昔、横浜のアルテミスに行った時の話です。


その日は日曜日で夕方から3時間で予約をしていました。


アルテミスの入っているビルはオフィスビルのため、日曜日は1Fの入口が施錠されているとのことで、着いたらビルの前から電話をかけるように言われていました。


横浜駅に予定通り到着し、何気なく携帯を見たところ、画面が真っ暗になっています。

電源を入れても電源が入りません。


さて困りました。

横浜駅周辺で携帯ショップを探しましたが、見つかりません。

予約時間がどんどん迫ってきます。

とりあえず、携帯ショップを探すのは諦めて、コンビニで充電器を買いましたが、携帯は回復しません。

どうも完全に故障したようです。


アルテミスの電話番号は携帯の中なので、番号がわかりません。

途中にあった公衆電話からNTTの番号案内に電話しましたが、やはり電話番号は登録されていませんでした。


予約時間はすでに過ぎています。

きっとアルテミスの前まで行けば、私のことを探しに出てくれるに違いないと思い、ビルの前まで行きましたが誰もいません。

だんだん日が暮れてきました。


もう待つしかないと諦め、ビルの前に1時間近くいたでしょうか、ビルの中から人が出てきました。

ビルの他のフロアで働いていた人のようです。

その人がドアを出るのと入れ替わりに入ろうとすると、「どこへ行くんですか」と問われました。

きっと不審者だと思われたのでしょう。

「いや、3Fに・・・・・」と言うと、その人は理解したらしく、ドアの鍵は施錠しておいてくださいと言いました。


3Fについて、アルテミスの呼鈴を押すと、インターホン越しに驚いたような声が聞こえてきました。

もう来ないと思ったのでしょう。

やがてドアが開き、スタッフ(碧さん)が出てきました。

こちらの事情を話し遅れたことを詫びると、快く受け入れてくれました。


でも、予約の3時間のうち、残り2時間弱しかありません。

それでも碧さんは、こうなったらいっそのことウェディングドレスでもやりましょう!といって、張り切って支度をしてくれます。

こうして、2時間弱でウェディングドレスを着て、撮影をして、メイクダウンまで成し遂げてくれました。


日本広しと言えども、こんなスピードウェディングはないでしょう。

アルテミスのもてなしに感謝です。




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