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なぜ僕は「炎上」を恐れないのか イケダハヤト を読んで”人は本質的に自由な存在”

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副題は「年500万円稼ぐプロブロガーの仕事術」。著者はブロガーとして独立して約1年半で月に30万~50万円の売り上げを得られるようになった。2014年1月には月間のPV数が130万に到達!


これはなにかの裏技でもなく、「睡眠時間以外のほぼ全てをブログの執筆に使う」ことを強烈に意識している(126ページ)というように、圧倒的な情熱と知力•体力を投入している結果ということだと思います。


しかし、時間を掛ければいいというものでもないのはブログだろうが仕事でもなんでも同じですよね。つまり、コンテンツが面白くなければ(良質でなければ)月間130万PVはあり得ないはずなわけです!


ではなぜ、面白い良質なブログが書けるのか??


本には3つの成功法則が書かれています。(113ページ)


①圧倒的な時間を掛ける
②時間を掛けるために、情熱を持つ
③試行錯誤を重ね、効率性を追求する


この①~③、頭ではわかっていても「本気」で実践しているかと自問すると、自信を持ってうんとは言えないです、僕は。


ただ、①~③さえ実践できればだいたいの分野で一流になれる可能性があるわけです!


とかく日々やりたいことが沢山あると言いつつ何も進んでない状態を繰り返している僕にとっては、思考と行動の道しるべになってくれる言葉になりそうです。


道しるべになってくれる言葉はもう一つあります。それは、


「ぼくらは本質的に自由な存在なのです」(197ページ)です。


前後の文脈がないとわかりづらいと思いますので補足すると、上司に刃向かうのも、組織のルールに背くのも、本当は嫌いな友人との関係を断つのも自由であるということです。


別に反乱を起こしたいわけでも、誰かに八つ当たりしたいわけでもありません。他者の自由や多様性を最大限認める「健全な倫理観」(194ページ)を持った上での発想です。


本の中ではフランスの哲学者サルトルと政治学者でありユダヤ人哲学者のハンナ•アーレントの指摘を引き合いに出しています。(195ページ)


法律を始めとする共同体のルールを、無条件で絶対視すると、サルトルの言う「くそまじめな精神の人間(esprit de serieux)」ができあがってしまう。「会社がそういっているから」「上司がそういっているから」「親がそういっているから」……。ようするに逃げ道を用意した立場に自分を位置づけ周囲に流されて生きているだけ。いちど自分の責任を転嫁する理由を得てしまうと、人は簡単に善悪に見境がつかなくなり、思考停止せ、自由を見失ってしまう。


第2次世界大戦中にナチスの強制収容所から脱出し、アメリカに亡命したドイツ系ユダヤ人のハンナ•アーレント。彼女は1960年代初頭、何百万ものユダヤ人を収容所へ移送したナチスの戦犯アドルフ•アイヒマンの裁判に立ち会い、「20世紀最大の悪魔と言われたアイヒマンは凡庸な悪だ」と評する衝撃的なレポートを発表した。


ハンナ•アーレントの主張をかいつまんでいえば、「アイヒマンは反ユダヤでも、ましてや悪魔なんて大それた存在でもなく、ただの小役人にすぎなかった」ということ。


この文章読んでぞくっとしました。僕も、そして誰もがアイヒマンになりうるんじゃないかと。


善悪感覚よりも、組織内のルールや関係性を重視して判断をくだしてしまうとき、「命令だから仕方がない」という仮初の免罪符を盾に、簡単に人を傷つけ、裏切っていないだろうか?自分と組織のために、くそまじめに仕事をしているだけの小市民になっていないだろうか?


だから未来に理想を描き、夢を追い、自分の心に正直に生きていくことが大切だと思う。


最後に。


ぼくらは本来、何にも縛られていません。縛られている感じがするのなら、それは自分が自分で作り出した幻想です。そんなものは、炎上して燃やし尽くしてしまえ。(201ページ)


なぜ僕は「炎上」を恐れないのか イケダハヤト 

イケハヤ書店

ITビジネスの原理 を読んで⑧ウェアラブル、情報取得にかかるコストや不安から人を解放

◼️そしてインターネットは、人を幸せにする装置へ

⚫️Google Glassとはどんなデバイスか

•これから起きるインターネットの革命→ギガビット•インターネットとウェアラブル
•ギガビット•インターネット→一度に大容量のデータを転送する技術、転送速度→その場の空気を「ごく自然に」「まるでその場所にいるかのように」送れる技術
•ウェアラブルの代表格であるGoogleグラスはどんなデバイスで、何を目指しているのか?→Googleグラスはユーザの視線の先にあるものを認識して、そこからインテンションを読み取り、そのときどきに必要な情報を表示してくれる
➡︎Googleが公開しているコンセプトビデオがよくわかる→http://m.youtube.com/watch?v=F_DsUl_vqvo

⚫️情報取得にかかるコストや不安から人を解放する

•Googleグラスは、情報取得のコストや不安を取り除くことで、人がより人間的な生活を送れるようにしてくれる→日常生活をヒューマナイズするテクノロジー→そもそもウェアラブルは、人とデバイスとの距離を、モバイルよりも一層縮めるもの
➡︎ハイコンテクストなコミュニケーションを加速するのが、ウェアラブルであり、ギガビット•インターネット

⚫️ITは人間を解放し、成長させ、豊かにする

•もともとインターネットはハイコンテクストな快楽を補強するものだったが、テクノロジーの進化するスピードが追いついておらず、現在、必ずしもこれが実現しているとはいえない
•しかし、これからは情報取得のコストや不安が徐々になくなることで、目の前にある現実、その瞬間のリアルの中にある一期一会の出逢いを楽しむことができるようになる
•そして、ほんの1、2秒で日常の中にあるふとした瞬間を気軽に交換し合うようになると、より違いを求めるようになり、リアルの中に潜むほんのちょっとした変化に敏感になり、それを交換•共鳴することを楽しむようになる
•この機微を楽しめるようになるということは、日常の中に潜むほんの少しの変化が知覚でき、共鳴、やりとりできるようになるということ
➡︎こうして、人はリアルの細やかな余白や過剰さに気づき、またそれをお互いにやりとりすることで成長する

ITビジネスの原理の記事一覧 | ログミー[o_O] : http://logmi.jp/tag/it%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%90%86

ITビジネスの原理 を読んで⑦物語を売る楽天、コミュニケーション消費、非言語のコミュニケーション

第5章 ITの目指すもの、向かう場所

◼️ハイコンテクストなインターネット

⚫️物を売るか、物語を売るか

•アメリカ的なものと日本的なものの違いの特徴的な例として、ネット通販のあり方が挙げられる→Amazonと楽天
•Amazonで売っている商品は、そのすべてをAmazonが提供しているわけではなく、マーケットプレイスが提供しているのも一定割合あるが、ほとんどの人はマーケットプレイスの店名を意識することはない→書籍という商品はどこで買っても同じ商品なので、極端なことを言えば誰から買っても同じ、だからネットでも買ってもらえるかもしれないという、合理的といえば合理的な考え方
➡︎ただ、このアメリカ的な発想は一面で危険性も孕んでいる→誰から買っても同じものを売るということは自然とボリュームの勝負になり、大量に仕入れられる業者は仕入れ価格を抑えられるから値段も安くなる→価格競争の連鎖へと繋がりがち
•アメリカ的なビジネス、言い換えると効率化していくだけのインターネットというのは、時間貯蓄銀行(ミヒャエル•エンデの「モモ」)のようなもの?
➡︎モノを買うというのは、ただ品物を買っているだけではなくて、その商品にまつわる物語を買っていたり、売っている人との関係性を買っていたりする
•100円ショップ「ダイソー」の平均客単価は500円くらいで、平均滞在時間は30分くらい→矢野社長は、ダイソーという会社は100円の商品を売っているのではなくて、お客さんが店に滞在している30分という時間を売っているのだ、と言う
➡︎ダイソーでは品物そのものだけでなく、店の空間全体、個々の品物が背景に持つ物語、それを買った自分の物語、それらを全部ひっくるめて売っているということ→ハイコンテクストな考え方でありビジネスのやり方
•ダイソーの考え方に通じる楽天→サイトのタグラインには「Shopping is Entertainment!」と書いてあるように、ショッピングというプロセス自体を楽しもうと言っている
•楽天の商品ページは基本的なフォーマットはあるものの、細部は店舗ごとに違っていて、そこには自分の商品に対する思い入れが、力を込めて書かれていたりする
➡︎Amazonは「どこで買っても同じ商品を売る」ことで合理性を求め、楽天は「商品に魅力的な物語や付加価値をつける」ことで余剰を得ている
➡︎アメリカ的なものによって作られた「無駄なき社会」から、人間と社会を取り戻せるのは、この日本的なものだろう→「日本に代表されるハイコンテクスト文化」

⚫️インターネットがアメリカで生まれた不幸

•インターネットは、ハイコンテクストなものとハイコンテクストなものをダイレクトに結びつけることができるものだが、ローコンテクストの国、アメリカで生まれてしまった
•ハイコンテクストな文化は、同じ共通基盤、コミュニケーションの共通基盤があって成立するもの→アメリカという移民、他民族、他宗教国家の中では共通基盤が作りにくい→ローコンテクストにならざるを得ない
•コストコはアメリカ的な店で、価格が安く、販売単位が大きい→ひとつの品物をたくさん買わなければならないコストコが、日本でも人気なのは、アメリカと違い、日本におけるコストコはコミュニケーション消費の対象だから

⚫️コミュニケーションは共通語から多言語へ

•ハイコンテクスト文化で育った人でも、英語という言語を使ってコミュニケートしようとすると、とたんにローコンテクストになってしまう→最低限の意味、意図は伝えることはできるが、高密度なコミュニケーションを成立させることは難しくなる
•しかし現実には英語は世界で最大の人口を持っている言語ではない→「世界の言語別使用人口(文部科学省)」では、世界でもっとも使う人の多い言語は中国語、2番目が英語、次にヒンディー語、スペイン語、ロシア語、アラビア語と続く
•インターネット人口も1位の中国が4億人、アメリカの2億3000万人をはるかに超えている
➡︎英語はインターネットでもっとも使われている言語とは、必ずしも言えなくなっている
•先進国に限らずみんながインターネットに接続できる時代はもうすぐそこまで来ている→Androidの普及によってスマートフォンやタブレットPCが急速に低価格化している→アジアやアフリカの人たちに急速に普及→日本人が日本語でインターネットを使うように、土着の言葉を使ってインターネットを使うことになる
➡︎インターネットの主要ユーザが、英語に縛られたローコンテクストな人たちから土着の言葉、土着の文化を持つ、ハイコンテクストな人たちに変わる

⚫️多言語から、さらに非言語へ

•もっと言えば、コミュニケーションにおいて、そもそも言語は不可欠なものなのかどうか?
•インターネット上で見つけた写真や動画を自分のページに貼り付けて他のユーザと共有する「Pinterest」というサービス→このサービスにおけるコミュニケーションの手段は写真や動画→
➡︎そこに言語は(少なくとも直接的には)介在していない→言葉を介さずに、ハイコンテクストなコミュニケーションを取れる、それができる仲間を世界から見つけることができる
➡︎非言語のコミュニケーション→ナイキやスタバのロゴから英語表記が消え、英語という言語ではなく、アイコンだけのコミュニケーションを指向
•日本語が話せないアメリカ人にとって日本は住みやすい→レストランに行けばメニューには写真つき、会計のときもレジに金額が表示される、ほかにも東京のターミナル駅にはいたるところにアイコンがある→電車乗り場、切符売り場、トイレ、みんなアイコンだけだけで分かるようになっている


ITビジネスの原理  尾原和啓
Booklap Webマガジン  『ITビジネスの原理』の著書、尾原和啓さんインタビュー

ITビジネスの原理 を読んで⑥情報発信コストの低下、コミュニケーション消費、ハイコンテクスト

第4章 消費されるコミュニケーション

◼️人はなぜ情報を発信するのか

⚫️情報発信にかかるコストとは

•なぜ人は情報を発信するのか?→理由の一つは、情報発信コスト
➡︎情報を発信しようとするときに必要な経済的コスト、心理的コスト、物理的コストをインターネットは大きく軽減した
•デジタルのメールは、キーボードを叩くだけで(入力ミス、変換ミスがあっても直すのは簡単)、最後に送信コマンドを実行するだけ
•何か情報を広く世間に伝えたい場合、インターネットではHTMLエディタでページを作って、FTPでサーバに転送すれば終わり
•さらに、ブログではより短い文章が一般的となり、CGMサイトでは文字数に制限がついて逆に長い文章が書けなくなる→140文字以内のTwitterに行き着く、TwitterにはRTのみの投稿も多い
→モバイル端末では発信コストはさらに小さくなる
➡︎手軽で面倒くさくなく、体も疲れず、お金もかからない

⚫️メディアの同期性と非同期性

•同期型メディア→共時性がいちばんの特徴→コストが高いから参加する人も少なくなる→電話とメールを比べると、電話は相手の時間を奪うことを前提としているが、メールは相手の都合に任せている
➡︎メールのようなメディアを非同期的なメディアという→共時性はない、参加者は自分に都合がいいときだけ参加すればいいから、発信者、受信者ともにコストが低い→だから参加者が増える

◼️情報発信のインセンティブ

⚫️発信するメリット、発信しないメリット

•低いとはいえコストをかけてまで発信するのは、発信することにメリット、インセンティブがあるから
•情報を発信しないことのメリット、情報を隠しておくことで生まれるメリット→インターネットの存在によって、情報を隠しておくことのメリットがなくなった
➡︎現在では隠しておくメリット、発信しないメリットは劇的に小さくなり、むしろ隠しておくことのデメリット、発信しないことによるデメリットが大きくなった

⚫️情報発信は人を豊かにする

•自作のプログラムをネットで公開して、自分以外の人にも自由に使ってもらえるようにするフリーソフトという形態→このとき、プログラムファイル(実行ファイル)だけでなく、プログラムソースも公開して、しかもソースコードの改変も認めるオープンソース→使うだけでなく、プログラム自体に手を入れてもいいよ、というもの
➡︎オープンソースにすることで、自分で作ったものよりさらに便利なプログラムを使うことができると同時に、知らなかったアルゴリズムやコーディングのテクニックを学ぶこともできる
•情報を発信するときには自分の持っている情報や思考を整理しなければならない役この作業自体が自分を成長させてくれる

⚫️社会的承認がもたらす快感

•人間には社会的に承認されたいという欲求がある→アメリカの心理学者マズローの「欲求5段階説」→最下位から「生理的欲求」「安全の欲求」「所属と愛の欲求」「承認の欲求」「自己実現の欲求」
➡︎FacebookなどのSNSが帰属意識、所属欲求を満たしてくれる存在になっている→「面白かった」という反応や「いいね!」が承認欲求を満たしてくれる


◼️コミュニケーションが消費される

⚫️目的型消費と非目的型消費

•ニュースをジャーナリズム的な視点で意志をもって発信するような目的型情報発信と、そうした目的は持たずに、例えば個人の生活を垂れ流すような非目的型情報発信→日本においては非目的型情報発信、非目的型の消費がとても多い
➡︎ビジネス的な構造と文化的な構造のふたつがある
•ビジネス的な構造を言うと、目的型情報発信の場合、ニュースであれば取材をする、記事を書く、編集する、それぞれにコストがかかり、それに対して報酬を得られるかということだが、日本ではなかなか難しい→読者になり得る人の数が多くない、広告あたりの売り上げが日本はアメリカの3分の1ほどしかない
•文化的な構造という面では、もともと日本には私小説的な、個人のよしなしごとを読んでその機微を楽しむという文化背景があった→芸能人たちが、その日に食べたものだとか行った場所だとかを垂れ流す、非目的型消費としてのブログが隆盛をみた→モバイルの普及はこれをも後押しした→日本人がハイコンテクストなものを持った、同質性の高い国民だから?
➡︎ハイコンテクストなコミュニケーションが日本にはあった

⚫️モバイルにおけるコミュニケーション消費

•目的型情報消費が日本では育ちにくいりゆうのひとつに、個人発信の情報が報酬を得ることの難しさがある→携帯キャリアが集金してくれるモバイルコンテンツについて
•Appleのコンテンツ市場は2012年でおよそ4500億円に対し、日本のモバイルコンテンツ市場はピークの2011年には6500億円を超えた→なぜ日本のモバイルコンテンツがそんなにすごいことになったのか?
•2009年の数字でいうと、「着うた系市場」1201億円、「着メロ」「装飾メール」「リングバックトーン」「待受」「きせかえ」「アバター/アイテム」のコミュニケーション市場で合計2718億円→モバイルコンテンツ全体が5525億円なので、ほぼ半分がコミュニケーション市場の売り上げ
•着メロも待受画面も、まず自分の端末を個性的なものにしたいというもの→さらに、友だちとの会話の中で着信音や待受画面を共感し合うことがコミュニケーションになる
➡︎コミュニケーション消費
•ストラップブーム→根付という、江戸時代に煙草入れや印籠などを吊るして持てるようにした留め具があり、機能としては携帯ストラップそのものだが、細かい彫刻がされているものもあって、立派な美術品として扱われている→松岡正剛さんによれば、どんな根付を持つかを自分の個性にしたり、話の種にしていたというので、まったくもって現代のストラップと同じだし、そういう文化は昔から日本にあった
➡︎当初想定していた情報系、インフォメーション•コンテンツよりも、コミュニケーション•コンテンツははるかに大きな市場になった

⚫️絵文字からスタンプへ

•絵文字は英語で「Emoticon」→「Emotion(感情)」+「icon」で「感情を表すアイコン」→「絵文字」という言葉よりも意味を正確に表している
•絵文字のヒントになったのは、ポケベル→女子高生必携ツールのようになった→ハートマークを表示させられる機種が女子高生の間でスタンダードになっていた→ハートマークで感情をストレートに表現できる→iモードで絵文字を使えるようにした
•絵文字に類するものは顔文字があり、それはアメリカから入ってきた→アメリカ型顔文字と絵文字の違いは、アメリカ型顔文字は圧倒的に種類が少ないということ→笑顔の種類が少ないということは、表現できる感情の種類が少ないことを意味する
➡︎日本人にとっては、その機微が重要で、その機微を文章以上に表現できるから絵文字を使いたい
•スマホで「LINE」が爆発的にヒットしたのも、同じ理由→メールよりずっと簡単にメッセージを送ることができて便利なことに加え、スタンプがあるから→スタンプの微妙な違いの中でコミュニケーションを発生させる
➡︎日本というハイコンテクストな国は、こうした言葉ではない部分を楽しむ、隙間を楽しめるという文化がある
•「LINE」において常に新しいスタンプが消費されているのはいい例
➡︎コミュニケーション消費では常に人とは違う新しい刺激を求める、前と違うことで人を喜ばせたいという原理がある


ITビジネスの原理  尾原和啓
Booklap Webマガジン  『ITビジネスの原理』の著書、尾原和啓さんインタビュー

ITビジネスの原理 を読んで⑤情報の粒度が小さく、電話が情報端末に、リアクティブな受信技術

◼️情報の進化(2)ー情報の粒度

⚫️サイトからページへ

•「情報をどうやって探すか」→パソコン通信の時代は情報がどこにあるかをさがすのはとても難しかったが「だいたいどのあたりにありそうか」は比較的分かり易かった→例えば富士通が運営していた最大手のニフティサーブの場合、サービスはまず「フォーラム」で分類されていた
➡︎これは、ひとつの会社、ひとつの組織が集中的に管理していたからできたこと
•インターネットの時代になると、インターネットの入口として機能するポータルサイトが生まれた
➡︎ポータルサイトによって、何について知りたければどこに行けばいいかが分かるようになった
•ポータルサイトで純粋想起を勝ち取ったのがYahoo!
•ただし、このころYahoo!のサイト検索は電話帳、ディレクトリ型だった→中古車を探すならどのサイトといったサイト単位だった
➡︎インターネットに次々にサイトが開設されて情報の発信量が増えていくと、ディレクトリの数も増えていって探しにくくなる

⚫️サイトからページへ、ページから記事へ

•そこに現れたのがGoogleのキーワードサーチ→例えば「サンフランシスコ  デート」というキーワードを入力すると、「サンフランシスコのおすすめレストラン」がまとめられたサイトはもちろんのこと、それ以外に、デート向けレストランがまとめられたページが出てきたりする→加えて、レストラン紹介とはまったく関係ないサイトだけれど、誰かがサンフランシスコでデートしたときに行ったレストランのことが書いてあるというページを探すこともできてしまう
➡︎情報を探す単位がサイトからページに変わった→「情報の粒度」が小さくなることで、これまでは拾いきれなかったような情報も拾えるようになった
•ディレクトリ型の場合、その分類は人間が手動でやっているので時間がかかるのに対してGoogleは機械がやるので、数時間前、数分前に更新されたページでも検索されてくる
➡︎情報を発信してから検索にかかるまでの時間が短縮された
➡︎ページを発見してもらえるようになった→誰かに読んでもらえることは発信のモチベーションになり、受信者の利便性が上がるだけでなく→新しい情報をどんどん出して行こうという流れができる
•さらにブログとRSSが情報の粒度をもう一段階小さくした→更新情報の単位は「記事」
➡︎情報をページよりも小さい記事単位で拾い上げることができるようになった
•その後、Twitterが出現し、記事単位はおろか、たった140文字のつぶやき単位まで情報の粒度は小さくなった→それだけ細かい単位で欲しい情報がピンポイントで探せるようになった

◼️モバイルがインターネットを変えた

⚫️iモードが目指したモバイル端末の姿

•モバイルとは何か→「24時間、7日間、30センチ以内」(iモードのコンセプト)
➡︎逆に言うと、それまでのネット環境が24時間、7日間、30センチ以内になかった→パソコンは場所的にも時間的にも限定されたツールだった
•誰でも気軽にインターネットに接続できる端末を作ろうというのが、iモードの出発点→インターネット接続機能を搭載したために、サイズが必要以上に大きくなったり、電話としての操作性が損なわれるようなことがないようにした→ほとんどの人に携帯電話であると認識してもらえるサイズは、重さ100g、容積100cc以下だろうということになった→この大きさに載せられるメモリの量からHTMLサイズも2KB以下にする必要がある、となると画像は載せにくいからテキストベースのサービスになる
•インターフェイスは従来どおりのテンキーを採用
•iモードボタンを作成→「誰でも簡単に」という大前提を実現するために
•まだ当時、インターネットにはある種のネガティブなイメージがついて回っていたので、呼称は「iモード」に

⚫️電話から情報端末へ

•iモードはオプション契約で月額300円→ユーザが負担に感じない、無理なく出してもらえる金額を設定
•ドコモ以外の携帯キャリアも同様のインターネット接続サービスを始め、ユーザのほとんどが利用するようになった
➡︎携帯電話自体が電話というよりも情報端末として使われることが多くなってきて、電話をかけることが少なくなるという現象が起きた
•電話は相手の時間を強制的に奪う暴力性をもっていることから、発信側にも心理的な発信コストの高いコミュニケーション手段→これに対し、電話のもつ暴力性がないコミュニケーションツールとしてiモードメールが出てきた→iモードメールでは、メッセージがあることはほぼリアルタイムで相手に通知されるから、送信側とすれば相手に届いているという確信が持てる→読むか読まないか、返信するかしないかは相手の都合に任せられるので、気軽にメールを送ることができる→心理的なコスト以外でも、携帯電話はほぼ常に手の中にあり、思いついたときにすぐにメールを送ることができる
➡︎コミュニケーションコストが劇的に下がった

⚫️情報の氾濫と受信する技術

•ネットにアクセスする時間が大幅に増えた→ユーザがアクセスできる情報そのものも飛躍的に爆発的に増大→情報の発見技術が進歩
➡︎粒度の小さい情報が大量に流れ込んでくるというのは、受信側の視点でいうと、情報のスピードがはやいということになる→後から次々にやってくる情報によって流されて行く→フロー化が進む
➡︎ブログやSNS、Twitterなどはもともとウェブサイトに比べるとフロー性の高いメディアだが、情報量の増加と高速化によって、さらにフロー性が加速される
•受信する側のテクニックが重要
①自分から探しに行った情報を受信する技術→プロアクティブな受信技術
②情報が絶え間無く大量に流れてくることを苦にしない技術→リアクティブな受信技術
➡︎役に立つかどうかは知らないけれど、とりあえず情報を垂れ流していても怒られない、迷惑じゃないということになると、発信者も心置き無く垂れ流せる→発信力が強まる


ITビジネスの原理  尾原和啓
Booklap Webマガジン  『ITビジネスの原理』の著書、尾原和啓さんインタビュー

ITビジネスの原理 を読んで④フローからストック、CGM、キュレーション

第3章 ネットワークとコミュニケーション

◼️情報の進化(1)フローとストック

⚫️インフォメーションとコミュニケーション

最近ではICT、Information and Communication Technologyという言い方が増えてきた
•単方向であろうと双方向であろうと、その情報に受け手にとっての価値があれば、インフォメーション
➡︎コミュニケーションは価値をもたらさなくてもいい→双方向でありさえすれば、そのやりとりに別段の価値がなくても、それはコミュニケーション

⚫️パソコン通信時代の主流は掲示板

•1980年代後半に始まった「パソコン通信」は、インターネットと違って、一つのホストコンピュータに、各ユーザの端末がぶら下がるように接続するスタイルのネットワークだった
•主な用途は掲示板で、基本的に一次元に情報は古いものから新しいものに流れていくだけの、いわばフロー情報→流れてきたものを掲示板の中に時系列で積んでいく
•記憶媒体もまだかなり高価なものだったので、書き込まれた情報をいつまでも残してはおけない

⚫️掲示板からウェブサイトへーフローからストックへ

•1993年にインターネットが一般にも開放された→ネットワークで結ばれるのが、パソコン通信の会員という限られた範囲から、一気にワールドワイドに広がった
•ほぼ同時にウェブブラウザが開発されて、テキストだけでなく画像なども使えるウェブサイトが作れるようになった
➡︎ストック型の情報に変化
•このころ、インフラの整備•進化も進む→ハードディスクも徐々に低価格化してネットに上げる情報の量を気にすることがなくなってきた→通信速度が上がり、ネット接続料金に定額制が導入されて、ネット滞在時間も延びて、読める情報量も増えた
•ハイパーリンクという発明によって、サイトからサイトへ自由に、即座に移動できるようになった→接することのできる情報の量が飛躍的に増大した。
•コミュニケーションという面においてはブログの登場もまた革命的だった→ウェブページを誰でも簡単に作れるようにしたものがブログ→トラックバックとコメントという独自の機能で、それまでのウェブページにはないコミュニケーション•ツールとしてブログが機能した
➡︎ウェブページの読者としての反応は送信コストが高く、非常にハードルが高かったがブログでは、トラックバックにせよコメントにせよ、非常に簡単にかつ手軽に反応することができる

⚫️不特定多数からの情報をストックする

•ブログが個人のページであるのに対して、CGM(Consumer Generated Media)は不特定多数のユーザが作るメディア
•CGMの代表例は「食べログ」など→CGMはブログの一種ではあるが、ブログよりも最適化されている
•ブログの発信しやすさによって、発信コストがものすごく低くなり、その結果、こうしたCGMサイトには膨大な情報が集まるようになった→さらに、価値のある情報を浮かび上がらせる仕組みを作り、フィルタリング、重みづけをするアルゴリズムを作った

⚫️人間関係の強化から情報取得へーSNS

•SNSの強みは、
①友人関係を強化するためのプラットフォーム
②情報取得ツール
•Facebookは、APIという形でいろいろなアプリケーションからFacebookにアクセスできるようにしたり、Facebook上からゲームができるようにしたりした→ある意味で、単純なコミュニティから人間関係のOSとでもいうべきポジションに変わっていった
•Twitterもまた、もともとは自分のフォロワーに対して簡単に情報を提供することができるという、関係性構築インフラに近いものだった→次第に情報取得の方に重きが移って行った
➡︎転機はRTの発明→RTによって、情報を伝えるツールとしての特性、性格が急激に高まっていった→情報取得メディア、ソーシャル•フィルタ、ソーシャル•アンプリファイア(増幅器)としてのツールとして、Twitterは成功した

⚫️キュレーションと炎上

•Twitterが情報取得ツール、ソーシャル•フィルタとして機能するようになると、Twitterの情報はフロー性が高まった
•情報取得コストが低いツールであるスマートフォンの普及も追い風になっている
➡︎スマホはいつも手の中にあるもので手軽に見ることができる→スマホは体が後ろに傾くリーンバックのツール、PCは前傾姿勢になるリーンフォワードのツール
•リーンフォワードのツールでは、目的を持って使っているから、目的外のものは邪魔になる
•リーンバックのメディアでは、目的生が低く、なんとなく見ていることも少なくないはず
➡︎その状態では、大して意味のない情報が垂れ流されていても、さほど気にならない→発信する側もまあいいかと垂れ流す→情報のフロー性が高まる
•情報がフロー化して、どんどん流れて行ってしまうと、これを遡ってストックしたくなる
➡︎まとめサイト、キュレーションサイトの必要性がでてきた


ITビジネスの原理  尾原和啓
Booklap Webマガジン  『ITビジネスの原理』の著書、尾原和啓さんインタビュー

ITビジネスの原理 を読んで③クラウドソーシング、タスクの細分化、レイヤーアンバンドル

第2章 ネットが世界を細分化する

◼️マッチングビジネスの新しいカタチ

⚫️時間を細切れにするクラウドソーシング

•インターネットは、世界中に点在しているものを、距離と時間を超えてひとつに集めることができるのが最大の特徴→ITビジネスとは、それらを結びつけるマッチングのビジネス
•そのひとつがクラウドソーシング→仕事を不特定多数の人に委託するビジネス形態→このスタイルは不特定多数の人で仕事を分けるので、一人あたりの仕事は細かく分割され、仕事量も少なくなり、時間も分割される
•ところがクラウドソーシングで仕事と時間を細切れにすることによって、会社に提供する時間の単位も少なくできる→例えば、子育て中の主婦が子どもの寝ている1時間だけ仕事をするといったことが可能になる
➡︎これまでは商品としての単位に足りないために売れなかったものが、仕事を細切れにすることで、売れるもの、価値のあるものにできる

⚫️評価の階段を細かくする

•クラウドソーシングは結局は労働力を安く買い叩いているのか?→現状では労働の単価が安いのは確かだが、それはもともと使われなかった、買われることのなかった時間→以前はお金に換ることができなかった時間を、クラウドソーシングによってお金に換ることができるようになった
•経済学ではデマンドカーブ(需要曲線)とサプライカーブ(供給曲線)の均衡で価格が決まっていくが、カーブとは言われているが実際にはそんなに滑らかなものではない→ある程度の量がまとまらないと変化が起きないので、曲線というよりは階段状になる→階段状になっていると、量が変わっても均衡点の価格が変わらないという現象が起きる
➡︎この粗い階段部分には、顕在化されていない余剰が生まれる
•クラウドソーシングは、100円が110円に110円が120円にと、滑らかなカーブを作りやすい仕組み

⚫️距離を超えたマッチング

•「レアジョブ」という英会話サービス→Skypeでフィリピン大学のがOBと会話をしながら英会話を学ぶ→毎日25分話して月に6000円弱→日本人の感覚だととても安い
➡︎講師の給料はフィリピンでの一般的な会社の正社員より高いそう→日本とフィリピンの貨幣価値、物価の差がメリットになっている→経済的な地域差でコストを大幅に下げることが可能になる
•単にコストを下げるだけでなく、作業の信頼性担保に利用することもできる→顔も見たことがない人、どこの誰ともしれない人に頼んで本当に大丈夫なのか?→例えば名刺のデータ入力の仕事の場合、もともとの単価が10分の1なのであれば、同じデータの入力を同時に二人に頼んでもいい。名刺データを分割してしまえばいい
➡︎データの分割や再結合にはコストがかかるが、入力自体にかかっているコストが安いことで、これも吸収できる

⚫️企業もユーザもハッピーな世界へ

•クラウドソーシングの究極のカタチといえるのが、ネット印刷通販会社ラクスルがやっているサービス→日本全国の印刷所と提携して、各印刷所での印刷機の空き時間を使って、通常よりも安く印刷しようというもの
•お客からの仕事をラクスルが受注すると、提携する印刷所の中から印刷機に空きのあるところを探して、そこで印刷してもらうというのが基本的な仕組み
•印刷業は高固定費ビジネス→高価な印刷機を買って、動かしているので、実は2時間稼働させても24時間稼働させても、インク代を除けばそれほど費用は変わらない→使っていない時間に稼働させても、そのことで新たな費用がかかるわけではない
•ラクスルによれば、日本にある印刷機の稼働率は45%程度
➡︎この動いていない半数以上の部分を安く貸してもらう、それによって安価な印刷が実現できる→ただし、どこの印刷所が、いつ空いているかが分かってはじめて成立するシステム
➡︎インターネットによって、北海道のあそこの印刷所が今日の午後は空いているとか、沖縄のあそこが明日なら空くとかが、たちどころに分かるようになった→点在するものを結びつけることができた→そして、印刷の仕事とそのシステムができる印刷所を正しくマッチングすることで、安価な印刷が可能になった
➡︎ITやインターネットは仕事を細切れにすることで価値を生み出すだけではなく、その細切れを集めることによって新しい価値を生み出し、普段使われていない部分を有効活用することができる

◼️分解されるタスク、分割される価値

⚫️ニコ動とレイヤーアンバンドル

•クラウドソーシングが可能にしたのは、タスクの細分化→主婦が空き時間の1時間2時間でできる量に仕事を細分化する、個人情報の流出対策のために個人情報自体を細分化する、ラクスルでは1万部の印刷を1000部、500部の単位に分割する
➡︎インターネットの特徴のひとつが、こうしたタスクの細分化が起きやすいとゆうこと→レイヤーアンバンドル、バリューアンバンドル
•象徴的な例がニコニコ動画やバーチャルアイドルの「初音ミク」
•初音ミクの場合、初音ミクに歌わせる歌を作るのは、初音ミクの考案者とはまったく別の人→「キャラクターを作る」というプロセスと「キャラクターが歌う歌を作る」というプロセスが分けられた
➡︎「歌を作る」プロセスが独立すると、多くの人が参加できるようになる→キャラクターデザインはできないけど歌詞を書くことならできるという人も参加できる
•そして、歌を歌わせたら、今度は踊らせたいよねということになり、「MikuMikuDance(MMD)」というソフトウェアが現れた→振り付けをする、キャラクターが踊るダンスのモデルになるというプロセスが独立したことになる
•つぎは、じゃあその歌と踊りを使ってプロモーションビデオ作っちゃおうと言い出す人が現れる
➡︎初音ミクの周囲にいる人間たちが次々と「自分にできること」で貢献し始める→ひとつのタスクをレイヤー(層、階層)でアンバンドル(細分化)するということ→アンバンドルによって、同時に価値(バリュー)も細分化することになる→歌詞を書くという価値、アニメーション化する価値など、それぞれのプロセスごとに価値が生まれる→ただし、バリューアンバンドルすればするほど、誰がどの価値に貢献したか、その貢献度の可視化が難しくなる

⚫️レイヤーアンバンドルによるオランダ農業革命

•農業を要素ごとに切り分けると、温度管理や太陽光管理、栄養管理などに細分化できる→いい農作物を作るためには、それぞれの要素を最適化するという作業が必要になる→入力と出力、そしてそのふたつを結びつける最適化アルゴリズムの3つが大切になる
•農業における最適化は、これまてわは一人の農民が、土の感触はこんな感じだな、みたいな感じで試行錯誤しながら見つけていったが時間がかかり非効率→隣人とノウハウを交換することで効率を上げようとしても「感触はこんな感じ」の「こんな感じ」は共有しにくい
➡︎共有するためには、温度、太陽光、栄養というふうに細分化した要素のそれぞれで数字化されていけば、客観的な比較ができる
•オランダでは国全体で取り組み、入力、出力の技術を含めた、あらゆる要素を分解した。自分は二酸化炭素の測定センサーを頑張る、じゃあ自分は太陽光のコントロールシステムを作る、といったように、農業という産業を徹底的にアンバンドルして、それぞれの要素を最適化した


ITビジネスの原理  尾原和啓
Booklap Webマガジン  『ITビジネスの原理』の著書、尾原和啓さんインタビュー

ITビジネスの原理 を読んで②ユーザのインテンションを先鋭化、ふたつのプラットフォーム

◼️Googleはなぜ勝ったのか

⚫️Googleの検索エンジンが変えた

•様々なインターネットサービスでユーザを集めたら、次はユーザと企業とを正しく組み合わせる、マッチングの最適化が非常に重要になってくる→何よりもユーザが求めているものが何なのかを正しく把握しなければならない
➡︎Googleの場合、ユーザが何を求めているのかを、ユーザ自身に明確に言語化させてしまう→ただし、優れた検索エンジンがあるからこそユーザは検索するときにGoogleを利用してくれるし、優秀なエンジンだからこそ、詳細なキーワードを入力してくれる→ページランク理論=「あるキーワードについて、それを重要としているページからリンクされているページは重要である」

⚫️ユーザのインテンションを先鋭化させる

•Googleの検索エンジンは、ユーザが知りたがっている、欲しがっている情報を、そのまま言語化させることに成功した
➡︎ユーザが求めているものは何かを明確にする、ユーザのインテンション(意図)を先鋭化することができた→そして、ページランク理論によって、そのインテンションに沿った情報を正確にフィルタリングして提示できるようになった。
•フィルタリングは検索だけでなく広告の世界でも同じことが行われている→ウェブ上のバナー広告も、一見無秩序に貼られているようでも、背後でいろいろな計算がなされている→そのページを見ている人がどんな人で、何を求めているかを想定しなければ、効果的な広告にならないから→行動ターゲティング広告

⚫️ふたつのプラットフォーム

•ウェブ検索による情報提供に加え、企業側としてはより直接的にユーザに働きかけたい→Googleのアドセンス(AdSense)というサービス…ウェブページのコンテンツに合わせて、関連する広告が自動的に配信•表示されるというもの
➡︎この広告をユーザがクリックすると、1クリックあたりいくら、というGoogleの売り上げになるのは普通のウェブ広告同様、アドセンスではその一部がサイト運営者にも報酬として渡る
➡︎Googleは、検索エンジンというユーザ側が働きかけるプラットフォームと、アドセンスという企業側が働きかけるプラットフォームの両方を持つことになった
➡︎Googleは「ユーザが情報を手に入れるための空間」を作れば、それをそのまま換金化できる
➡︎「Google Maps」や動画、ニュースなど、ユーザが集まってきて、自分が何を知りたいのか、どんなものに興味を持っているのかを表明できる空間→ユーザのインテンションを読み取れる空間があれば、それがそのままビジネスの場になる
➡︎GoogleよりFacebookの換金化が比較的難しいのは、ユーザのインテンションが読み取りにくいことに起因している→Facebookは友達の情報を求めてくるところだから、自分の欲しいものを明示的に表明することはない
①ユーザのインテンションを先鋭化させて正しく把握する
②そしてそのインテンションに基づいて最適なものを提示する
という二つの仕組みがきちんとまわることが、インターネットのビジネスでは重要なこと→Google以外のAmazonや価格コムのようなサイトも原理的には同じ

⚫️Googleが勝者になったわけ

•インターネットは、いかに多くのユーザを集めるかがひとつの勝負になる→何のヒントや手がかりもなく、ブランド名などを思い浮かべること=純粋想起
➡︎純粋想起を取ったサイトに人は集まる
•純粋想起を取るために重要な要素のひとつ→最初にブランドを確立すること
➡︎ウェブ検索といえば「Google検索」、地図なら「Google Maps」、メールサービスなら「Gmal」、動画なら「You Tube」、ほとんどの分野で純粋想起を獲得→だから人が集まる
•生産規模が大きくなると生産がより効率的になって、収穫は規模の増大分よりも大きくなる=収穫逓増の法則
➡︎ネットオークションはヤフオクがダントツに強い。ユーザはいちばん出品者が多いオークションサイトに行くのが、もっとも確実な選択になる
➡︎出品者は、ユーザがたくさん集まっているサイトに出品するのがいちばん有効
➡︎強いところがますます強くなっていくのが収穫逓増の法則

◼️課金ビジネスが成功しなかった理由

⚫️フリーでなければ人は集まらないのか

•ユーザにコンテンツを買ってもらうコンテンツビジネス、課金ビジネスの多くは、基本的には無料サービス(フリー)で、一部の付加価値サービス、強化機能サービスに対して課金する(プレミアム)
➡︎いわゆるフリーミアム(「フリー」+「プレミアム」)の形態を取ったもの→Evernote、Dropboxが代表格
➡︎基本は無料サービスでたくさんユーザを集め、そのうちの1%であっても付加価値にお金を出してくれれば充分ビジネスとして成り立つ→フリーでなければお客は来ない?
➡︎課金ビジネスがうまくいってないのは、集金システムが整っていないため

⚫️課金にかかるコストとは

•ユーザがお金を払うかどうかは、情報の対価だけではなく、その情報を調べる時間や支払いにかかる時間、手間、そういったトータルのコストに見合うかどうかで決まる
➡︎情報そのもののコスト、その情報を探すための探索コスト、情報を手に入れるために必要なコスト→この三つを合わせたものが価格に見合うかどうか→現状では、支払いのためのコストが高すぎるからユーザはお金を払ってくれない
➡︎日本の携帯電話は各キャリアが4桁の暗証番号を入れるだけで課金できるという体制を作ったおかげで、世界一のコンテンツ市場を生み出している→日本の携帯コンテンツの市場規模はピークの2011年には6500億円を越えた→iPhoneのアプリマーケットが全世界で売り上げた金額を遥かに上回る

⚫️ソーシャルゲームは「北風と太陽」

•コンテンツ課金の代表的な存在→ゲームコンテンツ
➡︎快感に対してお金を払ってもらうというビジネス
•ゲームの主要な要素→「交換」「収集」「育成」「対戦」→原型は「ポケットモンスター」
•ソーシャルゲームは、その人がついついハマってしまう「交換」「収集」「育成」「対戦」のそれぞれの部分で、お金を取るというもの→「怪盗ロワイヤル」→際限のない消耗戦という構造→北風的な課金方法

⚫️人はサンクコストにお金を払う

•一方、「パズル&ドラゴン」や「アングリーバード」の場合は太陽的なお金の取り方
ソーシャルゲームにおけるサンクコスト
→無料でプレイできる
→たくさん楽しむ=時間をつかう
→お金を払えばあとちょっとでクリアできる
→今までかけてきた時間が惜しくなる
→少しだけならばとお金をつかう
➡︎「怪盗ロワイヤル」の北風的スタイルと決定的に違うのは、北風型のゲームはやがてお客さんが離れていってしまうけど、こちらは離れていかないということ→「パズドラ」の場合、継続率(月を越えて利用を継続するユーザの割合)は8割以上
➡︎最近では「パズドラ」が成功したこともあり、ソーシャルゲーム各社も北風型ゲームから徐々に健全な形へ進化している
•わずか数年で4000億円を超える市場規模へと成長したソーシャルゲーム業界にも業界団体であるソーシャルゲーム協会ができ、一定のガイドラインができつつあるなど、急速に市場環境が整ってきている
➡︎ITビジネスは速いフィードバックや改善のサイクルを活かして、持続可能なビジネスへと進化させ発展させていくことができる→これもITやインターネットが持つ原理


ITビジネスの原理  尾原和啓
Booklap Webマガジン  『ITビジネスの原理』の著書、尾原和啓さんインタビュー

ITビジネスの原理 を読んで①点在する情報を一カ所に集める、ユーザそのものが商品になる

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ITビジネスの原理  尾原和啓

以下、備忘録として記載。

第1章 ITビジネスは何で稼いできたのか

◼️ITビジネスは何を売っているのか

⚫️価値観のギャップが利益を生む

•そもそもビジネスとはどうやってお金を生んできたのか→お金を生むこと=利益を上げること→利益=売値と仕入れ値の差額→「(その商品を)安いと感じているところから仕入れて、高く感じているところへ売る
•例.大航海時代にスペインやポルトガルが行っていた香辛料貿易→インドでは胡椒や紅茶の元となる植物は珍しいものではない。反対にヨーロッパでは自分たちの土地には存在しないものだから貴重なものと考えられている
「場所によって違う価値の差」をお金に換える→商売の原点
①売ろうとする商品
②その商品の価値が最も低い場所(仕入れ地)
③商品の価値が最も高い場所(消費地)
→の3つを結びつけるマッチングがビジネスのキーになる

⚫️インターネットがモノの価値を変えた

•インターネットの最大の特徴=空間(距離)的、時間的な制約なしに世界中を結ぶ
➡︎「場所による価値の違いを金に換えるからくり」を白日の元に晒してしまう→情報が共有されることで「場所による価値の差」そのものがなくなってしまう

⚫️「モノ」が「情報」に置き換わる

•リクルートに代表されるような情報ビジネスでは「価値の差」が「情報の差」に置き換わることでビジネスとして成立している→転職ノウハウは転職希望者にとっては非常に価値の高いもの→転職希望者たちは住所氏名や希望する職種などの情報をリクルートに開示する→転職者を受け入れたい企業は自分の代わりに転職希望者を探してもらいたい
➡︎ここでは「転職ノウハウ」という情報を持つ、持たないという情報のギャップ、「転職希望者の個人情報」を持つ持たないという情報のギャップが、ビジネスになっている
➡︎「点在する情報を一カ所に集める」ことが価値を生んでいる→インターネットが非常に得意とするところ

⚫️「ユーザ」そのものが商品になる

•リクルート、ユーザと企業を結びつけるマッチングの価値でビジネスをしている
➡︎ユーザ自身が取り引きの対象になる
➡︎インターネット以前のビジネスは「モノを安く仕入れて高く売る」ものだったが、インターネットのビジネスは「ユーザを安く仕入れて高く売る」もの→典型例はGoogle
•六本木でコーヒーを飲める店を探すためにスマホで「Google Maps」を開く→ここですでにGoogleは「ユーザを仕入れた」ことになる、しかも仕入れコストはゼロ→自店に誘導したい喫茶店やカフェはこのユーザを買いたい→Googleは「Google Maps」で店のアイコンをクリックして情報を見たユーザを、1クリックあたり15円で売る
➡︎Googleは「六本木でコーヒーを飲もうとしているユーザ」をゼロ円で仕入れて、「1クリック15円」の対価で「六本木のカフェ」に売ったことになる
➡︎取り引きの対象は「モノ」でも「情報」でもなく「ユーザ自身」になっている
•ただし、「Google Maps」はあくまでも携帯端末あってこそ。例えばiPhoneユーザがiPhoneの「Google Maps」を開いた場合は、iPhoneがユーザの窓口になっている→iPhoneユーザがクリックしたときには、窓口になったことへの手数料のような意味で、15円の一部をAppleに渡すことになる
➡︎Googleはユーザを安く仕入れて高く売っている。端末メーカーはそのGoogleの窓口になることで収入を得る。→インターネットビジネス
➡︎バナー広告のような企業から広告費をもらうビジネスも、構造的には同じ
➡︎世界中に散在しているユーザを一カ所に集めて、そのユーザを金を出しても欲しいと思っている企業や人と結びつける、マッチングするのが、インターネットのビジネス

⚫️ユーザを探すにはコストがかかる

•Googleにとってもユーザを探し出すのは簡単なことではない。ユーザを獲得するために払っているコスト=TAC(Traffic Acquisition Cost)という財務指標→インターネットビジネスにおいては、いかにTACをゼロに近づけるかというのが大きな課題になる
➡︎できるだけTACをゼロに近づけるというのは、ユーザの方からの勝手に集まってくるようにできるかということ
➡︎ウェブ検索サービス、地図サービス、ニュースサイト、辞書サービス、翻訳サービス、メールサービス、カレンダー/スケジュール管理など様々な便利機能を提供することでユーザにあつまってきてもらおとしている
➡︎これらのサービスが基本的に無料である理由は、できるだけ多くの人に来てもらうことが最大の目的であるため


ITビジネスの原理  尾原和啓
Booklap Webマガジン  『ITビジネスの原理』の著書、尾原和啓さんインタビュー

日本文化の論点 を読んで⑧<夜の世界>のアイデア、ビジョン、想像力

終章 <夜の世界>から<昼の世界>を変えていくために

⚫️「政治と文学」を問い直す

•「政治」…社会、世界、システム
•「文学」…文化、個人、内面
➡︎「政治と文学」がうまく結びついていない状態が現代の日本。例.民主主義の麻痺、マスメディアの機能不全、オウム真理教のような団体の暴走といった現象として表出している
•こうした政治(社会)の問題について、文学(文化)の言葉は直接的な処方箋を提示することはできない。しかし何が「政治的」かを考えること、政治性そのものを問い直すこと、政治と文学(システムと個人)のつながり方を考えるのは文学(文化)の言葉の役目
<夜の世界>の思想と技術の可能性は、まだほんの一部にすぎない。しかし、ここで培われたものにはまだまだたくさん<昼の世界>を変え得る可能性を秘めたものが存在している

  この国の希望を考えるというとき、ずっと気にかかっていた言葉がある。「私はこれからの日本に対して希望をつなぐことができない。このまま行ったら『日本』はなくなってしまうのではないかという感を日ましにに深くする。日本はなくなって、その代わりに、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであろう」。1970年7月、三島由紀夫が自決する直前に書きつけた言葉である。
  この三島の予言は見事に当たっていた。そう多くの人が考えるだろう。たしかに、表向きはそうである。だが、私はまったくそう思わない。それはどういうことか。日本社会の「裏面」を見ればよいからだ。それは政治や経済といった<昼の世界>に対し、社会的に陽の目を浴びることのない<夜の世界>としての、日本のサブカルチャーやインターネット環境である。この十数年、そこでは異様なまでの生成•進化が絶えまなく起こってきた。そこにはいままで誰も発想しなかったような、多様で数奇なアイデアとクリエイティビティがある。熱意がある。しばしばその領域は引きこもりのオタクたちが集まる「タコツボ」だと批判されるが、「タコツボ」に棲み分けるからこそ、そこでは異様な進化と洗練が起こるのだ。
(宇野常寛、濱野智史『希望論』NHK出版、2012年)

•行き詰まり、閉塞した日本はこの社会の半分でしかない。活力に満ちた、クリエイティブなもうひとつの日本が、この「失われた20年」にすでに生まれていた➡︎<夜の世界>

  私はそこに三島が見なかった日本社会の姿を見る。それは有機的で、力に満ちた、カオティックな、玉虫色の、多様な、実験精神をおそれることのない、自由と生成のフロンティアである。私はこの日本にこそ希望を見る。とはいえそれは、あくまで日本社会の片隅、つまりは文化や娯楽といった「周辺領域」であるにすぎない。だからそこでいくら活発な進化なり発展なりが起こっていたとしても、社会構造はピクリとも変わらない。しかし、いま政治や経済といった<表の世界>がこれほどまでに終わっているこの国において、ほかに何の希望があるというのだろう?革命は周縁から起こる。いまこそ、日本の情報/文化空間が培ってきた無数のイノベーションをもってして、現実の諸制度に揺さぶりをかける日が来ているのだ。
(同)

•僕たちがやるべきことは、この<夜の世界>で培われた思想や知恵を用いて<昼の世界>を変えていくこと
➡︎具体的には、都市部のあたらしいホワイトカラー層を中心に、<夜の世界>を生きる人々の保険や組合をつくれたら。まだ目に見えない、社会のあちらこちらで自然発生しているものをつなげて、目に見えるものにして<昼の世界>の住人が認識できるものにすることが大事
•この国の古い<昼の世界>とあたらしい<夜の世界>のパワーバランスは圧倒的に前者に偏っている。数の力も、資金力も、権力もすべてにおいて<昼の世界>に<夜の世界>は劣っている。両者が正面からぶつかって、勝てる見込みはまずない
➡︎<夜の世界>の住人たちが、<昼の世界>に勝っているものは目に見えない力、つまり「想像力」しかない。<昼の世界>の人たちが思いつかないようなアイデアやビジョンを見せることで、彼らを魅惑し、ワクワクさせて、味方になってもらう、「推して」もらうしかない


日本文化の論点  宇野常寛
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