7月な塾後編 蔦屋家電編

ぼなせーらー
たこ虹が頭から離れません。
メジャー2ndシングルをよろしくお願い致します。
今回の投稿は、な塾太郎(匿名)がお送りします。


さて。今回は宣言通り、7月東京な塾まとめ-蔦屋家電編-をお送り致します。
※今回は少し長いです。


7月東京な塾では、流行スポット巡りとしまして、二子玉川にある「蔦屋家電」を視察して参りました。蔦屋家電は、TSUTAYAやTポイントを運営しているカルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)が出店している家電屋さんです。TSUTAYAの会社が家電を始めたとは...驚きですよね。



まずは、メンバー全員でお店を視察!!
店内に入ると、人!人!人!そこには家電だけでなく、本がずらりと!!
スターバックスやファミマ、家具のお店も入っているではありませんか!?
しかも、すごく、オシャレ!!
かっこいいし、いろんなお店が入っているし、全く新しい家電屋だなとと感じました。


1時間ほど視察した後、会議室へ移動。
すぐさま、個々の気づきや感想を共有するため、グループディスカッションを行いました。

4チームに分かれ、「蔦屋家電のビジネスとは?」をテーマに、
以下のポイントでグループディスカッションを開始!!
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1、お客様の目線で見たとき何が新しかったのか?
2、既存の家電量販店と蔦屋家電との違いは何か?
3、普段よく目にする既存のTSUTAYAと何が違っていたか?
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(注)上記の補足(どういった意図を持ってディスカッションを行ったのか)。
 1、お客様の目線で見たとき何が新しかったのか?
  →視察を行うと、どうしても調査して何か違う部分を見つけてやろう、
   と意気込んでしまいますが、ここでは自分が初めて訪れるお客になった
   立場で何を感じたのか?という点を意識しました。

 2、既存の家電量販店と蔦屋家電との違いは何か?
  →蔦屋家電という名称から、他の家電量販店と比較して何が違うのか、
   という点を意識しました。

 3、普段よく目にする既存のTSUTAYAと何が違っていたか?
  →CDやDVDのレンタル、または本の購入でよく行くTSUTAYAと蔦屋家電を
   比較して何が違うのか、という点を意識しました。

 

「値段が高いく、椅子などのリラックススペースが多い。」
「蔦屋家電はオシャレな拠点に行くことがステータスだと思わせているのかな。」
「値段もパッと見て分からなかったし、照明も暗くてヤ◯マダ電機などと違ったかな」
「臭くない!!!!」
 …様々な意見が飛び交い、それぞれディスカッションでのまとめを発表。

ここから、井崎先生の解説に入ります。


井「蔦屋はお店の業態がどんどん変化している。いつから、蔦屋は始まったお店なのか、まず歴史を紐解くことが重要だ。(※1985年に創業。2015年度は約2392億円の売上)子会社の大半も含め、消費者の新しい生活を発想する為の企業である。」

まずは視察前の心得について。

・視察前には、下調べを行うこと!
→これはビジネスを行う上でも大事なことである。蔦屋がどんな事業を行っていて、
 どのぐらいの歴史があり、全国に何店舗あるかなど、ネットでいいので一通り調べる。
 ここで重要なのは調べる際に推測は行わないこと!HPにある情報を集めるだけで良い。
 

続いて、ディスカッションで出た意見についての解説。
(視察後)

【1、お客様の目線で見たとき何が新しかったのか?】について
・蔦屋家電の値段が高い!!
→購入客数が少ないから。つまり、家電目的で来店する客数が非常に少ないため、
 購入する客単価を上げるしかない。だから高い製品を置くことになる。
 例えば、葬儀屋などもこれに当てはまります。
 単価が高いということは、その時点で利用する客が少ないということである。
 スーパーなどは逆で、お客の来店頻度が多いため、単価を安く設定します。

・リラクゼーションスペースが多い。
→日本でも立ち読みができる書店が多いが、蔦屋はこれに加えて、スタバのコーヒーを飲み ながらの座り読みもOKした。
 座り読み=タダ読みというスペースを書店に持ち込んだことになる。
 これは、ゆっくり机に座って、長時間いてくださいという戦略だ。(サードプレイス)



ちなみに。。。 
 井崎先生曰く、「蔦屋は非常にモノマネがうまい企業だ。」とのこと。
 →初めの事業であったCD・DVDレンタルは、米ブロックバスターからもってきている。
 ただ、ブロックバスターは現在潰れてる。このまま、同様の事業を続ければ、
 蔦屋の将来もブロックバスターに近しいものになってしまうだろう。

 さらに、会社を存続させ拡大させるには業態を変化させるしかない。
 そこで現在は、米バーンズ&ノーブルの真似をしているわけだ。


・店内にコンシェルジェがいた。
→蔦屋家電は売るお店ではない。買い物するお店ではない。お茶をするお店である。
 蔦屋家電は新たしい生活スタイルの提案を行っており、その場合、その生活スタイルを
 コンサルしてくれるセールスが必要である。それがコンシェルジュである。
 その為、取り扱う商品は売筋を置くのではなく、トレンド商品を置いているのだ。



【2、既存の家電量販店と蔦屋家電との違いは何か?】について
・蔦屋家電のコンセプト。
→蔦屋家電は、家電を美術館のように見て楽しむ場所である。
 ただ買い物する場所ではないのだ。
 通常のお店では、動線と言ってお客様に店舗の隅々まで回ってもらえるよう、
 商品のレイアウトを工夫している。だが、蔦屋家電はそれを行っていないのだ。
 お客様をOneWayコントロールしていない、買い物の序列がない、
 「自由に遊んで帰ってください」というレイアウトをとっている。


・取り扱い家電に海外製品が多い。
→蔦屋家電は新しい生活スタイルを提案するお店だという話をした。
 今の日本には暮らしの提案をするお店がない。
 新しい生活スタイル、人々が憧れるような生活スタイルを提案するとなると、
 海外の製品がが多くなるのである。最低限の生活をしたい場合はニトリに行きなさい。



【3、普段よく目にする既存のTSUTAYAと何が違っていたか?】について
・蔦屋家電は高級感がある、暗い、においが臭くない(笑)。
→良いポイントに気づいた!
 「視察前には、下調べを行うこと!」で述べた部分と重なるが、
 自分の目で頭を使わず事実だけを見るということが大事である。
 その結果、蔦屋家電と比較するとTSUTAYAの印象は気軽・臭いだった。 
 つまり、蔦屋家電は明らかにコンセプト(業態)が違うということがわかる。

・蔦屋家電という名前のすごさ。
→あえて、家電店という名前にした理由は何だろうか?
 実はここにもすごいポイントが隠されている。
 広告大賞で優勝した、お店の看板名を振り返ると良い!
 見たことないか?[本]という看板を。何をしているお店か一目でわかる。

 これと同様で、「蔦屋家電」という名称は、蔦屋が家電屋を新しく始めたぞ!!
 という広告になっているわけだ。決して格好良いネーミングではない。
 むしろシンプルさを追求した結果と言えよう。
「蔦屋家電」という名称は、誰にでも必ずわかる名称にしたということがすごいのである。

・本を買いたいのに探せない。
→そもそも、探しようがなくて当然だ。本を売る場所ではなく生活提案型のお店だから。
 蔦屋家電は、お客が自分だったらどんな家に住みたいかと楽しめる人が行くお店である。


・スエットではいけない。
→これも当然である。何度も言っているが、蔦屋家電は生活スタイルの提案のお店だ。
 お客の来店頻度も少ない為、買い物の仕方がよそ行きのお店となる。
 皆さんが普段使いで行く、CD・DVDレンタルのTSUTAYAはエブリデイ(毎日行ける)
 のお店なのだ。


と、このように色んな特徴があがりましたが、
実は蔦屋家電は、日本ではまだ始まったばかりのマーケット「感性マーケット」に
いち早く取り組んだお店なのでそうです。


最後には、感性マーケットについて、教えて頂きました。


・今までの買い物のスタイルは機能重視だ。
 これから来る感性マーケットは、簡単に説明すると、今家で使っている製品が
 壊れたからといって買い換えることを目的としたマーケットではない。
 嫌いだから、買い換えたいからといって購入することが目的になる時代である。
・なぜこのマーケットに突入するのか?モノが世の中に溢れ始めたからだ。
・画一的なモノが欲しいから、可愛い・格好いいモノが欲しいという買い方に変化する。
・既に持っている人にいかに買わせるかと言う(Wants)のマーケットだ。
・今の生活に新しい暮らしを提案する(それが蔦屋だ!)。

最後に、
店舗視察は、家族/恋人/夫婦で行ってみるべきである!!
見えないものが見えてくるはず!!
ポイントは男女でっていうところ出そうデス。
なぜか?生活スタイルのイメージが持てるからだ。

ちくせう!あーデートしたい。

それでは、また次回をお楽しみに!!