二つの感謝。 | 東京プリン 牧野隆志オフィシャルブログ「ガンと感謝と東京プリン ステージⅣからのスタート」Powered by Ameba

二つの感謝。

今、猛烈に両親に感謝してる事が二つある。

一つは丈夫な身体に育ててくれた事。

ガンになってこの2年間に、
200回近くは腕に注射してる。
点滴だったり、採血だったり、皮下注射や筋肉注射も含めて。

今現在も毎週やってる。
痛い時はもちろん人並みに痛いけどね。

でも血管が衰えるわけでもなく、
アレルギー反応や拒否反応も出ることなく、
めちゃめちゃ順調に刺しまくってる。


検査にしてもそう。
例えばCTを撮る時に造影剤というものを入れる。
人によっては気分が悪くなったり、血圧が変わったりする事も
あるそうやねんけど、僕は全然大丈夫。
むしろ、気持ちよくなるくらい。

抗がん剤以外にも副作用が出る薬も結構飲む。

でも、ほとんど経験していない。

これはなんだろうと考えてたけど、
まぁ、両親が丈夫な身体に育ててくれた以外に考えられない。
だって、振り返ってみて、誰もがそうかもしれないけど、
若い頃に自分の身体をいたわった事なんてない。

逆に痛めつけていた。
親の元を離れてからは不規則な生活、偏った食事、
お酒、たばこ。

なのに、今こうして何のアレルギー反応も、重篤な副作用もないのは、
本当に感謝、感謝です。


で、もう一つは「ポジティブ思考」
「俺って、まぁまぁポジティブやなー」って薄々感じてたけど、
ガンになってはっきりわかった。

まぁまぁどころか、「メガ」、いや、「テラ」ポジティブだ。
どう考えてもおかしい。
ガンになって何で落ち込まないんやろ。

泣くときもあったけどね。一時期毎日涙が出た事もあった。
でもそれはガンになった事とか、死ぬかもしれないって事を
考えての涙ではなくて、周りが愛おしくての涙やねん。
ちょっと説明しにくいねんけど。

ま、いづれにしても、「何でこうなったんやろ」とか
「まだ若いのになんでやねん」とか、そんな考えはなくて、
「なったもんはしゃあない。」って感じで。

だって悩んだり悔やんだりしてガンが消えるんやったら
なんぼでもするけど、そんなんしても時間の無駄やし、
調べてみたら、そんな風に考えれば考えるほど、
ガンが進行するらしい。
だったら余計にそんな風に考えない方がええやん。

自分にドライなんかなぁ。人間的ではないよなー。

あ、言っとくけど死ぬのはめっちゃ怖いよ。
絶対いや。
こんな世の中やから死んでもええわ、とか
好きな事してきたし、もうええねん、とかは
全然ない。
まだまだ、見たいもんとか、食べたいもんとか、いっぱいあるし、
20年後の世間はどうなってるやろ、とか
何よりいつまでも家族のそばにいたい。

そういう意味では「生」に関してもポジティブって事かな。
ようわからん。

ま、とにかく「テラ」ポジティブな事はガンになってよーくわかった。

で、それはやはり両親のお陰だと思う。

「三つ子の魂、百まで」とはよくいったもので、
これも自分で培ったものではなく、
両親の物の見方、考え方のDNAが身体の中に埋め込まれてるんだと思う。

だって物心ついた時から前向きやったもん。
不安材料はすぐに消してた。
友達とケンカしても遺恨を残さないようにその日のうちに
電話して和解してたし、
テストの点数が悪い時には、何故かすぐに学校から家に電話して
「あかーん!テストあかんかったでー!」って先に言っておく。

なんやろ、それで気持ちを切り替えてたのかなー。今、思えば。

ま、それが前向きかどうかはわからんけど、
子供の時からネガティブではなかった事は確かだ。

だから、身体が健康な事とポジティヴ思考のこの二つは
両親のお陰だとすごく感謝してる。

父親はもう亡くなってしまって、
この気持ちを直接伝える事が出来ないけど
母親にはまだ伝えるチャンスはある。

でもなー。なかなか言えんよねー。なんか泣いてしまいそうやし。

母親も80越えてるからなぁ。

どっちが早く死ぬかはわからんけど、
どっちかが死ぬまでには言っておきたいなぁ。

今年の夏休み。がんばってみよ。