東京。英語学習。ときどき、恋愛。

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18歳で上京した少年が、夢、人生、英語、恋愛に翻弄される物語。

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浪人するか、それとも第二志望の大学に行くか。

どうしても第一志望の大学に行きたいと言えば、きっと親も理解してくれて、浪人させてくれるだろう。



でも、また一年間勉強をするのか。

もう、力尽きただろ。

第一志望の大学に行くことが、ほんとうの目的じゃないだろ。



そう思って、浪人するのはやめた。


僕の本当の目的は、東京に行ってミュージシャンになること。

大学の4年間は、そのための期間に過ぎない。

そう考えていた。

もっとも、第一志望の大学に受かった上でミュージシャンを目指すっていうのが、理想ではあったのだけど。



それと、もうひとつ、第一志望の大学に入りたい理由があった。

その大学に受かったら、好きな女子に告白しようと考えていたのだ。


見た目も良くない、スポーツもできない、ちょっと不良っぽい男子がもモテると言われる思春期の時期、一部の女子から「仁科君って危険な匂いが一切しないよね」と言われるほどの平凡さを兼ね備えていた僕にとって、一流大学に合格するというのは、これとないアピールになると思っていた。



その子とは、高校2年のときに同じクラスになって、ずっと気になっていた。

たまに話すことはあったけど、仲が良いというほどではなかった。


その子が好きなタイプは、ちょっとヤンチャな感じの男だったので、正直言って、僕には彼女にアピールできることが何もなかった。


「好きって言われて、そこから男として意識しだすこともあるよ。」


別の女子が言っていた言葉が、僕の心の支えだった。



その子は、ヤンチャな男の他に、尊敬できる人が好きだと言っていた。

ヤンチャ要素の一切無い僕は、そこに賭けるしかない。

第一希望の大学に受かったら、きっと尊敬されるから、告白したら付き合えるかも知れない。

そんなことを考えていた。



でも、結果は不合格。


この妄想も、実現することはなかった。