〽湯靄湯けむり ミルクの様に
二人をつつんだ とけそうに〽
『哀愁の熱海駅』は、シングル盤として1959年4月に発売されたフランク永井氏歌唱の作品となります。
丁度同じ月、このシングル発売の前に『夜霧に消えたチャコ』というヒット曲があり、そのせいかどうかは分かりませんが、フランク永井氏の楽曲では歴史に埋もれた作品の一つとなってしまっています。
ただ、作品としては安定のフランク節と言いましょうか、𠮷田正氏の作曲楽曲という事もあり、ムードたっぷりの歌謡曲に仕上がっており、埋もれさせたままにしておくには勿体ない楽曲です。
内容は恋が実らなかった男の心情を、熱海での女性との思い出を馳せながら歌われているのですが、3番が「〽向うのシートは 新婚旅行(ハネムーン)〽」という歌い出しになっており、まだ熱海が新婚旅行のメッカとして名を馳せていた当時の状況が色濃く出ており、時代を感じさせます。
さて、本作は実は「フランク永井 魅惑の低音 第3集」というシングルと同じ1959年発売のLPにも収録されており、もしかすると本作はこのLPからのシングルカット盤という可能性もあり得るかと思います。
【レコードデータ】
レコード会社:ビクターレコード
レコード番号:V-41943(78回転)、VS-210(45回転)
発売日:1959年4月?日
A面『哀愁の熱海駅』 作詞:佐伯孝夫 作編曲:𠮷田正 唄:フランク永井
B面『西銀座裏通り』 作詞:佐伯孝夫 作曲:𠮷田正 編曲:寺岡真三 唄:朝倉ユリ
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