東京から約30分、千葉県の船橋法典駅。
船橋法典駅からさらに歩くこと5分、線路を眼下にした閑静な道の先に「法典の湯」はある。
楽天地天然温泉 法典の湯
千葉県市川市柏井町1-1520
【アクセス】
JR武蔵野線 船橋法典駅より徒歩5分
仕事を早めに切り上げ、田舎の土手を思わせる駅からの道を歩いていると、ふと童心に帰る思いである。
この「法典の湯」、その魅力はテーマパーク的な温泉の構成にある。
駅からの道なりと同様に、童心が刺激される作りになっている。
とても立体的で奥行きのある構造になっており、なんとも言えないワクワク感が沸き起こってくるのだ。
高低差をうまく使い、それぞれのお風呂がうまく独立した配置になっており、どこから攻めて行こうかと、初めて訪れる者に自然と期待感を抱かせる。

【立体的な構成の露天風呂】
高低差やブラインドがあることによって、多少込み合っていてもそれぞれのお風呂をゆっくり楽しめる作りになっている。
お風呂の内容についても、テーマパークさながら、それぞれが個性を持ったものになっている。
中でも刺激的で、ジェットコースターさながらのパンチ力を持っているのが、源泉かけ流しの湯である。

【高濃度の源泉かけ流し風呂】
この源泉かけ流し、まず香りが強い。独特な金属を思わせる香りが強烈に嗅覚を刺激する。
同時に非常に塩分が強い。「海水と似た成分」と謳われているが、舌に含むと、まるで海水そのもののである。顔のひげそり後には強力な塩分が傷口にしみる。
お湯の色は、海水というよりもむしろ、台風時の川のように茶色く濁っているのだが、それがまた荒削りな力強さを感じさせる。
この源泉かけ流し風呂は、やや隔離された所にあり、その周辺は灰色に枯れた藁で覆われている。
この枯れ果てた、お化け屋敷的な雰囲気が何とも良い。
持ち前の高濃度のお湯と併せ持って、辺境の温泉地に来たかのようなトリップ感を味わわせてくれる。
一方、加水風呂の方は大変広々しており十分な大きさで、適度な温度と縦長の形状でゆったりとつかることが出来る。
岩風呂は二段構造で、上段には熱めのお湯があるのだが、こちらも先程の枯れ木でこじんまりと覆われており、秘境に足を踏み入れたような気分になる。
さて、濃厚な成分のお湯を堪能した後、内風呂に足を進めると、外の源泉かけ流し風呂とは対照的な、純白の濁り湯が優しい面持ちで待っている。

【優しい入り心地の白湯】
ジェットコースターやお化け屋敷で刺激を味わった後、ホッと一息つけるメリーゴーランドのような癒しと安心感である。
こちらは塩分は無く、湯質もなめらかなお風呂である。
この内風呂からは露天とはまた違った景色を楽しむことが出来る。
窓から露天を眺め、木造りの屋根と緑の草木で作られる風景を見ながら、白濁のお湯に浸かっていると、高級旅館にいるかのような優雅さを味わえる。
このように露天風呂と内風呂で、全く異なる泉質と雰囲気を楽しめる。
そして、やはり全体のレイアウトが上手く出来ている。
露天の中央には広々とした「寝湯」があり、お風呂とは段差があり一番低い位置に設けられている。

【解放感のある寝湯】
寝湯が中央に位置し、しかも屋根が無いタイプというのは変わっている。
一番低い所にあるという構造上、露天風呂からも寝湯を見渡せるようになっており、まるで男達の全裸お披露目ショーの舞台になっており、一瞬不信感を持つ。
しかし、実はこれには秘密があり、寝転がってみると、そこに何とも広々とした夜空が広がる
周辺には大きな建物も無く、思いっきり開けた空間となっているので、ここで寝ころぶのは何とも気持ちが良い。
センターに配置された寝湯は、何も男達の裸体を露わにし羞恥心を掻き立てる物では無く、少しでも壮大に空を見渡せるようにと配慮された、作り手の粋な計らいであった。
様々なお湯をテーマパークさながらに楽しみ、岐路に発つ。
利便性を考えると車通いの方が適しているのだろうが、温泉の余韻を楽しみながら足を進めるのもまた一興。
高濃度のお湯でじっくりと温まった身体で帰る駅への一本道は、行きで感じた哀愁とは違った、高揚感と満足感で満たされたものであった。
【料金】
平日 650円
休日 750円
【営業時間】
平日 10:00~25:00
土日祝 9:00~25:00