毎朝、駅へと向かう途中、こんな建物の前を通ります。



東京さんぽ日和

場所は、日本橋富沢町。


マンションや会社が立ち並ぶ中、

ぽつんと、歴史を感じさせる建物が。



東京さんぽ日和


玄関扉。

見えにくいと思いますが、

ハリオグラス株式会社 」とあります。

会社のビルなのですね。


東京さんぽ日和


扉の上の装飾。



東京さんぽ日和


扉横の玄関灯。ぶどうを象ったものでしょうか…



東京さんぽ日和
東京さんぽ日和


面格子のデザインもすてき。




東京さんぽ日和
東京さんぽ日和

東京さんぽ日和


室外機カバーかな。



…と毎日、細部を楽しみに眺めながら、行き過ぎていました。



あるとき、建築関係の本を眺めていたら、

毎日目にする、あの建物が!



このハリオグラスビルは以前、

川崎貯蓄銀行富沢町支店だったのだそう。

この建物が建てられたのは1932(昭和7)年

もう80歳近いのですね。

設計者は不明とか。


ハリオグラス株式会社 は、耐熱ガラス製品の会社。

2000年12月、創立80周年記念事業として、

銀行撤退後のこのビルに、本社を移転し、

大切に使っているのだそう。


記念事業として、古い建物にもう一度命を吹きこむ。

記念館などに利用するのも、ひとつの方法だと思いますが、

本社ビルとして、現役復帰させたところがまた、

すてきな発想だなと感じました。



東京さんぽ日和


このビルは本社移転の翌年、

2001年7月、文化庁により

登録有形文化財」に認定されたそうです。




登録有形文化財とは、

1996年10月の文化財保護法一部改正によって

設けられた文化財登録制度により、

保存及び措置が特に必要とされる文化財建造物として、

文化財登録原簿に登録された有形文化財のこと。

国土開発や都市計画の進展、生活様式の変化により、

社会的評価を受けるまもなく消滅の危機にさられている

多種多様かつ大量の近代等の文化財建造物を

後世に幅広く継承していくために作られたものです。

登録対象は建造物に限られていいましたが、

2004年の法改正により、

建造物以外も登録対象となっています。

登録物件は、近代(明治以降)に建造・製作されたものが

主ですが、江戸時代のものも対象とされています。

平成22年2月3日現在、

登録有形文化財(建造物)の登録件数は7859件。




※ハリオグラス株式会社HPはこちら → 



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