3月8日 また、冬に逆戻りの東京
受験勉強もとりあえず終了し、
ものすごい、ホントに、ものすごい状態になっていたプリントやテキストの山を片付けながら
ふっと、絵玲奈が、「ね~ママ~、この茂木さんって人、すっごく面白いこと考える人だよね 」
そう言って、テキストだか、本だか、とにかくその片付けの山から出てきた本は
茂木健一郎さんの「欲望する脳」という本でした
片づけをすると 時には、ふっとよいものが出てくるようです・・・・ ハハハ
さて、それは 相対性理論の生みの親、アインシュタインの言葉に
「ある人の価値は、何よりもその人のがどれくらい自分自身から解放されているかということによって決まる」
というのがあるのですが、それについて茂木健一郎さんが日常のことから
あれこれと書かれているのですが・・・・・
そもそも、物理学に関する本とは縁のない平凡な生活を送っているみっちゃん
でも、九州大学にいるころ、講演にこられた茂木先生との出会いは鮮烈でした
その勢いたるや、よくぞそこまで口とアタマが回るものだ・・・ と思うほど
1秒も無駄がなく、すべての話が引き込まれるような講演でした・・・
そのときからすでに、茂木先生のファンの1人なのですが
その茂木先生の「欲望する脳」は、まだ読んだことありませんでした
絵玲奈がいつの間にそんな本を読んでいたのか知りませんが
最近は、「ママ、この本おもろいよ~ 」っとすすめてくれることがあります
さて、その一節に 上記のアインシュタインの言葉に高校生の頃であったときのことが書かれていました。
そして、 それから数十年たち、その意味が解釈できるようになったことを述べてあり、
そもそも科学とは、「私」という主語に囚われることなく
この世界の物事を「相手に立場に立って考える営み」であると述べています。
すなわち、「私」という主語に囚われてしまうと、世界の真実に目を閉ざすことであるというのです。
なるほど・・・・と思いました・・・・・
だから看護も科学なんだ・・・・・
一見、客観性というのは、冷たいイメージですよね
でも、本当は、他者の立場に立った思いやりと結びついているんだ、とも茂木先生は述べています
相手の立場に自分を置いて、来し方行く末を想像して初めて見えてくるものがある・・・・・と
改めて、看護という仕事を続けている私たちに
他者への真摯な関心を持ち続けることの大切さを気づかせてくれる本です
いつのまにか、最近は、娘から本をすすめられるようになりました・・・・
子育てなんて、ぜんぜんしないうちに、いつのまにか育っている子どもたちの成長に
嬉しい反面、 こうして、巣立っていくのかな~ っと、ちょっと寂しい感じもします・・・
母親って、親ばかだな~って、言われますが、
親ばかでよいと思います
世界中、どこを探しても、たった一組の親ですからね
まさに、一見冷たい客観的な視点に立つ親こそ
自我を置いて、個としての子を思いやることができるのだろうな~っと
距離を置いた関心ということの大切さとその真理を
あらゆる関係性で見て取ることができる、そう、科学的な思考って
やっぱり、無機質なようで、実は、ものすごく、人間くさいものなんだな~って、
改めて、考えさせられる秀逸な本でした
みっちゃん