ボランティアで・・・・


Kさんは、固く目を閉じ、何も答えない。

かなりの難聴でスタッフが耳元で話しかけると

ちょっと眉のあたりを動かす程度の反応。

ところが、ハンドマッサージや下肢のフットマッサージを行うにつれ

その固く閉じた眼の力が抜けていく・・・・。

右半側麻痺のため、関節かなり固い右手関節だが

徐々に、その固い手関節もやわらかくなってきた。

Kさ~~ん、気持ぢいいがい???」

Kさんは答えない・・・

それでも、明らかに、固い表情が柔らかくなってきているのが分かる。


Sさんは、目を閉じているが、すべて聞こえている。

足は、ASOで氷のように冷たい。

さらに動かすと、とにかく痛がり、普段からあまり動かしたがらない。

腫れ物に触るように足にそっと触れる。

まずは、触れるだけ。

ナウシカがキツネリスにかまれても、

「大丈夫、怖くない、怖くない…」というシーンが目に浮かんだ。

「大丈夫、痛くない、痛くない…」そう心で唱えながらS氏に触れ続ける。

「あら~~~、Sさん、今日は、いでででででで~~~って叫ばねぇのが?

あんれまぁ…あだしだちが触ったらあんだけ大きな声出すのに、気持ぢええんだな~よがったね~~」

特に表情を変えることなく、彼女は答える。

「痛ぐね~。どっこも痛ぐね!」

なんだか反抗期の子供みたいにみえる。


他にも、たくさんの方と会えた。

そして、志を同じくした仲間との出会いもあった。

周囲の放射線量は決して低くはない。

我々も線量計をもちながら移動した。

それでも、屋内の線量は少なく、

毎日遠くから通っているスタッフのみんなのqualityの高いケアには

脱帽であった。

その素晴らしいところをすごいですね~!と伝えると

「そうですか?私たち、それが普通だと思ってますけど・・?」

なんて言っておられたが、

その質の高さは本当に素晴らしかった。

もしも、近かったら、ここをみんなに薦めたいくらいである。


ありがとうございました…といわれながら

みっちゃんのほうが明らかに

「ありがとうございました…!」という気持ちでいっぱい。

人に癒され、人に救われ、人に励まされ、人に「生」の感動をいただいた一日であった。


だから、看護師辞められない・・・・ドキドキ


みっちゃん