あと8回 | 東京プリン 牧野隆志オフィシャルブログ「ガンと感謝と東京プリン ステージⅣからのスタート」Powered by Ameba

あと8回

陽子線治療も予定では、あと8回です。

毎日のルーティーンをいうと
仙台から1時13分の新幹線に乗って郡山に1時50分に到着。
そこからバスで病院。2時15分着。

問診を受けて2時半から治療開始。10分で終了。
会計を済ませて3時半のバスに乗って郡山駅へ。

郡山駅から3時58分の新幹線に乗って仙台に4時半到着。
この繰り返し。

つまり1時過ぎから4時半までの移動を含めた3時間あまり。
治療の時間はたった10分!

もっと厳密にいうと放射線の機械が胸のそばにいるのは2分弱。
実際に当てている時間はたった数十秒!

とにかく放射線の量がトータル70シーベルトという途方もない
放射線を当てるのだから癌以外の細胞に当てるわけにはいかない。
イメージ的には自分が張り付けにされていて
向こうからビュンビュンナイフが飛んで来ていて
動かなければ絶対当たらないけど少しでも動けば怪我をするって感じ。

まずベッドに横たわるとレントゲンの機械が降りてきてレントゲン撮影。
毎日、微妙に大きさが変わるからね。
すぐに癌の形を確認してコンピュータで即座に計算。
癌の形にあわせて放射線の当てる範囲を測定。
この計算のすごいところは、人間は呼吸をすると心臓が上下する。
心臓が上下すると肺も癌もそれに合わせて動いてします。
だからその心臓の動きを個々に計算してぶれないように当てるわけです。

計算が完了したらいよいよ放射線の機械がウィーンと胸の近くまで
寄ってきて、照射。

この間は当然身体を動かしてはいけない。
それどころか呼吸も出来るだけ一定に保ち、
咳、くしゃみも厳禁。もちろん笑ってもいけない。
緊張の2分間。動くとナイフが当たる。

で、この照射室にはBGMがなぜか流れている。
心をなごませるためなのか、緊張感を和らげるためなのか。
機械が動いている時や技師の人達が確認の会話をしている時は気にならないが
2分間の大事な照射の時は部屋中がシーンとなるためBGMがやたら耳につく。

そのBGMはどうやら有線っぽい。
ぼくが来てからはずーっとJ-POPが流れていた。
それも少し前の。
懐かしいなぁと思いながらあっという間に2分間が過ぎ治療を終えていたのだが
昨日は何故か、演歌が。
だれかが有線のチャンネルを変えたに違いない。


演歌はアカンやろ。演歌は。
必死で歌ってるし。
波の音とか聞こえるし。

しかも歌詞が
「過去の人生、未練だらけ~
 未来の人生、試練が~~待って~る~~」かなんかで
「韻、踏んでるやん」とか思ってしまうと笑いをこらえるのに必死で。
こっちはガン患者やで、って思いながら
笑ったらナイフがぶちささるし。
ちょっとプルプル震えながらも
なんとか他の事考えて我慢したけど。
危ないねん、もうー。どこに罠があるかわからんもんやね。

明日も演歌だと辛いので治療終えてから、技師の皆さんにお伝えしたところ、
みんな爆笑でした。
こっちは必死やっちゅうねん。

最新の治療に演歌て・・・。


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