このバトルコマンダー、胸熱展開の後に待っているのは壮絶な戦いだった。

特に最終ステージ直前は死力を尽くして戦ってギリギリで勝てるかどうかの難易度だった。

自軍基地の前から無限に湧く敵の猛攻に耐えて、遠くの基地を叩くのは生半可ではなかった。

…そう、バトルコマンダーで最も激しい戦いである。

最終ステージではない。

ラスボスではない。

ラスボスの強さは身を持って体感して頂きたい。そして、エンディングは是非とも自身の目で見て頂きたい。

当時の限界を感じて欲しい。

決して全ての人にお薦めできる物ではないと思うが、ロボ好き、リアルタイムシュミレーションが好きな人は楽しめると思う。

兵士が関西弁で「アホな、こないなトコまで攻め寄るとは?」みたいな事言いながら戦うってのは有名?だが、他にも見所は多い。

特に胸熱展開の中盤。

今までいがみ合ってきた者が手を取り、真の黒幕を倒すべく協力する展開。

各部族の長をはじめとして、指揮官クラスが続々と仲間になる。

そう、指揮官クラスが新兵として大量に配属されるのだ。

大切な事なので、もう一度言おう。

指揮官クラスが新兵として大量に配属されるのだ。

…このゲーム、進めば進むほど、指揮官過多になって行く。指揮官クラスのレベルの新兵を訓練して出兵させれば、あっという間に指揮官になってしまう。

部隊は8つしか組めない。

つまり、補欠はともかく、8人以上いらないのだ。

そして、兵士が足りなくなってしまうのだ。

おまけに給料が高い。予算が尽きてしまう。

ようするに使えないのだ。

自身もプレイ時はマジンガーやエルガイムが新兵のまま戦いを終える事も少なくなかった。

ちょっともったいなかったな。族長クラスだけ指揮官として入隊し、後は新兵で兵士以上にならない仕様でも良かったと思う。


クソゲー認定されたバトルコマンダー。

数年後に攻略本を古本屋で見つけた事で時が再び動き出す。

なんと給料の目安やシステムが詳しく載っていたのだ。これで戦える!

改めてプレイを再開した自分の評価は180°変わっていた。

当たり前だが、弾薬は武装にあった物を持たせる事で玉切れの心配が減った。徒党を組んで待ち伏せする事で近付いて来た敵を蜂の巣にできた。

この頃は機動族(ガンダム)を自軍に選んで戦ったので、ほとんどそれだけで進む事ができたのだ。他はそうは行かないが、バランス良く強いガンダム達は控えめに言って、強かった。


このゲームは所謂スパロボなどのターン制のSLGと違い、敵味方リアルタイムで戦いが進行していく。自分が戦いに赴くと言うより、あーしろ、こーしろと命令すると、それに沿って動いてくれるのだ。勝手に進軍中に戦い始めたり、文句を言ったり、敵に寝返ったりとバラエティに富む。基地でも、新兵のスカウトから兵士の訓練、内政や生産、開発など休んでいる隙はない。