3年前のことで、記憶もおぼろげですが、桂林も含めて時間を見つけてはちょっとずつ訪れた中国15都市について、少しずつ書いていこうと思います。

さて、桂林と言えば、何と言っても漓江の川下り。
私と友人もガイドブックに載っていた旅行社に、川下り+周辺観光+印象劉三姐(チャン・イーモウプロデュースの大自然を利用したショウ)桂林への帰りのバス付きという盛り沢山のツアーを申し込み、参加することにしました。

この旅行社、日本から申し込みをして、メールのレスの遅さや頼りなさに不安があり、会社の中国人同期の助けも借りながら何とかツアー参加。
大丈夫かな~と思っていたら不安的中でした。

現地ツアーに参加したのはいいものの、全く予定通り進まないツアー。
中国語を解するのは私一人。。。しかし、ひどい南方訛りの普通語は耳慣れず、すこぶる聞き取りにくい。
同行した友人にはこの人に頼るしかないものの、一方で本当に中国語をわかっているのだろうかと疑うにも疑えず、さぞかし不安な思いをさせたと思います。

全体的にドタバタのツアーとなったのですが、まずは朝の集合場所がホテルの1階から、象山公園入り口、象山公園向かいの酒屋の前とコロコロ変わります…。
早朝6時半、閉店している酒屋ともはっきりわからない酒屋の前で現地ガイドに無事ピックアップされた私と友人2人、約1時間ほどバスに揺られ埠頭に着きました。

朝日が眩しい。

中国の観光地にありがちな五つ星観光地。

川下りのチケット、この頃にはやっと船に乗って、あの山水画の世界に行けると友人ともども安堵。

私たちの乗る船は「朔旅518」、この船の終着点「陽朔」への旅という意味でしょう。
後から後からやってくる世界中の観光客、似たような船がたくさん止まっています。



いよいよ乗船。
この船に乗って、3-4時間の長い川下りの旅です。



いよいよ始まった船旅。
3人×3人の向かい合わせ、計6人のボックスシート。
この日の桂林は40度前後の気温に、湿度95%。
船には当然ながらクーラーが付いていますが、外で景色を撮っている人たちが涼をとるためにこの窓を開けようとするので、ひたすら格闘していました。

中国での旅には欠かせないひまわりの種。
周囲の中国人も持ってきていない中、日本人三人でひたすら食べました。



桂林名物料理。
左から桂林田螺、れんこんの揚げ物、荔芋扣肉。
船の上で取る食事を楽しみに3人ともお腹を空かせてきていたのですが
全く口に合わず、同席の方々におすそ分けしました。

船に乗ると間もなく山水画の世界が始まります。
中国の絶景世界遺産を訪れるたびに、やっぱり中国はすごい!と思います。



抜けるような青空、お天気には恵まれましたが
山水画の世界は曇りの方が趣があるのではと友人たちと話していました。



「楊堤」という場所に着きました。
通過する村のひとつ。
水上で生活する人の姿も多く見られます。




観光客に物を売るのも、彼らの生計を立てるための重要な手段の一つのようで、船に器用に近づき、果物などを売っていました。果物大好きな中国人にぴったりの商法と言えます。

漓江下りで見える山々の中には、名前が付いているものもあります。

九馬画山。
大小9頭の馬が駆けているように見えるからだとか。


五指山。
細い岩山が何本も切り立っているから、それが指に見えるそう。

思えばここは広西チワン族自治区。
ベトナムの真隣なんだよなぁと思わせてくれる南国チックな風景。


最初は感動していましたが、3~4時間同じ景色が続き、ちょっと奇形の岩が見えてきても、名前なんてつけたもん勝ちやんな~、などと言い出して注意散漫な私たち。だんだん飽きと眠気が襲ってきます。

友人一人は炎天下の中、外でひたすら写真撮影(彼女の数百枚にわたる一眼レフ写真がなければ、私は今ブログをかけていません。本当に感謝。)、もう一人の友人は隣で熟睡。
私はというと寝たくても、完全には寝られず。
そんな少々退屈な時間の中で、出会ったのが彼女。
大人たちが眠る中、同じくなかなか眠れない様子。
ずっとピースしているので、撮って欲しいのかと思い、カメラを向けました。


意外にひょうきんな一面もあります。


船に乗った時にもらった粗品の「漓江ハンカチ」。
私たちはいらなかったので、友人の分も合わせてあげると大喜びでした。


どんどんいろんなポーズを取ってくれます。
サービス精神が旺盛なとってもかわいらしい女の子でした。


確か3歳、お母さんととっても仲良しです。



最後にバッチリ決めてくれました。
Tシャツの柄、猫とねずみがベストフレンドがとても印象に残っています。

お母さんやおばさん、おばあちゃんたちと井岡山から、家族旅行に来たそうです。
先ほど料理をおすそ分けしたのがきっかけで、話が始まり、いろいろと盛り上がりました。日本人だということを話すと、とても歓迎してくれました。(後から聞いた話し、友人たちは日本人であるとバレると、大変なことになるとヒヤヒヤしていたそうですが、実際初対面でそういう緊張した雰囲気になることはなく、皆さん友好的に接してくれます。)
かなり楽しませてもらったので、日本に帰ってから撮った写真と、折り紙などの少しのおもちゃを送りました。
EMSの追跡も途絶え、どうなったかは不明ですが、無事届いていたらいいなーと思います。

おそらく誰が行っても漓江下りは同じようなマンネリを感じることは避けられないと思いますが、終盤でぜったいに見ておくべき、必見スポットがやってきます。
船内に放送が入り、寝ていた乗客たちも一斉に起きて盛り上がり、写真撮影を始めます。



そう「黄布倒影」、中国元20元札に描かれた風景のその場所です。
やっぱりお札に描かれるだけあって、一番見ごたえがあったように思います。
みんな20元札がないかないかと必死で探しています。
持ってない人は人に借りようとまでしています。
私たちは運良く持っていたので、お札と一緒に記念撮影。



そうこうしているうちに、船は最終目的地「陽朔」に到着しました。

途中、中だるみはしましたが、間違いなくここは五つ星の観光地でした!
一生に一度は漓江下りに行かれることをお勧めします!