JSAワインエキスパート取得(2014)とJSAソムリエ受験(2015)⑥ ~ソムリエ受験へ経緯~の続きです。
今年はなんとエキスパートとソムリエの一次試験が別日。
前日にエキスパート、次の日にソムリエの試験日でした。受験会場も変わりました。
で、これが結構大きかったです。ぶっちゃけ。
エキスパートの人たちは大変だけどソムリエは結構有利だったと思います。
エキスパートの中で何%、ソムリエの中で何%ということだからあまり関係ないけど、
出題傾向は分かりました。しかも分かったのは前日の夜だけど。
2015年ワインエキスパートの一次は案の定今年も130問で、地図問題も多い感じでした。
去年に比べてそう大きくは変わっていない印象。
ただ、前日のエキスパートの傾向がこうだから
ソムリエも同じ傾向かどうかは分からないからそれは鵜呑みにせず、
そうかもしれないし、全然違う問題が出るかもしれないし、
という微妙な不安も募りつつ試験に臨みました。
当たり前かもしれないけど、去年より自分の正答率も10%以上上がり手応えもあったので
合格発表まではある程度落ち着いていられました。
合格発表日時が順延になったりしたので多少モヤモヤしたが。
そしてソムリエ一次試験無事合格。
ここからが問題です。
私はこれまで調理で仕事をしていたのできちんとサーブをあまりしたことが無くて、
しかも普通の抜栓もお客様の前でほとんどしたこと無くて。。不安がいっぱい。
調理のときに使うワインなんてキャップシールすっぽ抜いてましたから…。酷い…笑。
私は一次試験の間は一切実技の練習はしませんでした。
協会から送られてくる実技のDVD数回見たくらい。
今年は1次試験と2次試験が2ヶ月も空いたのでそこで練習しようと思いました。
とりあえず、合格通知来た次の日くらいに某ワインスクール(通っていた所とは別なところ)
へ行き実技練習の講座を受けました。
私含め6人受けに来ていたのですが。。。
そこにいた一人以外ほぼトレンチも持った事無い人たちばかり…。
というか、皆DVDも見ていないんじゃないかという位の感じでした…。
超ド素人の私が言うのもなんですが。
かく言う私もソムリエナイフの持ち方が違っていたり、こぼしちゃったり、やばい…と思い、
人前でやるのは全然違うんだなと思って本当に早めに行って良かった…。
しかも制限時間が昨年から7分になったという話も聞いて、なおさら危機感。
パニエ、デキャンタ、トレンチすべてネットで購入し家でも何度も練習しました。
ちなみにこれらはネットで揃えるなら早めに購入した方がいいと思います。
私はこの3点セットだけは1次試験前には揃えていました。
まだ受かるか分からなかったけど!笑
2次試験間際になるとどこも品切れ!!
ソムリエ二次試験当日まで実技を教えてもらったのは
前述した某ワインスクールと、今まで通っていたワインスクールの計2回のみ。
それ以外は協会から送られてくる DVDを見まくる。
あとはスクールで教えてもらったことをよく吟味し、
ネットで購入したグッズでほぼ毎日自宅で練習していました。
誰もいないのに!!!一人で架空のお客様と会話!!!変態!!!
もちろん窓は締め切っての練習です。お隣さんに声聞こえちゃうからね。
抜栓は何回もできないのが辛いところですが、実はコルク抜いた後でも力ずくで再度差し込めます。
そしてもう一度抜栓の練習ができます。経済的ィ!
とりあえず何度も何度も練習していくと、やはり腱鞘炎悪化しました。
いまだに病院は通っているので治してもらいつつ、練習しつつ、練習しすぎず、
もちろんデギュスタシオンの練習もして、感覚はやはり去年より鈍っていましたが
がんばって色々コントロールして
試験3日前風邪ひきました!!馬鹿すぎ。
私、受験前は特に完全防備でクソ暑いのに通勤時はマスク、手洗いうがい、
夜寝るときもマスクしていたんですが、急激な冷え込みに耐え切れず風邪。
大事には至らなかったのですがすぐさま近所の医者へ行き先生に
「そんなにひどくないんですが2日後にソムリエ試験控えていて!!!涙」
と、涙の訴え。
多分そのお医者様もワインが好きだったのでしょう
「それは大変だ。何とか鼻にまわらきゃいいけど」って理解して下さり
多めに薬処方していただきました。とりあえず、この2日で薬飲んで治す!!
で、当日朝もまだ微妙な感じでしたが幸いにも鼻にまではまわらず、
でものどが痛かったので薬飲むか迷いましたが
もしや、飲んで副作用で変なことになったらヤバイかも!?
とか、訳の分からん思考回路で服薬せずに試験会場へ向かいました。
今年は東京近郊の受験者は京王プラザと目黒雅叙園へ分かれました。
試験会場へ向かいソムリエは職場の制服で受験するので着替えてから
最初はデギュスタシオンです。40分で5種。
2015年のソムリエは白2種、赤1種、その他2種でした。
40分という時間は本当に一瞬で過ぎ去ります。
で、緊張の実技試験です。
デギュスタシオンが終わるとその場(席で)実技試験を待たされました。
私、ソムリエ試験受験しようと思って願書送ったのがぎりぎりだったので、
受験番号順に事は進むので一番最後のグループでした!!!超待たされた。2時間近く…。
ぶっちゃけ集中力はぶったぎられます。
なので、今年受けようと思ったら願書はすぐに送った方が色々無難です。教本も早く届くし。
待ってる間行動もかなり制限されている(不必要に別の場所へ行くの禁止。トイレはOK)
ので、変な緊張感や、考えなくていいことや、もう脳内カオス状態です。
それでも、何となく頭の中でイメージトレーニングを繰り返し、
実技試験部屋に行ったら、6人一組?位で小部屋に呼ばれて、(例年は小部屋)
受験番号、名前言って、荷物をどこにおいて、備品がどんな風に配置されてるかを見渡して
…とか、なんとか色々考えていたのですが、
呼ばれて、ビビリました!!!
なんと、6人でひとつの小部屋ではなく、おそらく100人位の受験生がいるのでは
ないかというバンケットルーム的なところで一斉に始まりました。
(事前に何も知らされません)
グループ自体は6人一組なのですが、試験官が超近いです。
私の位置は特に近く本当にテーブルでお客様にサーブするくらいの近さです。
でも、心落ち着かせて、もう自信ないからこそ大胆に元気よくやろうと思って、実技スタート。
今年は
●7分以内でプレゼンテーション~片づけまでを終わらせる。
●デキャンタのリンスはしなくて良い。
●パン皿は3枚まで使用可能(私は2枚使いました)
●用意してある赤ワインを1995年のCHATEAU PALMERに見立てて提供する。
という内容でした。
これも当日その場で言われこの説明の後
「始めてください」と、全体に向かってマイクで言い渡されました。
私を見ている試験官はかなり良い印象でした。
たとえば、プレゼンテーションする際に試験官をお客様に見立ててトークするのですが、
「~でよろしいでしょうか?」とか言っても試験官は何も言ってくれないので
それに怯まずにどんどん進めて!とスクールで教わったのですが、
確かに何も言ってはくれなかったけど、私の試験官は何となくうなずいてくれたり
反応があったのでとてもやりやすかったです。
超不安だった実技はほぼ完璧に終えられ、7分という制限時間も余裕でこなし
グループの中でも一番早くプレゼンテーションできました。
終わった後もあまりキョロキョロせず、不備は無いか冷静に見渡し無事終了…。
そんなこんな結果発表まで去年に引き続きまた半月悶々とする日々が続き…
2015年ソムリエ試験無事合格できました!!!!
もう、本当にこれは昨年ワインエキスパート取ったとき以上に
回りのたくさんの人たちの力添えがあったからに他なりません。
本当に感謝してもしつくせません。
エキスパートの時は合格してやったー!!という感じでしたが、
今年はやはり職業としての合格の意味を噛み締めて取ったからやったー!!ではなく
ここがスタートラインでワインについて、料理とのマリアージュについて
日本人の皆さんにもワインを食卓で和やかに楽しむことを広げていけたらなぁ
という所存でございます。
何というか、ワインってただ単に気取っていたり、ステータスだったり、
政治や金持ちの道具だったり、そういう悲しいものじゃなくて、
笑いながらピクニックとか陽のあたる場所で皆で家族でランチ広げながら楽しむもの
っていうイメージなんですよ、私は。
もちろんゆっくり夕飯と共に飲んで食べるものでもあります。
イタリアに行った時も皆そういう感じなんだよね。心にゆとりがあるというか。楽しんでいる。
心を健やかにさせてくれる飲み物だと私は思います。
フランスでも全土のワインを熟知しているわけではないけれど、
一般人でも自分の住んでいる地域のワインは
ソムリエ並みに当たり前にその土地のワインのことは知っていると友人が言っていました。
なんか、そういうの良いなぁと思うのです。郷土愛というか。
だから、ソムリエ受験とは言えざっくばらんに砕けた感じのブログをあえて書いているのですが。笑
んー、ワインはただ酒に酔いたいだけの騒ぎたいだけの道具でもなく、
本当に料理とのマリアージュ(結婚:相乗効果)はあるので騙されたと思って飲んで食べてみて!
私は初めてマリアージュって聞いた時目から鱗だったし
実際あわせて食べてみると本当にそうだったからびっくりした。
(何か胡散臭い広告みたいだけど…笑)
どちらかというと日本食では、脂っこいものや味の濃いものを食べる時は、
さっぱりした爽快な飲み物をあわせたりするけど(日本酒はそうじゃないかもしれないけど)
ワインは基本的には濃いものは濃いものと合わせるのです。
さっぱりしたものはさっぱりしたものと合わせるのです。
そして、その土地の料理や食材にはその土地のワインを合わせます。
そうするとどちらもそのポテンシャルを2倍にも3倍にも引き出すんですよねー。
逆に「うわ!!コレ絶対無し!!」っていう位合わないものもあります。笑
それをお客様に手助けする仕事ですねー、ソムリエは!
これからは調理師として、ソムリエとして、ワインエキスパートとして
料理に、ワインに、日々精進してまいります!!
本当に長いブログを全て読んでくださったそこのあなた!
ありがとうございました!お疲れ様でした!!笑