人は大なり小なり「嘘をつき」ます。
自己保身だったり、他人を慰めるためだったり、人を貶めるためだったり。
理由は様々あるでしょう。
こんな世知辛い世の中だから嘘をついてもかまわないだろう。嘘をつかない人などいないに等しいだろうし、そのような言動をしたとしても困る人などごくわずか。それよりも嘘を言わないで自分が窮地に陥ることの方がツラい。
そのように考えながら、而[しか]してそうはいっても、良心の呵責が多少なりとも残っている人にとって苦渋の選択をして「本当のことではない」言葉を発している人もいるかもしれません。
子供のころから「嘘をついてはいけません」と教育され続けた我々日本人。いや、日本人に限らずなのかもしれませんが、私は日本しか知らないためこう言います。
そのように、子供のころからずっと大人から言われ続けていましたが、振り返ると、「大人こそトンデモナイ嘘をつき続けているではないか」と、大人になってから気づかせられるわけで。
じゃ、どうして子どもに向かって考えなしに「嘘をついてはいけない」などと偉そうに講釈できるのでしょうか。
小さな嘘はいいんです。ともいえないですね。基本的に「嘘」は社会の害悪になります。しかも「嘘」に計量化できる尺度などありませんから、「大きな嘘」「小さな嘘」という物理的な観念もありません。
人を助ける嘘はいいんです。とも言い切れません。その場しのぎ的に繕った「嘘」は後から必ずボロが出るものです。その嘘を嘘と分かったとき、言われた方はどんな気持ちになるでしょうか。「あ、オレ（わたし）はあの人に信用されていなかったんだ」と悟ることもあるでしょう。もしかしたら「情」に亀裂が走ることがあるかもしれません。
自分を鼓舞するための嘘は？コレはいいのでしょうか？例えば「大人になったらきっと大きな家を建ててバリバリ仕事してみんなを見返してやる」と子供の頃に大仰なこと（これを大風呂敷とも言います♪）を吹聴し、結果、絵にかいたような貧乏な生活をしているとしましょう。これは「嘘」という分類に入るかどうか非常に微妙な塩梅の結果です。
昨今、社会欄や政治欄、国際欄を賑わしている「嘘つき」共の談話などを読んでいて嫌悪感や厭世感に思うのは、その口が話す「嘘」のレベルの低さ…と言っていいのかどうかは難しい所ですが。
ちょっと調べればすぐにわかるような嘘をメディアに垂れ流し続けている所にあると感じるからです。
メディアも大馬鹿者で「何でもかんでもそいつらが言ったことを鵜呑みにして裏取りも何もせずに活字にしてしまう」浅はかさが顕著になっていることです。これじゃ、何のためにメディアが存在するのかもわからない。それが日本中に知れ渡っている大手新聞社だったりするから余計に始末が悪い。そいつらが発信したことをダラダラと垂れ流すだけだったら小学生新聞でもできそうなことだらけ。どうしてお前らはそんなことを書くために立派な一流大学を出たのか。日本全国「喜劇舞台」の初日みたいになってる。
国際関係における諸々の「嘘」の応酬。これらは英語で言う「ブラッフ」も加味されており、国際舞台で素直な言葉ばかりでやり取りしていたら国が滅亡してしまうことも考えなければいけませんので「素直が一番」などと言うつもりは毛頭ありません。しかし、その「ブラッフ」のクオリティが低すぎる。
社会欄を賑わす数々の「嘘」は人間の本性を垣間見せてくれる大きな情報源でもありますが、私の拙い記憶を頼りに書くと（あ、これも嘘になるかもｗ）私がまだ学生の頃に起きた大きな事件事故における「嘘」は、もっと「上手に」嘘をついていたと思います。つまり、「嘘」を「嘘と思わせない」位のトリッキーな「本音」を発信していたような。あくまで私の記憶の中からの発信ですがｗ
それが今や、国会中継の中で、国会議員が堂々と稚拙なウソをテレビという媒体を通して全国いや全世界に曝[さら]け出すほどの矮小な存在に成り下がってしまっています。
ま、誰とは言いません、つか、あまりに多くいるために名前などを羅列するとそれだけで「どんだけ打ち込まなければならないんだＹＯ！」となるため、詳しくはどっかのまとめサイトでも検索して確認していただければ幸甚ですｗ
国民を代表する「国会議員」や、メディアに顔を晒す「有名人」らが、厚顔無恥にこれでもかと言わんばかりに「嘘」をまき散らしている世の中で、純粋無垢・清廉潔白な人がバカを見たり損をしたりする。いよいよそのバカさ加減に気付き始め、嘘ばかりついて自分の保身を追いかける人を見ていると「ああ、こいつら『国民の代表』どもがこんなこと言ったりやったりしているんだから、俺らだってやったって構わないんじゃないか」と考え、実行することに何の問題がありましょう。
・・・と、なるでしょう。
この事象がもしドミノ倒し的に発生した場合、どうなるでしょうか？
モラルも美徳もあったものではない。
現在、日本および日本人のモラリティは他国の人よりは「まだまし」な状態であるため、かろうじて正常を保っているとは思っています。
しかし、一度タガが外れた場合、他国のことを笑っていられなくなりそうです。
嘘をつくのはよくない。
特に無辜[むこ]な人を陥れたりする「嘘」は詐欺行為です。
詐欺は犯罪。犯罪者は人間社会に不必要な存在だということを、どうにかして世の中に浸透させていきたいですね。