PFB10のキャビネ側の加工は、注文してある部品が揃わず着手できない状態。

 

という訳でPF10の方のアンプもキャビネからおろしてみた。

 

当然と言うか、なんというか、この二つのアンプ。

瓜二つ(笑

 

基板は共通のものが使われており、目視で確認した限り、実装部品の位置から違うものは一つだけ。コンデンサー類は全部チェックしていないが、見た感じ同じに見えるし、あとは使用されている抵抗値が異なる。

パワーアンプ部に関しては、全く同じだと思われる。

アンプのシャーシも共通。

バッフルボードやスピーカーは見ての通り違うし、サランネットも違う訳だが、キャビネットの構造そのものは同じ。

二つのアンプの同じ場所に同じ切り替えスイッチが付いているが、機能が違う。

PF10のスイッチは、OD(ブースト)でPFB10のスイッチはブライト。

当然低価格品なので、共通できる部品が同じ方が都合がよいだろうが、ここまで同じだと笑えて来る。

 

PFB10のヘッド用に作ったキャビネットも、当然PF10を入れてもジャストフィット。

色味的にはブラウンのPF10の方がしっくりくる。

 

音の比較は以前書いたが、PF10のスピーカー出力にフォンジャックを付けて、改めてスピーカーキャビネットを同じ状態で、アンプの音を聴き比べてみた。

これだけ「同じ」に見えるアンプなのだが、音のキャラの違いは明らかで面白い。


PFB10は真空管のキラキラ感が良く出ている。若干わざとらしさすら感じるのだが、パリッとした出音はなかなかいい感じである。

ゲインを上げればそれなりに歪むが、ハイゲインとまでは行かない。

ギターで使う場合はブライトスイッチを入れることは無いだろう。

 

PF10の方がマイルドな音である。

角が無く嫌味が少ない。決して音が悪い訳でなく、PHB10ほど真空管ですよ~って言わない感じで、十分使える良い音だと思う。

ODスイッチを入れない状態だとゲインを上げても殆ど歪まない。歪まない2Volのアンプと言う感じだ。

ODスイッチを入れると、ゲインのポットに比例して歪み(そして音量も)大きくなる。

フルゲインで音を出すと、ハイゲイン系の歪みになるが、歪み音自体は少し残念な感じだ。

ザラついて、音艶が失われた感じ。

それでも使えない音ではない感じだし、フルゲインにしなくて歪ませた場合は、そこそこ使えるんじゃないかと思う歪み音になる。

 

そして当然ではあるが、ある程度の音量にしないと、音の良いところは使えない。

練習用のアンプとしてデザインされているが、小音量で良い音を出す、と言う点にはそれほどフォーカスされていないのが感じられる。

今回、音出しに使用したのはJTMのセレッション15インチだが、もともとのキャビネットで音を聞いた時と同じ方向性の音だとは思う。だが実際に聞いている音はスピーカーやキャビネにかなり依存する。当然だが、スピーカーの性能はアンプの能力を引き出す上で重要だ。

オリジナルの6.5インチや5インチ2発のキャビネットでは、アンプの一番おいしい音は出せないだろうからどちらでも、それなり、なのだろうと思う。

 

もし、ギターアンプとして使用するのを前提で、PF10とPFB10のどちらかを選べと言われたら、私はPFB10を選択すると思う。

欲を言えば気軽に使うのを前提として、やはりリバーブは内蔵してると良いのにと思う。

・・・検討してみよう。