さて。
アンプとキャビネットに切り離されたPFB10。
アンプ部を眺めながら、沸々と思う。
キャビネットの裏の表記は15w。消費電力だろうと思う。
スピーカーは5w2発で10w。
アンプ自体の出力は10w以下なのは間違いなさそう。
…これ、ヘッドアンプにして、本当に使えるのか?
考えてみても解る訳ないし、かといって気合い入れて箱とか作って残念!ってのもいただけないから、とりあえず実験してみることに。
在庫してるパーツ類からスイッチクラフトのフォンジャックを取り出し、シャーシの裏面にジャック取付用の穴をあける。
スチールなので思ったよりも時間がかかったが、程なく無事貫通。
サイズを合わせて問題ない事を確認してアンプのスピーカーケーブルをフォンジャックにはんだ付けして取り付け。
とりあえず準備はOKと。
AC繋いで、パワー入れて、しばらく放置。
煙を噴いたりとか、異常高温になることも無く、問題なさそう。
(回路はいじってないので問題は出ないはずだが、安全のため)
ギターを繋ぎ、まずはヘッドフォン出音を確認。
問題なし。
今すぐに試せるキャビネットがJTMしかないので、JTMのスピーカーケーブルをPFB10のSPKアウトに接続。
ちなみに、JTMは16Ωだったかと思う。
PFB10は8Ω出力だが4~16Ωならおそらく問題ないだろうと判断(根拠は無い)
音を出してみる…
紛れもなくパスファインダーの音。
ただ、元のスピーカで聞く音よりも音像や奥行きが大きく感じられ、とても「音楽的」に鳴る。
一方でPFB10の音のキャラクターである、キンキンした感じが若干強調され、少し耳障りな感も。なんというかワザとらしい部分がよりわざとらしく聞こえる感じも否めない。
ボリュームを上げていくとリニアに音量が上がり、かなりの音量が出てる感じ。
一般家庭ではフルテンは無理。
ただ、ロックバンドのドラムがいる環境では出力が足りないのは間違いないだろう。
PAを通すライブであれば使えると思うし、家庭練習用としてなら問題なく使える。
アコースティック系のバンドなら、ライブでも使える出力はあると思う。
次に、ライン兼用のヘッドフォンアウトからアンプのリターンに繋ぐ。
PFB10をプリアンプに使う接続だ。
相方はSpecial6(EL84駆動中)
思わず笑った。
オールドブリティッシュのクリーンな音。少し歪ませてクランチにすると気分はビートルズである。
まあ、Special6の今の音の方向性と似てるから、違和感はない。
パワー段でチューブを通すことで、PHB10のわざとらしさが少し姿を隠し、より自然な感じになる。
もちろん弾いていて、チューブとの違いはピッキングニュアンスとか、音の張りとかうねり(
ドライブ感)は感じられないから、トランジスタアンプの音、とわかるのだが、CDに落とした時や、ライブ会場で果たしてどの違いをどの程度の人が聞き分けられるか…
そう考えたら、プリアンプとしてPFB10を使うのは「アリ」なんじゃないかと思う。
音の傾向としてフラットだと痛い高音が鳴る感じがあるので、もちろん調整ありき、なのだが。
とりあえずのテストなので、本来はベースも持ち出してテストすべきなのだろうが、引っ張り出すのが少し手間なので今回は見送ったが、今回アンプ部だけを試してみて、とりあえずはこいつを活かすのはありだと感じた。
そのままでもそこそこの音は出せるし、プリアンプとして使うのであれば、出力不足の問題もない。
あとは見てくれを整えてやらないと。
最初は杉板に合皮を貼ってOKかな、とか思っていたが、もう少し凝ってみようかと思っている。
何気なく木材のストックを見たところ、使う予定の無いカリンの無垢板があったので、これを加工してウッディな外見にするのも悪くないかな、などと思っている。