伝統的な日本の会社では、社外から、経営者が就任することは、非常に珍しいことではないでしょうか。

ほとんどの場合、社長は社内で昇進した者が、最後に就くポジションという場合が多いと思います。






経営プロフェッショナルとは?



経営学は、米国の経営大学院(ビジネススクール)で、

実在する経営者や会社組織をリサーチし、科学的な方法により、学問として体系化されました。


その後、米国を中心として、経営大学院(ビジネススクール)でMBAを取得した卒業生が、

この学問体系を実務で活用して活躍する、専門的なプロの経営者が現れました。



私の知っている限り、キャリアパスとしては、


① 卒業後、入社した会社で昇進して社長になる

   → その後、プロ経営者として、複数の会社の社長を歴任する

② 卒業後、経営戦略コンサルタントになる

   → その後、事業会社で、プロ経営者として、複数の会社の社長を歴任する



といった、パスが多いのではないでしょうか?




新浪さんの場合は、①のパターンで、三菱商事から、ローソン社長、サントリー社長ですね。


②のパターンは、日本では、マイクロソフト日本法人代表の樋口さんが有名ですね。

樋口さんは、ボストンコンサルティンググループの戦略コンサルタントをふりだしに、

日本ヒューレットパッカード社長、ダイエー社長、日本マイクロソフト社長を歴任されています。



お二方とも、ハーバードのMBAで

日本でも、このようなキャリアを積める、ハーバードのMBAは、さすがといったところでしょう。




ちなみに、

新浪さんは、大学は慶應義塾大学で、サントリーの佐治さんとは、慶應人脈だそうです。

さすが、日本では、財界の慶應人脈は強いようです。


樋口さんは、大学は大阪大学工学部で、理科系出身のMBA。

経営戦略コンサルタントは、理科系出身のMBAの人、多いですね。


樋口さんは、米のルイスガースナーのキャリアと似ていますね。


ガースナーは、ダートマス大学工学部卒業後、ハーバードでMBAを取得し、

マッキンゼーの経営戦略コンサルタント、ナビスコ、IBM、カーライルの社長・会長を歴任しております。






今後、日本でも経営プロフェッショナルは増えるのか?




① 経営者養成機関である経営大学院(ビジネススクール)が活用されていない


日本では、いまだに、経営者を育成する機関としての、経営大学院(ビジネススクール)が、

マイナーな存在であり、卒業生が経営プロフェッショナルとして、活躍する姿を見ることが、

多くないというのが現状です。




② 経営プロフェッショナルを排出するキャリアパスがない


また、日本企業は、MBA取得者に対して、

経営者候補のエリートとして、特別なキャリアを提供いるわけではないと思います。


創業家オーナー企業の創業家一族でもない限り、

社長候補のエリートでも、終身雇用制や年功序列制のため、40代で社長に就き、

その後複数の会社で、経営プロフェッショナルとして、社長を歴任することはまれだと思います。




したがって、

日本企業出身の経営プロフェッショナルが活躍するのは、まだまだ、

先のことになるのではないかと考えています。





英 バージングループ代表 リチャードブランソン氏について



リチャードブランソン氏は、ベンチャー起業家として、個人的にファンです。


彼は、言います。 「MBAの経営理論なんていらない」


しかし、彼は経営プロフェッショナルではありません。

彼は、「経営者をやってみたら、たまたま当たって成功した、経験主義的経営者」なんだと思います。


事実、彼のやり方をまねしても、すべての人が、経営者として、成功できるわけではありません。




経営プロフェッショナルとは、


体系化された経営理論をベースとして、さまざまな業界や会社で、

経営者としてのスキルや能力を活用することができる人達のことだと考えています。