白珠は人に知らえず知らずともよし
知らずとも我れし知れらば知らずともよし
(元興寺(がんごうじ)の僧、自らを嘆く歌一首、「万葉集」)
[真珠の本当の価値は人にはわかりません。わからなくてもよいのです。人がわからなくとも、私自身が知っていれば良いのです。知られなくても良いのです。]
いいもん、、いいんだもん、、、と言葉と裏腹な思いが滲み出る歌ですね😅😅😅
今日は真珠の日なのだそうです。😉
(本日はそれに関連して、日本を離れた過去写真から)
真珠は古代の昔から採取され、その美しい輝きと希少価値で、装飾品や呪術品として人々を魅了してきました。
美しい物を求め、愛でる気持ちは世界共通です。
海に潜って真珠を採取していた世界最古の地域は、アラビア半島であるとされています。
中でもバーレーン島が真珠採取の中心地でした。
▼真珠の歴史について
https://www.tenseipearl.jp/pearlhistory
今日ご紹介するのは、数年前バーレーンのショッピングモールで開催されていた同国の産業変遷についての展示写真です。
かつて真珠産業は、バーレーンの主要産業でした。
▼鼻を道具で摘んだだけの軽装で素潜りして真珠を採取していました。
▼バーレーンで採れる天然真珠は質が良く、高値で取引されました。
しかし1893年、御木本幸吉が真珠の養殖に成功したのをきっかけに日本の養殖真珠のクオリティが上がり、天然物と遜色ない美しい真珠が量産されるようになります。
専門家でも判別がつかないレベルの養殖真珠の登場に天然真珠の価格は暴落し、更に世界恐慌も重なって、バーレーンの真珠産業は一気に衰退してしまいます。
しかし、時を同じくして石油が発掘され、同国の主要産業は真珠から石油へと大きく舵を切りました。
リグ: 石油採掘機
▼「1934年、初めて日本に石油輸出された」との記述があります。
これが、日本にとって初めての石油輸入であるとともに、湾岸諸国が海外に石油輸出した初めての案件でもありました。
▼立地的にもペルシャ湾の中心にある島国バーレーン
▼今でもバーレーンのジュエリー店には、自国産天然真珠のネックレスがショーウィンドウに飾られています。
お土産に指輪の一つでもと思ったものの、目が飛び出るくらい高かったと記憶しています。
申し訳ないけど、見た目は安価な淡水パールのようで、とてもその値段を出す気持ちになれませんでした。
驚き呆れる私たちを前に店員さんは、「ミキモトは人工だけど、こっちは天然なんだよ。」と、半分誇らしげに 半分悔しそうに 語りました。
天然は人に知らえず知らずともよし
知らずとも我れし知れらば知らずともよし
ですね。
(▼おまけに素敵なバーレーンをご紹介)
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