2月18日 金曜日 ⇒
読む前からおおよそ見当はついていたが・・・・・
重箱の隅をつつくような、業績を上げるための研究ではなく
社会的にも問題とされていることを真っ向から研究し
いつも近藤先生の研究室は
着々とエビデンスを積み重ねている個人的にもとても注目している研究室
以下、その研究結果です
高齢者の所得格差、がん死亡リスクに反映…日本福祉大調査
2011年2月17日 提供:読売新聞
高齢者で所得の低い人は高い人に比べ、がんで死亡する危険性が2倍高いことが、日本福祉大などの研究グループの調査でわかった。
愛知、高知県の65歳以上の高齢者で、要介護認定や、がん、心疾患、脳血管疾患、呼吸器系疾患の治療を受けていない1万5025人を対象とし、2008年5月まで、最長約4年間調査した。調査開始時点にアンケートした所得、教育年数などの情報と、死亡原因を照らし合わせた。
それによると、男性高齢者で所得400万円以上の層に比べ、200万円未満の層では、がんによる死亡のリスクは1・9倍高かった。また、男性高齢者で教育年数が13年以上の層に対し、6-9年の層では、がんによる死亡リスクは1・46倍高かった。
過去の調査で、教育年数が少ないほど健診の受診率が低いことがわかっている。健診受診率と死亡率との関係を分析したところ、1年以内に健診を受けた高齢者に対し、受けなかった層は、がんで約1・3倍、心疾患で約1・6-1・7倍死亡リスクが高かった。
調査した日本福祉大健康社会研究センター長の近藤克則教授(社会疫学)は、「社会経済階層が低いほど、喫煙や過剰な飲酒などがんになりやすい生活習慣を持つ傾向にあり、健康意識が低い人が多い。病院にかかる金銭的な余裕がないことも重症化を招いていると推測される」と話している。
決してたったこれだけで、すべてが言えるわけではありませんが
やはり健康維持に関する行動やセルフマネジメントに関して所得や教育が影響するであろうことは
実感として、臨床現場では、なんとなく感じていることです・・・
高脂血症に関する我が国の無駄な医療費を指摘している研究といい
臨床現場で、??? と思っていることを こうして可視化してもらうと
臨床家としてはとてもありがたい・・・
高脂血症についてはその血中コレステロール値の関するガイドラインで
昨年は 日本動脈硬化学会と日本脂質栄養学会とでは真っ向から解釈がぶつかり
擬陽性に伴うスタチン投与で医療費に関する議論も巻き起こしていますよね ・・・
コレステロールや動物性蛋白質の高いものを食べると
とにかく ダメ っと勘違いしている人もたくさんいると思いますし・・・・
欧米の研究データから発信されたものを すぐに日本人に当てはめて考えている人もいますよね・・
まだまだ我が国は、メタアナリシスが少なく、エビデンスが少ない・・・
それなのに 事業仕分けで 研究費削減方向ですからね・・・
ホントに困ったものです・・・・
ちょっとまじめなブログでした(ハハハ)
みっちゃん