日本一は1シーズンにしてならず | YELL Onlineβ

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テスト版です

秋季リーグ戦は熱戦続きで最後の最後まで盛り上がり、私もつい7号+法慶3回戦特別号まで作ってしまいました。


しかし法政が神宮大会で環太平洋大学に敗れ初戦敗退。
盛り上がった秋を締めくくるには、ちょっと寂しい終戦になってしまいました。
平成最後の秋、もし母校が日本一になったら、これで私も引退できる? などとひそかに考えていましたが、そううまくはいきませんでした。
「特に早慶の皆さんに申し訳ない」と私がこぼしたところ、姉が「早稲田が頑張ったのは、法政のためではない。あれが早慶戦なんだから。内輪もめみたいなものだから、法政が気にすることはない」と言ってくれましたが。
それでも、今季は本当に接戦が多く、その結果の優勝だっただけに、法政OGとしてより六大学ファンとして、「他の5大学の為頑張れ」という思いで応援しました。
が……。

 

私は母校の神宮大会優勝を見たことがなく、私にとって最初の優勝の後の神宮大会は決勝で筑波大に敗れ、88年は昭和天皇ご不例のため中止。久々にリーグ優勝をした94年秋は東亜大に初戦敗退。青木監督が4年生の時です。久しぶりの優勝で中国地区の大学相手に初戦敗退、と、これも「歴史は繰り返す」だったんですね。

 

 

法政に足りないものはいくつかあったと思いますが、私が一番に考えるのは「悔しい思い」です。

 

第4号にも書きましたが、最近の法政は「優勝をかけた争い」をしてきませんでした。
序盤に勝ち点を落とし、優勝争いに絡まず、最後に宿敵明治に勝っていい思いでシーズンを終えるというケースが多く、悔しさをため込まなかった。だから、しばらく優勝できていないにも関わらず、シーズン前にいつも自信を持った発言が見られた。つまり「俺たちは本当は強い」、「ちゃんとやれば勝てる」と思い込んでいたのでは、と思う節がありました。

そんなわけで、この秋の慶應3回戦、本当に悔しい思いをしたのはこの時が初めてくらいだったのではないでしょうか。
その悔しさが、本当は次のシーズン以降に生きるはずだった。

が、今季、優勝出来てしまった。

神宮大会で油断したとか、気を抜いたとかは思いませんが(逆に気負っていた?)、やはりまだ何かが足りませんでした。

 

日本一への道は本当に険しい。

 

一昨年の明治も、春の選手権での初戦敗退の悔しさがあって、秋の日本一(そして、柳&星のあの涙)につながりました。

 

昨春の立教は、神がかり的な日本一でした。田中誠、手塚、中川ら投手陣に熊谷、笠松ら役者が揃い、そして山根・大東が活躍! そしてミスターの後押し?も。
でもその立教も、それまで何度「あと少し」で優勝を逃し、どれほどの涙を流してきたか。

 

全国のレベルは上がっており、全国大会を勝ち抜くのは難しくなっています。
地方の大学は打倒六大学、打倒東都とぶつかってくるのです。
それに屈してしまったわけですが、立正はそのまた上を行って日本一を勝ち取りました。全国大会での強さはうらやましい限りですね。勝ち点3が3チーム(勝ち点2が3チーム)というリーグで勝ち抜いてきたという自信、全国で勝ち続けている自信が(グラウンドだけでなくスタンドにも)感じられました。

 

法政だけでなく、六大学全チーム、今季味わった悔しさを、来年以降に生かしてほしいと思います。