9月6日 月曜日
「え?何でこんなところに、
キレイに洗濯物が干してあるわけ」
一瞬、身を乗り出して確認してしまいました・・・
羽田空港から首都高速にのり、渋谷で降りるときのことでした。
高速を降りてくる途中、その奇妙な光景に遭遇しました。
東京に住んで2年目。
めったに渋谷で降りることはないのですが、
その日は高速道路の渋滞のため、
ナビで一般道に下りたほうがよいということで、
初めて渋谷でおりました。
その持ち主の路上生活前の仕事ぶりを彷彿させるような
見事にキレイに干された洗濯物以外にも、
キレイに形作られたダンボールが並び、
生活用品らしきものもこじんまりと片付けられていました。
頭上には高速道路の屋根があるため雨露はしのげますが、
四方を車がびゅんびゅん走っている
排気ガスが充満したところです
そしてその風景が流れると、その洗濯物の近くで、
いすに座ってのんびりとタバコをふかしている男性がいました。
「この人たちは、毎日ここで寝泊りしているのか・・・」
X-pで白い影がくもの巣状に張りめぐらされ、
その物体が黒くにごっている状況を
リアルに想像できるほどの
排気ガスまみれの路上生活者を後に、
神泉町の交差点を右に曲がり、家路につきました。
彼らはこの先、どれほどの
排気ガスを吸い続けるのだろうか・・・。
「看護の仕事って、かっこよく簡単に言ったら、
患者様の幸せに向けた支援をするお仕事なんですよ」
昼間にそういうことを講演した後、この光景をみると、
彼らのこれから寒くなる冬の路上生活や、
排気ガスを吸い続けるその肺の行末など、
勝手にお気の毒と想像している自分がいました
と、同時に、のんびりとタバコを燻らせ、
不幸を感じさせないオーラを放つあの不思議な男性は、
今、社会のしがらみから抜け出し、
自由気ままに他人にどう思われようと好きなように生きている、
ある種の幸せを燻らせているのかもしれない・・・
と思わせるほど悲壮感のない男性でした・・・。
人の幸せの閾値って、ホントに主観・・・
ふっと不思議な感覚を覚えた光景でした。
みっちゃん