前回の続編を書くつもりでしたが、先に別の記事を出したいと思います。

 

パラパラ漫画で「振り子」という作品があります。

 

YouTubeでも見ることができますが、あれを見ると毎回いろんな思いが沸き上がってきます。

 

私が結婚したのは35歳の時で、妻は同じ会社の同じ建物に勤務していました。

 

籍を入れた時は妻は37歳で、いわゆる晩婚でしたね。

 

付き合いだしたのはそれより2年ほど前でしょうか、毎週妻が私のアパートに食べ物を持って訪ねてきてくれました。

 

私は一人暮らしで、押入れに女装用品を隠し持ち、一人の時はたびたび女装していました。

 

妻が週末に訪ねてきたときはもちろんしませんでしたが、やがて何か心に隙のようなものが出てきたのです。

 

「この人に私の女装好きを認めさせて結婚すれば、ずっと女装をすることができる。」

 

それで、無名校の制服やナース服を買ってきて、アパートでコスプレごっこをやったりしました。

 

付き合っている段階ですから、一応妻は面白がってくれましたね。

 

あと、インターネットで女装サロンのホームページに載っている女装子さんの写真を一緒に見たりしました。

 

妻も、なかなか綺麗ね~と感心してはいましたね。

 

でも、私自身が女装趣味であり、ずっと女装趣味を認めてほしいとまでは言えず、同居することを機にいったん女装用品を捨てる決意をしました。

 

私は「結婚すれば女装は辞められるだろう」と楽観的に思っていたんです。

 

結婚によって、女装から女性に興味が移るはずだと思っていました。

 

結婚後、しばらくは女装から遠ざかっていましたが、やがてどうしようもなく女装がしたくなり、嘘をついてサロンに出かけたりしていました。

 

結婚しても女装好きが治るなんてことはないんですね・・・・

 

そんなときも、私には何となくあの時のような心の隙が出てきたのです。

 

妻の会社の制服をふざけて着てみたり、妻と付き合っていた頃に買った制服を妻の前で着てみたり。

 

妻は私の女装を認めてくれるんじゃないか、そんな期待がありました。

 

付き合っていた頃は面白がってくれたけど、結婚後は妻の全く反応が違いました。

 

あきらかに拒絶気味な反応をされましたし、やがて、「実は女装がすきなんでしょ」と追及されるようになりました。

 

女装好きは男好きであり、じゃあ何で私と結婚したんだ、と詰め寄られる結果に・・・・・

 

女装うんぬんよりも、自分は男好きではなく妻を愛しているのだということを立証する方がはるかに大変でした。

 

妻はずいぶん私の女装のことで悩んだようです。

 

妻は女装は浮気と同じと言います。

 

女装はある意味、自分が理想の女性になって、その女性に会いに行っているので浮気と同じだと。

 

男性にはそんなつもりはありませんが、女性から見ればそうも見れるのでしょう。

 

そんな中でも私は隠れて女装サロンに通っていたのですが、ある日、ワイシャツにファンデーションがついてしまっていたときは、さすがに泣かれました。

 

それからしばらくして、私は失業することになったのですが、その時からはとても監視が厳しくなりましたね。

 

職のない夫ですから、女装なんてしている場合じゃないのですが、何かにつけて携帯に電話がかかってきて居場所の確認をされたりしました。

 

それは再就職した今も続いてますね。

 

でも、こんなつらい目にあわせてしまった妻も、私と一度も別れようとはしなかったし、ずっと私を夫として信頼してくれています。

 

私はどちらかというと、社会性に欠ける人間。

 

妻にプロポーズの言葉も言っていないし、大勢の前で祝福されるのは恥ずかしいからと結婚式もしませんでした。

 

結婚式はしないと妻に告げた時は、特段何も言っていませんでしたが、本当はしたかったのかもしれませんね・・・・・・

 

いろんなことがあったけど、子宝には恵まれなかった私たち。

 

でも、産科医院で何度も泣いている妻を見て、私はかける言葉がありませんでした。

 

結婚した頃からメンタルの調子が悪く、その後どんどん悪化を辿り、やがて会社を辞めることにまでなってしまった自分。

 

しっかりしているべき夫が、ずっと弱弱しいところを見せるばかりで、妻を安心させられませんでした。

 

大企業に勤めるサラリーマンの妻になれば金には困らないと思わせておいて、急に会社を辞めてしまい困窮した生活になったのですから、さぞかしがっかりしたことでしょう。

 

「振り子」を見ると、情けなくて頼りない自分を、妻が陰で支えていてくれたことに気づかされます。

 

妻が不治の病になったら・・・・・私も最期に妻にウェディングドレスを着させてあげるかもしれませんね。

 

 

そして、こんな情けない私から言っておきたいこと。

 

今、奥様に内緒で女装していても、もしかしたら奥様が夫の女装を認めてくれるかもしれないと思ったりしませんか?

 

奥様はテレビで芸能人が女装することも面白がっているし、じゃあ夫が女装していても面白がってくれるのではないかと。

 

妻に嘘をつきながらやるのはつらいし、自分が女装していることをちょっと告白してみようかな・・・・・

 

いや、それはやめましょう。

 

他人の女装に対する反応と、身内の女装に対する反応は全く違います。

 

夫の女装を認めてくれる確率は、ほぼゼロに近いと思っていただいた方がいいと思います。

 

また、奥様に女装趣味がばれてしまっているけど、黙認されている場合。

 

奥様は夫の女装について決して認めているわけではないでしょうから、その間ずっと夫の女装を我慢しています。

 

夫からすると黙認に見えますけど、妻は我慢をしているのです。

 

妻はコップに水を一滴ずつためるように、だんだんと我慢が飽和状態となり、ある時急に爆発します。

 

だから、女装の痕跡は一切残さず、奥様には「女装はもう辞めた」と言うくらいの方がいいですね。

 

私の経験からだけで言うと、この趣味は墓場まで内緒にしていく趣味です。

 

法に触れるようなことは何もしていないけど、世間的な印象が悪すぎるのです。

 

残念ですが、そのように悟るのがいちばんいいような気がしますね。

 

いや、そうは言っても今まさに女装を楽しんでいる方は、ぜひ思いっきり楽しんでください。

 

ただ、この趣味は何があるかわかりませんから、心の片隅にでも留め置いていただければと思います。

 

 

 

 

↓いろんな方の女装人生が詰まっています。

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