36,7才の頃、私は農家の嫁になり損ねたことがあります。

 

うまく行っていれば、

今頃、北海道でいちご三昧の生活をしていたかもしれない(笑)

 

そのころ、私は、地元で働いていました。

まちづくりなどをする小さな職場でした。

 

そこでは、新規で入ってきた人は、

関連組織が行っている研修に参加することができます。

 

その研修は、田舎で働き隊として、

1週間、田舎で職業体験する」というもの。

 

 

地域は、北海道から九州までいろいろあって、選択できるんですね。

 

私は、何度かお会いしたことがある北海道の担当の方から、

おじさん「ぜひ、うちに研修に来てよ!」

熱烈アピールされました。

 

私は、北海道に行ったことがなかったので、

その誘いに乗って北海道で研修を受けることに決定!

その夏、北海道・旭川へ向かったのでした。

 

研修は実質5日間。

うち1日はオリエンテーション、

2日間、農家での職業体験、

あとの残りが、地元団体などの作業のお手伝い。

 

今回の研修は4人のメンバーがいて、男性2人、女性2人の構成。

男性、女性ともに1人は大学生。

あとは30代前半の男性と私。

 

最初の日は、顔合わせともろもろの説明。

そして、翌日から職業体験する農家さんへのご挨拶。

 

職業体験する農家さんは、いちご農家イチゴ

お父さん・お母さん・息子さんの3人で、

ハウスでいちごを栽培しています。

 

お父さん、お母さんは、私の両親と同じ年くらい。

息子さんは、私よりちょい年下の30代半ば。

 

担当のおじさまがいうには、

こちらの農家、結構稼いでいるとのこと。

いろいろ目の付け所がいいんだって。

 

 

さて、翌日からは職業体験が始まりました。

農家の研修担当は主に息子さん。

 

息子さんから、いろいろ説明きいて、

いちごの収穫や選別などをさせてもらったり、箱作りしたり、片付けしたり。

いちごを育て、出荷するだけでも、

いろんな工夫があって、話や仕事は面白かったですね。

 

休憩時間には、いちごもたくさん食べさせてもらって、しあわせハート①

 

そして、私はその農家のお母さんから気にいられた様子。

同じ年くらいの娘さんがいるそうなんです。

嫁に行って家にはいないけど。

楽しくお話しながらの作業。

 
夕方になり、農家での研修が終わり、
夜は研修受入機関の方々も一緒に
ご飯を食べていると、担当のおじさまが私に言った。
 
おじさん「あの息子、どう?を探してるんだけど?」
 
しーん。「えっ?!」
 
おじさん「年齢的にちょうどいいかなと思うんだよね。
 
あのいちご農家稼いでるし、
お父さんもお母さんもいい人たちだし、
いい暮らしさせてくれると思うよ。
 
考えてみてよ」
 
ええ~!いきなり嫁の打診!
あんなに熱心に「うちに研修に!」といっていたのは、嫁探しのためだったのか~!
 
北海道第2の都市・旭川といっても、農家は嫁不足らしい。
 
息子さん、
彼女ができない風貌ではないけど、
やはり嫁を見つけるのは厳しいのか?
 
そこで、私に目をつけて、研修に誘ったのね!
もう一人の女性参加者は、大学生だし、
今回、私しか候補がいないのね!
 
まあね、
私、結婚したくないわけじゃないし、
今の職場の仕事も期間限定で、
2年後にはなくなるし、この際、結婚するのもいいかもしれない。
農家に永久就職!
 
だがしかし、私が良くても、肝心の息子さんはどうなの?
今日1日、お世話になったけど、全然、そういうそぶり無かったですけど・・・。
 
女なら誰でもいいってわけじゃないでしょ。
好みってものがあるでしょ。
私より、むしろ大学生の女の子を気に入ってたぽいわよ。
 
 
悶々としながら、翌日もいちご農家へと研修に向かったのでした。