皆様の使っている入門機の一眼レフカメラやミラーレスカメラ、10年ほど前にトッププロが使っていた数十万円のカメラに匹敵する、いや それ以上の性能を持っています!!
特にブツ撮りの場合は、被写体が動いたりしないですから、大事なのはシャッターを押す前。
ところで、ブツ撮り(商品撮影)と普通の撮影(風景や街中をスナップ)の違いってなんだか考えたことはありますか?
両者には決定的な違いがあります。
商品撮影は決まった場所に商品を配置し、ライティングして撮影者自らが環境を作る「能動的な撮影」。
一方、風景やスナップといった撮影は被写体はすでにそこにあり、光も決まっている「受動的な撮影」なのです。
普通の撮影は”与えられた環境をどう切り取るか”が重要ですが、商品撮影は”自分のイメージどおりの環境をどう作り出すか”が重要なわけです。
商品撮影において光の当て方(ライティング)がいかに重要かがお分かりになったかと思いますが、イメージどおりの環境を作るにはそれだけではまだ足りません。
背景を白にするのか、黒にするのかで写真を見たときの印象がまったく異なる結果になります。
位置を変えてみたり、斜めに傾けてみてもまた印象が異なるはずです。
このように、背景を変えたり、商品の置き方を変えたり、小物を使って雰囲気を出したりということをブツ撮りの世界では「スタイリング」といいます。
このスタイリングというのも大変重要な要素のひとつです。
デジタルカメラは撮った後にフィルム現像を行わなくても、パソコンに取り込めば写真が見れちゃいます。
これはすごく便利なことなのですが、ここが落とし穴。
写真に、その後にレタッチして手を加えればさらに良くなりますよね!
ですが、レタッチは大変神経を使い、手間のかかる作業です。
撮影から納品までの時間勝負が、仕事量や信用に大きくものをいってきます。
職業写真家を目指すなら、仕事をリピートさせる上でとても大切なことなのです。
なので、現場でどこまでライティングを、追い込めるかが、効率良く納品ができ信用を勝ち取れると私の経験からアドバイスとして頭の片隅に置いてもらえると嬉しく思います。
まあ、私のように数人で切り盛りしている事務所やフリーランスの写真家に限ったことですが(笑)
大手の写真事務所に就職するのなら、この限りではありません。
トッププロの世界では、ライティング専門の技術者(ライトマン)、写真専門の技術者(フォトグラファー)、スタイリング専門の技術者(スタイリスト)、レタッチ専門の技術者(レタッチャー)と細分化されていますので・・・。