エルメスとか婚活とかの記事から飛んで来たと言う

若くてかわいい女の子からメッセージを頂きました。

 

とても謙虚で、お受験とかとは程遠い世界から

東京のお受験幼稚園に飛び込んでしまったそうなんです。

 

メッセージをやりとりしてる内に、

ちょっとお受験塾の先生な気分になったりもしましたが、

それよりも、彼女の実生活のストーリーを聞くのが楽しくて、

なんとか、ブログに書かせていただきたいってお願いをしました。

 

了承を得て、やっと内容がまとまったので書きます。

 

ほぼ、事実に基づいています。

 

彼女は地方の小さな町の出身です。

 

私立の学校もなく、普通にみんな、

地元の小学校、中学校と進みます。

 

大学を受験する子は、中学のクラスでも1人か2人。

 

大学を受験する人は、他県の高校に進学するそうです。

 

地元の高校を卒業したら、

ほとんどが、家業を継ぐそうです。

 

中には、床屋の息子とかが、他県の専門学校に行った子がいたくらいで、

10年くらいで、一人だけ、東京の専門学校に行って、

東京で美容師になったって子がいたくらい、

東京に行く人もほとんどいない。

 

みんな、俗に言う、

マイルドヤンキー。

 

学校終わったら、カラオケかボーリング、

誰かの家でダラダラ。

他にやることないから、

すぐに出来ちゃった結婚してしまう子が多い。

 

家業って言っても、ほとんどが、

商店とかで、建築業や酒蔵の子はお金持ちの部類。

 

中学時代、町の外れから通っている、

普通の農園の家の子が、

突然大金持ちになった。

 

高速が通ったそうです。

 

何かの開発で、突然お金持ちになる人はいますが、

速攻で、地元からいなくなるので、

今どこで何をしているのか、みんな知らないし、

気にもしません。

 

町には、飲み屋なんて、数件しかないので、

たまに、遠出して飲みに行きます。

 

男たちは、ただ飲んでいるだけ、

女たちは、町内で結婚するか、

他県に働きに出て、そのまま帰って来ないか?

みたいな感じです。

 

特に刺激もない、毎日の中、

他県に就職して町を出て行っていた同級生に会いに行った。

 

そこには、ちょっとしたホストクラブがあって、

女性は、昼の仕事の後に遊びに行ったりしている内に

キャバクラとかで働くようになっていく。

 

ありがちなパターンです。

 

同級生は見事にホストに入れ上げていた。

一緒に連れられて行った時、

同席していた、若いホストに連絡先を貰った。

それだけで、何が進展することもなく、

地元で家業を手伝いながら、平凡に暮らしていた。

 

ある日、その時のホストから連絡が来た。

東京に行って、ホストになるらしい。

 

別に東京とかホストとか興味はないけど、

遊びに来て欲しいと誘われた。

東京に行く理由も、お金もなかったが、

最近、古民家カフェなるものが流行っているらしいからと、

お父さんが見学に行くというので、

着いて行った。

 

いくら親子とはいえ、狭いビジネスホテルに一緒に寝るのにも苦痛を感じ、

別の部屋を取ってもらった。

 

地図で見ると、新宿までは近いみたい。

ちょっと興味本位で、新宿に行ってみた。

 

新宿駅で呆然と、色々なお店を見ていたら、

ナンパをされた。

 

言葉が鈍っているので、すぐに田舎からの観光客だと分かったみたい。

 

すると、その人はとてもいい人で、

変な事目的だったけど、ご飯を食べに行こうと、

電車をいくつも乗り換え、お台場に連れて行ってくれた。

まるで宇宙のような、遊歩道で立ちすくむ私を見て、

何しに東京に来たのか聞かれた。

 

お父さんの出張について来たけど、

友達の知り合いがホストになったって聞いたから、

ちょっと見に行ってみようと思って新宿に行ったと話したら、

僕が声をかけて良かった。

 

歌舞伎町のホストクラブなんて、入った瞬間に10万円がかかる。

飲み食いしなくてもかかる。

払えなかったら、その場で、

風俗か売春をさせられる。

 

そんな映画みたいな話があるわけないと思ったけど、

本当にあるらしい。

 

彼は、飲みに行く予定がドタキャンされ、

たまたま目の前をおどおど歩いている私に声をかけたらしい。

 

普通に食事をして、ホテルまで送ってくれて、何もされなかった。

 

連絡先だけは交換していた。

 

毎日、やり取りをする内に、

彼から、

見栄をはったり、自慢したりせず、包み隠さず、

何でも話せる、私のことが好きになったと告白してくれた。

 

数ヶ月後、隣の県で待ち合わせをして、

会う事になった。

 

それから、毎日連絡して、毎月、隣の県まで会いに来てくれるようになった。

 

妊娠をきっかけに、結婚して東京に行くことになった。

 

親は、本当に驚いて、

地元の友達も、何が起きたのか分からないって状況。

 

実は相手は17歳年上のバツイチでもあったので

両親の挨拶だけで、入籍した。

 

昔から彼が住んでいたマンションに住んでいましたが、

千葉県のタワマンと言われる、マンションに引っ越した。

 

地元と全く違う風景に、戸惑いながらも、

ただ毎日、子育てして、家事をしていた。

 

子供が幼稚園に入る年齢になった、

近所の幼稚園はひしめくタワマンの住民でいっぱいで、

入れないという。

東京の幼稚園まで通う人もいるっていう。

 

とにかく、地元の幼稚園に何とか入れたいと思い、夫に相談をすると、

お受験準備とやらをしないと、人気の幼稚園には入れないらしい。

 

夫は真面目で派手とは程遠い40歳になっていたが、

急成長をした業種だったこともあり、

つてを辿って、あっと言う間に幼稚園に入れることになった。

 

幼稚園に通い出すと、ママ友が自分と違う世界の人間ばかりで驚いた。

東京に出てきた時と、更に違う違和感のある世界観。

朝からメイクして、ストッキングを履いているんです。

 

私は幼稚園への送り迎えが苦痛になり、

夫が出来る限り、送迎をしてくれるようになったが

やはりお迎えは難しい。

私がまた鬱っぽくなってしまい、

送迎シスターを雇うことになった。

 

子供が送迎や遊んでもらうだけなのに、英語が喋れるようになった。

 

夫が小学校はインターナショナルスクールへ入れようと言い出したが、

親子面接で、英語が全く分からない私にはハードルが高いと思った。

 

すると、インターナショナルコースがある小学校が

家の近くからスクールバスで通えることが分かった。

 

夫も説明会でとても気に入り、

小学校から高校までの一貫教育。

学校のある町は、ちょっと寂れている雰囲気が

私の地元とも似ていて、なんかほっとする環境であった。

 

子供を通して、この学校に通うようになり、

自分自身が変化していくのに気がついている。

ファッションにメイクにグルメ、

夫は特に何も言わないので、

ちょっと贅沢な物を買っても怒られないし、

クレジットカードを使うのにも慣れてきた。

 

先日、会社の帰りに、

夫が大きな紙袋を持って帰って来た。

 

小学校の保護者がエルメスのバッグを持っているのを見て、

私も欲しいんじゃないかと思ったらしい。

 

ネットでは見ていたけど、

鞄に100万円近く出すなんて、

お父さんが聞いたら腰を抜かしてしまう。

そう思って、そういったブランドには手を出してはいなかったのだ。

デパートで買い物をするのも、まだ勇気が必要で、

イオンモールが一番好き。

たまにアウトレットにも行ってみるが、

元値が分からないので、安いのか高いのかが分からない

ハイブランドはやはり素通りだった。

 

そのエルメスのバッグを眺め、

みんなは、どんな気持ちで、この鞄を買いに行くのかも

まだ、分からない。

 

先日のGWに久しぶりに地元に帰った。

コロナ以来だった。

 

地元の友達が私を見て言った。

 

東京で慰安婦になったって話は本当だったんだね?と。

 

もともとは、友達に連れられて、

ホストクラブに1回だけ行っただけで

私の人生がこんなにも激変したとは、

誰も信じてくれない。

 

数年ぶりに会った地元の友達は、

他県のキャバクラでの仕事もなくなり、

身近な家に嫁いでいた。

 

それも、立派な社長夫人だねと言ったら、

やっと笑ってくれた。

 

早慶とか、聞いたことはあるけれど、

子供の学校でとても満足しているし、

子供も楽しそうです。

 

学校の先生も、頼もしくて、

右も左も分からない私に色々と良くしてくれる。

 

早慶大学は難しいかもしれないですが、

大学進学実績もとてもいいんですよ。

 

高卒の私の子供が大学へ進学するなんて、

実家の両親が聞いたら驚いてしまうかもしれませんが、

可能性が広がっているのは今から楽しみです。

 

20歳で結婚して、子供を産んだので、

人生経験は本当に何もなくて、

やっぱりママ友は出来なくて、

夫に頼りっぱなしで、

子供にすぐに追い越されてしまうと思いますが、

今は、お料理動画にハマったきっかけで、

料理教室に通い出しました。

 

20代に資格が取れたらいいなと思っています。

 

 

 

ドラマの「やんごとなき一族」ではないですが、

本当にシンデレラストーリーってあるんだなと、

身震いがしました。

 

本当に、歌舞伎町のホストクラブにたどり着く前に、

いい人にナンパされて良かったです。

 

下手したら、「新宿スワン」になってしまってました。

 

逆に、こんなに謙虚というか、汚れない女性がいることに

まだ日本も捨てたもんじゃないなと思いました。

 

例の港区女子の製造工程とは雲泥の差です。

 

置かれた場所で咲きなさいって本が大好きなのですが、

彼女のように、いま置かれている環境に感謝をして、

何か目標を持っている人って素敵だな。

 

周りには、ドロドロした成り上がりのマウントママしかいないので、

とっても、心が清められた感じがしました。

 

っていうか、このお話、本当に素敵じゃないですか?

多分、数年前(長女のお受験中)の私だったら、

田舎もんが!と、バカにしている、彼女の外側の人間だったと思うし、

耳も傾けなかったと思います。

 

私も少し余裕が出来たんだなあ。

 

誰か、テレビか映画関係の人、読んでくれてたら、

ドラマ化して下さい!w

 

ほんと、こんなにも実は芯が強くて素敵な女性、

東京カレンダーには出て来ませんから!!

 

関係ないですが、先週の「あざとくて何が悪いの?」の

ローランド語録

 

「逃げた魚は追いかけるな、追い越せ」

 

ホストって、すごいなーと思っていました。