私が女装に目覚めたのは、小学校くらいからです。
すでに変な子供ですよね(笑)
母親の鏡台をいじるところから始まって、最初は口紅、その後はいろいろ手を出して、フルメイクまではしていたと思います。
そして、母親のクローゼットからワンピースを持ち出して着てみたり。
でも、母親の化粧品って地味なのが多かったんです。
どうせなら、パープルやブルーのアイシャドーを塗ってみたい。
スケバンがしているようなどぎついチークや口紅を塗ってみたい。
しかし、そんなものを手に入れる手段はなく、学校からチョークを持ち帰り、瞼に塗ってみたりしてました。
確かにケバい化粧っぽくはなるんですけど、チョークって実に落としにくいんです(笑)
あと、最も手に入れたかったのは、かつらですね。
小学生だって、女装するからには、やっぱりかつらがないと女性らしくならないんです。
当時、ウィッグなんてシャレた言葉はなかったと思いますが、唯一見つけたのはデパートのかつら売場。
母親と買い物に行くたびに、その辺をうろうろしましたけど、どうしてもあれを買う方法がない・・・・・・
これは諦めざるを得ませんでした。
もう一つ、何故かあの頃から、白塗りに憧れていたんです。
白塗りって、化粧の中では最も派手なものでしたから。
でも、白塗りの白粉なんて、普通の化粧品店では扱っていません。
そこで考えたのは、白い絵の具。
風呂場で絵の具を塗りたくったのですけど、乾くとバリバリに割れてくるんですよ。
鏡で見ると、なんか情けなくて・・・・
後にインターネットが普及して、専門店の通販で白塗り用の白粉を入手することができました。
早速刷毛で思いっきり厚塗りしてみたんですけど、白粉も厚塗りすると割れてくるんです。
あ、絵の具と同じじゃんって思いました(笑)
中学生になると、どうしても欲しくなったのは女子の制服です。
男兄弟しかいない私では、女子の制服を入手する手段がありません。
でも、欲しくて欲しくて、隙あらば盗もうか・・・・・という考えが頭をよぎったこともあります。
そんな気持ちをしばらく抱き続けていた高校生の頃、雑誌でエリザベスの存在を知りました。
ここに行けば制服が着れる!と思いましたけど、あのディープな大人の世界に高校生が行く勇気がない・・・・・
でも、大学に落ちて破れかぶれな気分になったとき、思い切って決行しました。
後で聞いたら、未成年は入場禁止だったみたいですけど(笑)
ちょうど、同時期にブルセラショップの先駆け的な店ができたんです。
住所はわからなかったけど、高田馬場の駅のそばで、ビル名まではわかったので、血眼になって探しました。
やっと見つけて、おそるおそる入ってみると、そこは天国でした。
まだ品ぞろえは無名校の制服ばかりでしたけど、いくつか購入しました。
あ~、なんていい時代になったんだ・・・って思いましたけどね(笑)
あの頃は、どうしても手に入らなかったものが多かったですね。
何とかして手に入れられないかといろんなことを考えました。
これって、今、全部インターネットで簡単に入手できます。
しかも、選びきれないほどの品ぞろえで、買えないものというのがないくらいですよね。
あの時の苦労はなんだったんだ・・・・・って思いです。
みなさん、女装を始めるなら今ですよ!
↓時代の語り手がたくさんいます。